数学2 因数定理・剰余の定理 問題 11 解説

方針・初手
整式の割り算の問題では、割られる式を $A$、割る式を $B$、商を $Q$、余りを $R$ としたときの基本等式 $A = BQ + R$ を立てることが定石である。ここで、余り $R$ の次数は割る式 $B$ の次数よりも低くなることに注意する。本問では、与えられた2つの条件から割り算の等式を作成し、因数分解することで剰余の定理を適用し、未知数を決定していく。
解法1
整式 $f(x)$ を $x^2 + 4x - 5$ で割ったときの商を $Q_1(x)$ とすると、余りが $4x - 3$ であるから、以下の等式が成り立つ。
$$f(x) = (x^2 + 4x - 5)Q_1(x) + 4x - 3$$
右辺の $x^2 + 4x - 5$ を因数分解すると、次のように表せる。
$$f(x) = (x + 5)(x - 1)Q_1(x) + 4x - 3$$
$f(x)$ を $x + 5$ で割った余りは、剰余の定理より $f(-5)$ となる。上の式に $x = -5$ を代入すると、
$$f(-5) = 4 \cdot (-5) - 3 = -23$$
したがって、$f(x)$ を $x + 5$ で割った余りは $-23$ である。
次に、整式 $f(x)$ を $2x^2 - x - 1$ で割ったときの商を $Q_2(x)$ とすると、余りが $5x - 4$ であるから、以下の等式が成り立つ。
$$f(x) = (2x^2 - x - 1)Q_2(x) + 5x - 4$$
右辺の $2x^2 - x - 1$ を因数分解すると、次のように表せる。
$$f(x) = (2x + 1)(x - 1)Q_2(x) + 5x - 4$$
これに $x = -\frac{1}{2}$ を代入すると、
$$f\left(-\frac{1}{2}\right) = 5 \cdot \left(-\frac{1}{2}\right) - 4 = -\frac{13}{2}$$
となる。
ここで、$f(x)$ を2次式 $2x^2 + 11x + 5$ で割ったときの商を $Q_3(x)$ とし、余りを $ax + b$ ($a, b$ は定数)とおく。このとき、以下の等式が成り立つ。
$$f(x) = (2x^2 + 11x + 5)Q_3(x) + ax + b$$
右辺の $2x^2 + 11x + 5$ を因数分解すると、次のように表せる。
$$f(x) = (2x + 1)(x + 5)Q_3(x) + ax + b$$
この等式に $x = -5$ と $x = -\frac{1}{2}$ をそれぞれ代入する。$f(-5) = -23$ および $f\left(-\frac{1}{2}\right) = -\frac{13}{2}$ であるから、次の連立方程式が得られる。
$$\begin{cases} -5a + b = -23 \\ -\frac{1}{2}a + b = -\frac{13}{2} \end{cases}$$
第2式を変形すると $-a + 2b = -13$ となる。これを解くと、
$$a = \frac{11}{3}, \quad b = -\frac{14}{3}$$
したがって、求める余りは $\frac{11}{3}x - \frac{14}{3}$ である。
解説
整式の割り算において、「2次式で割った余りは1次以下の整式($ax+b$)とおける」という知識を用いる典型的な問題である。与えられた割る式を因数分解して $x$ の値を代入し、条件となる式の値を導出することが第一歩となる。複数の剰余の条件から必要な値をピックアップし、最終的に求める余りの式に代入して連立方程式を解くという流れを確実に押さえておきたい。
答え
$x + 5$ で割った余り: $-23$
$2x^2 + 11x + 5$ で割った余り: $\frac{11}{3}x - \frac{14}{3}$
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