数学2 因数定理・剰余の定理 問題 25 解説

方針・初手
高次多項式を割った余りを求める問題である。割る式 $x^3 - x$ が因数分解できることに着目する。3次式で割った余りは2次以下の多項式となるため、余りを $ax^2 + bx + c$ とおき、剰余の定理(恒等式の性質)を利用して未定係数 $a, b, c$ を決定する。
解法1
$P(x) = 4x^{101} + 3x^{100} - 2x^{99} + 1$ とおく。
$P(x)$ を3次式 $x^3 - x$ で割ったときの商を $Q(x)$、余りを $ax^2 + bx + c$ ($a, b, c$ は実数の定数)とおく。
割る式は $x^3 - x = x(x^2 - 1) = x(x - 1)(x + 1)$ と因数分解できるため、割り算の等式は次のように表せる。
$$P(x) = x(x - 1)(x + 1)Q(x) + ax^2 + bx + c$$
この等式は $x$ についての恒等式である。
両辺に $x = 0$ を代入すると、
$$P(0) = c$$
ここで、$P(0) = 4 \cdot 0^{101} + 3 \cdot 0^{100} - 2 \cdot 0^{99} + 1 = 1$ であるから、
$$c = 1$$
両辺に $x = 1$ を代入すると、
$$P(1) = a + b + c$$
ここで、$P(1) = 4 \cdot 1^{101} + 3 \cdot 1^{100} - 2 \cdot 1^{99} + 1 = 4 + 3 - 2 + 1 = 6$ であるから、
$$a + b + c = 6$$
両辺に $x = -1$ を代入すると、
$$P(-1) = a - b + c$$
ここで、$P(-1) = 4(-1)^{101} + 3(-1)^{100} - 2(-1)^{99} + 1 = -4 + 3 - 2(-1) + 1 = -4 + 3 + 2 + 1 = 2$ であるから、
$$a - b + c = 2$$
$c = 1$ を用いて、$a, b$ についての連立方程式を整理すると、以下のようになる。
$$\begin{cases} a + b = 5 \\ a - b = 1 \end{cases}$$
この連立方程式を解く。2式の辺々を足すと $2a = 6$ より $a = 3$ となる。これを $a + b = 5$ に代入すると $b = 2$ となる。
したがって、$a = 3, b = 2, c = 1$ であるから、求める余りは $3x^2 + 2x + 1$ である。
解説
高次式の割り算における余りを求める典型的な問題である。割られる式の次数が非常に大きい場合、筆算で直接割ることは現実的ではない。このようなときは、割り算の基本等式 $A = BQ + R$ を立てて剰余の定理(因数定理の考え方)に持ち込むのが定石である。
割る式が3次式であれば、余りは2次以下の多項式となるため、$ax^2 + bx + c$ とおくことができる。割る式が $x(x - 1)(x + 1)$ と因数分解できることから、商の部分が $0$ になるような $x$ の値(今回であれば $0, 1, -1$)を代入することで、余りの係数に関する連立方程式を導くことができる。負の数を奇数乗・偶数乗したときの符号の扱いに注意すれば、容易に完答できる問題だ。
答え
$3x^2 + 2x + 1$
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