トップ 基礎問題 数学2 複素数と方程式 高次方程式 問題 30

数学2 高次方程式 問題 30 解説

数学2 高次方程式 問題 30 解説

方針・初手

与えられた3次方程式の左辺を因数分解する。文字定数 $a$ が含まれているが、$x$ に適当な値を代入して $0$ になるもの(因数定理)を探す。$a$ が消去されるような $x$ の値、すなわち $x=2$ に着目する。因数分解後は、残りの2次方程式について、重解や正の解をもつための条件を、判別式や解と係数の関係などを利用して考える。

解法1

与えられた3次方程式を $P(x) = 0$ とする。

$$P(x) = x^3 + (a-2)x^2 - (2a-3)x - 6$$

ここで、$x=2$ を代入すると、

$$P(2) = 8 + (a-2) \cdot 4 - (2a-3) \cdot 2 - 6 = 8 + 4a - 8 - 4a + 6 - 6 = 0$$

となる。因数定理より、$P(x)$ は $x-2$ を因数にもつ。組み立て除法などを用いて因数分解すると、

$$P(x) = (x-2)(x^2 + ax + 3)$$

となる。したがって、方程式 $P(x) = 0$ の解は、$x = 2$ または $x^2 + ax + 3 = 0$ の解である。 ここで、$f(x) = x^2 + ax + 3$ とおく。

前半:重解をもつような $a$ の値 $P(x) = 0$ が重解をもつのは、次のいずれかの場合である。

(i) $f(x) = 0$ が $x=2$ 以外の重解をもつ場合 $f(x) = 0$ の判別式を $D$ とすると、$D = 0$ であればよい。

$$D = a^2 - 12 = 0$$

これより、$a = \pm 2\sqrt{3}$ である。 このとき、重解は $x = -\frac{a}{2} = \mp \sqrt{3}$ (複号同順)となり、$x \neq 2$ を満たす。

(ii) $f(x) = 0$ が $x=2$ を解にもつ場合 $f(2) = 0$ となればよいので、

$$2^2 + 2a + 3 = 0$$

これを解いて、$a = -\frac{7}{2}$ である。 このとき、$f(x) = x^2 - \frac{7}{2}x + 3 = 0$ となり、$(x-2)(x-\frac{3}{2}) = 0$ より $x = 2, \frac{3}{2}$ となる。これは元の3次方程式が $x=2$ を重解とする条件を満たす。

(i), (ii) より、求める $a$ の値は $a = \pm 2\sqrt{3}, -\frac{7}{2}$ である。

後半:相異なる3つの正の解をもつような $a$ の値の範囲 $P(x) = 0$ の解の1つは $x = 2$ (正の解)である。 したがって、$P(x) = 0$ が相異なる3つの正の解をもつ条件は、$f(x) = 0$ が「$x \neq 2$ である相異なる2つの正の解」をもつことである。 これが成り立つためには、次の3つの条件をすべて満たせばよい。

  1. $f(x) = 0$ が相異なる2つの実数解をもつ(判別式 $D > 0$)
  2. $f(x) = 0$ の2つの解がともに正である
  3. $f(x) = 0$ の解が $x = 2$ ではない($f(2) \neq 0$)

条件1について:

$$D = a^2 - 12 > 0$$

よって、$a < -2\sqrt{3}, \quad 2\sqrt{3} < a$

条件2について: $f(x) = 0$ の2つの解を $\alpha, \beta$ とすると、解と係数の関係から $\alpha + \beta = -a > 0 \Rightarrow a < 0$ $\alpha \beta = 3 > 0$ (これは常に成り立つ) よって、$a < 0$

条件3について:

$$f(2) = 2a + 7 \neq 0$$

よって、$a \neq -\frac{7}{2}$

条件1〜3を同時に満たす範囲を求める。 $-2\sqrt{3} = -\sqrt{12}$、$-\frac{7}{2} = -3.5 = -\sqrt{12.25}$ であるから、$-\frac{7}{2} < -2\sqrt{3}$ となる。 したがって、求める範囲は

$$a < -\frac{7}{2}, \quad -\frac{7}{2} < a < -2\sqrt{3}$$

となる。

解説

3次方程式が与えられて、文字定数が含まれている場合の典型的な問題である。まず、適当な数を代入して $0$ になるものを見つけ、1次式と2次式に因数分解することが定石である。文字が含まれている場合は、「文字を消去できるような $x$ の値」に見当をつけると因数を見つけやすい。

因数分解によって2次方程式に帰着させたのち、「重解をもつ条件」と「相異なる3つの正の解をもつ条件」を考える。「重解をもつ条件」では、2次方程式自身が重解をもつ場合に加えて、「1次式の解(ここでは $x=2$)と2次方程式の解の1つが一致する場合」を見落とさないように注意が必要である。「相異なる3つの正の解をもつ条件」においても、$x \neq 2$ の条件を忘れないようにする。最後に範囲をまとめる際、$-2\sqrt{3}$ と $-\frac{7}{2}$ の大小比較を平方して正確に行うことが求められる。

答え

重解をもつような $a$ の値:$a = \pm 2\sqrt{3}, -\frac{7}{2}$

相異なる3つの正の解をもつような $a$ の値の範囲:$a < -\frac{7}{2}, \quad -\frac{7}{2} < a < -2\sqrt{3}$

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