トップ 基礎問題 数学2 複素数と方程式 高次方程式 問題 8

数学2 高次方程式 問題 8 解説

数学2 高次方程式 問題 8 解説

方針・初手

与えられた4次方程式に文字 $m$ が含まれているため、まずは $m$ について整理し、$m$ の値によらずに成立する解(定点)を探すことが基本の定石である。定点が見つかれば、因数定理を用いて方程式の次数を下げることができる。

解法1

与えられた4次方程式を $f(x)=0$ とする。

$$f(x) = x^4 + (2m-1)x^3 - (3m-3)x^2 - (5m+17)x + (6m+14)$$

$f(x)$ を $m$ について整理する。

$$f(x) = (2x^3 - 3x^2 - 5x + 6)m + x^4 - x^3 + 3x^2 - 17x + 14$$

ここで、$m$ の係数 $2x^3 - 3x^2 - 5x + 6$ が $0$ になるような $x$ の値を探す。 $x=1$ を代入すると $2 - 3 - 5 + 6 = 0$ となり、$x=2$ を代入すると $16 - 12 - 10 + 6 = 0$ となる。 実際に元の $f(x)$ に $x=1, 2$ を代入して計算すると、

$$f(1) = 1 + (2m-1) - (3m-3) - (5m+17) + (6m+14) = 0$$

$$f(2) = 16 + 8(2m-1) - 4(3m-3) - 2(5m+17) + (6m+14) = 0$$

となるため、$f(x)$ は $m$ の値によらず $x=1, 2$ を解にもつことがわかる。 因数定理より、$f(x)$ は $(x-1)(x-2) = x^2-3x+2$ を因数にもつ。 割り算を実行して因数分解すると、

$$f(x) = (x-1)(x-2)\{x^2 + 2(m+1)x + 3m+7\}$$

となる。したがって、与えられた4次方程式の4つの解は、$x=1, 2$ および2次方程式

$$x^2 + 2(m+1)x + 3m+7 = 0 \quad \cdots (*)$$

の2つの解である。

「4つの解のうち、2つだけが等しくなる」とは、4つの解の中に重解がただ1組だけ存在し、残りの2解がそれらとも互いにも異なる単解となることである。 これには次の3つの場合が考えられる。

(i) 方程式 $(*)$ が $1, 2$ 以外の重解をもつ。 (ii) 方程式 $(*)$ の解の1つが $1$ であり、もう1つの解が $1, 2$ 以外の数である。 (iii) 方程式 $(*)$ の解の1つが $2$ であり、もう1つの解が $1, 2$ 以外の数である。

それぞれの場合について調べる。

(i) の場合

方程式 $(*)$ の判別式を $D$ とすると、$D=0$ となればよい。

$$\frac{D}{4} = (m+1)^2 - (3m+7) = m^2 - m - 6 = (m-3)(m+2) = 0$$

よって、$m = 3, -2$ である。 $m=3$ のとき、$(*)$ は $x^2 + 8x + 16 = 0$ となり、$(x+4)^2=0$ より重解 $x=-4$ をもつ。これは $1, 2$ と異なるため条件を満たす。 $m=-2$ のとき、$(*)$ は $x^2 - 2x + 1 = 0$ となり、$(x-1)^2=0$ より重解 $x=1$ をもつ。このとき、元の4次方程式の解は $x=1, 1, 1, 2$ となり、$x=1$ が3重解となるため不適である。

(ii) の場合

$x=1$ が $(*)$ の解であるから、代入して

$$1 + 2(m+1) + 3m+7 = 0$$

$$5m + 10 = 0 \iff m = -2$$

(i) で調べた通り、$m=-2$ のときは $x=1$ が3重解となるため、不適である。

(iii) の場合

$x=2$ が $(*)$ の解であるから、代入して

$$4 + 4(m+1) + 3m+7 = 0$$

$$7m + 15 = 0 \iff m = -\frac{15}{7}$$

このとき、$(*)$ は

$$x^2 -\frac{16}{7}x + \frac{4}{7} = 0$$

となり、両辺を7倍して $7x^2 - 16x + 4 = 0$ より $(x-2)(7x-2) = 0$ と因数分解できる。 よって、もう1つの解は $x=\frac{2}{7}$ となり、$1, 2$ のいずれとも異なるため条件を満たす。

以上より、求める $m$ の値は $m=3, -\frac{15}{7}$ である。

解説

高次方程式に未定係数が含まれる場合、「特定の文字について整理する」ことで定点を見つけ出し、因数定理を用いて次数を下げるのが鉄則である。本問では $m$ について整理することで $x=1, 2$ が解であることが容易に見抜ける。 また、「2つだけが等しくなる」という条件の処理において、「残りの解と被って3重解にならないか」を丁寧に確認する(場合分けして除外する)手順が重要であり、ここを怠ると誤答につながる。

答え

$m = 3, -\frac{15}{7}$

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