数学2 高次方程式 問題 43 解説

方針・初手
与えられた剰余の条件から連立方程式を立てて未定係数を決定する。その後、整式 $P(x)$ を決定し、方程式 $P(x)=0$ の解を調べる。特定の文字 $a$ の値によらない解を見つけるためには、式を $a$ について整理して恒等式のように扱うのが有効である。
解法1
(i)
$P(x) = x^3 - (a+2)x^2 + bx + c$ に対して、$P(1) = -1$ より、
$$1 - (a+2) + b + c = -1$$
整理して、
$$b + c = a$$
となる。また、$P(-1) = -6a - 3$ より、
$$-1 - (a+2) - b + c = -6a - 3$$
整理して、
$$-b + c = -5a$$
となる。これら2つの式を辺々加えると $2c = -4a$ すなわち $c = -2a$ となる。これを $b + c = a$ に代入すると $b - 2a = a$ となり、$b = 3a$ を得る。
(ii)
$P(x)$ を $2$ 次式 $x^2 - 1$ で割った余りは $1$ 次式以下であるため、これを $mx + n$($m, n$ は定数)とおく。商を $Q(x)$ とすると、
$$P(x) = (x^2 - 1)Q(x) + mx + n = (x - 1)(x + 1)Q(x) + mx + n$$
と表せる。ここで $x = 1$ を代入すると、
$$P(1) = m + n = -1$$
となる。また、$x = -1$ を代入すると、
$$P(-1) = -m + n = -6a - 3$$
となる。これら2つの式を辺々加えて、
$$2n = -6a - 4$$
$$n = -3a - 2$$
を得る。また、辺々引いて、
$$2m = 6a + 2$$
$$m = 3a + 1$$
を得る。したがって、求める余りは $(3a+1)x - 3a - 2$ である。
(iii)
(i) の結果より、$P(x) = x^3 - (a+2)x^2 + 3ax - 2a$ である。方程式 $P(x) = 0$ が $a$ の値によらない解をもつことを見越して、左辺を $a$ について整理する。
$$x^3 - 2x^2 - a(x^2 - 3x + 2) = 0$$
括弧内を因数分解して、
$$x^2(x - 2) - a(x - 1)(x - 2) = 0$$
共通因数 $x - 2$ でくくると、
$$(x - 2)(x^2 - ax + a) = 0$$
となる。したがって、$P(x) = 0$ は $a$ の値によらない実数解 $x = 2$ をもつ。
残りの解は $2$ 次方程式 $x^2 - ax + a = 0$ の解である。この方程式が虚数解をもつための条件は、判別式を $D$ とすると、$D < 0$ となることである。
$$D = (-a)^2 - 4 \cdot 1 \cdot a = a^2 - 4a < 0$$
$$a(a - 4) < 0$$
これを解いて、$0 < a < 4$ を得る。これが虚数解をもつような $a$ の値の範囲である。
このとき、$2$ 次方程式 $x^2 - ax + a = 0$ の解は解の公式より、
$$x = \frac{a \pm \sqrt{a^2 - 4a}}{2} = \frac{a \pm \sqrt{4a - a^2}i}{2}$$
となる。この虚数解の実部は $\frac{a}{2}$ である。これが整数となるのは、$a$ が偶数のときである。$0 < a < 4$ の範囲にある偶数は $a = 2$ のみである。
$a = 2$ のとき、虚数解は、
$$x = \frac{2 \pm \sqrt{8 - 4}i}{2} = \frac{2 \pm 2i}{2} = 1 \pm i$$
となる。したがって、その虚部は $\pm 1$ である。
解説
文字定数を含む方程式が「文字の値によらない解をもつ」という条件に対しては、その文字について式を整理(降べきの順に整理)し、因数分解を試みるのが定石である。また、余りを求める問題では、割る式が因数分解できる場合は剰余の定理(あるいは恒等式の性質)を用いることで、実際に割り算を実行するよりも計算量を減らすことができる。
答え
ア: $3a$
イ: $-2a$
ウ: $(3a+1)x - 3a - 2$
エ: $2$
オ: $0 < a < 4$
カ: $2$
キ: $\pm 1$
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