トップ 基礎問題 数学2 複素数と方程式 高次方程式 問題 46

数学2 高次方程式 問題 46 解説

数学2 高次方程式 問題 46 解説

方針・初手

与えられた2次方程式と3次方程式の左辺をそれぞれ $Q(x), P(x)$ とおき、整式の割り算を利用して共通解が満たすべき条件を絞り込む。高次方程式の共通解問題では、多項式の除法の原理を用いて次数を下げ、解の候補を見つける手法が有効である。

解法1

3次式 $P(x) = x^3 - (2a^2+b)x - 4ab$ を2次式 $Q(x) = x^2 - 2ax - b$ で割ると、商が $x+2a$、余りが $2a^2x - 2ab$ となるため、

$$P(x) = (x+2a)Q(x) + 2a^2x - 2ab$$

が成り立つ。 2次方程式 $Q(x)=0$ の解を $\alpha$ とし、これが3次方程式 $P(x)=0$ の解でもあるとすると、$Q(\alpha)=0$ かつ $P(\alpha)=0$ を満たす。上の恒等式に $x=\alpha$ を代入すると、

$$0 = 0 + 2a^2\alpha - 2ab$$

$$2a(a\alpha - b) = 0$$

を得る。

(i) $a = 0$ のとき

$Q(x) = x^2 - b = 0$ となり、$b>0$ であるから $x = \pm\sqrt{b}$ の2つの実数解をもつ。 一方 $P(x) = x^3 - bx = x(x^2 - b) = 0$ となり、解は $x = 0, \pm\sqrt{b}$ である。 このとき、$Q(x)=0$ の2つの解がどちらも $P(x)=0$ の解となってしまい、「1つだけが解になる」という条件に反する。よって $a \neq 0$ である。

(ii) $a \neq 0$ のとき

$a\alpha - b = 0$ より $\alpha = \frac{b}{a}$ となる。これが共通解の唯一の候補である。 $\alpha$ は $Q(x)=0$ の解でもあるから、

$$\left(\frac{b}{a}\right)^2 - 2a\left(\frac{b}{a}\right) - b = 0$$

両辺に $a^2$ を掛けて整理すると、

$$b^2 - 2a^2b - a^2b = 0$$

$$b^2 - 3a^2b = 0$$

$$b(b - 3a^2) = 0$$

$b>0$ であるから、$b = 3a^2$ が必要である。

逆に $b = 3a^2$ のとき($b>0$ より $a \neq 0$ を満たす)、 2次方程式は $x^2 - 2ax - 3a^2 = 0$ すなわち $(x-3a)(x+a) = 0$ となり、解は $x = 3a, -a$ である。 一方、3次方程式は $x^3 - 5a^2x - 12a^3 = 0$ となる。 ここに $x=3a$ を代入すると、$(3a)^3 - 5a^2(3a) - 12a^3 = 27a^3 - 15a^3 - 12a^3 = 0$ となり、確かに解である。 また、$x=-a$ を代入すると、$(-a)^3 - 5a^2(-a) - 12a^3 = -a^3 + 5a^3 - 12a^3 = -8a^3 \neq 0$ ($a \neq 0$ より)となり、解ではない。 よって、2次方程式の解 $3a, -a$ のうち、$3a$ のみが3次方程式の解となり、問題の条件「1つだけが解になる」を満たすことが確認できた。 このときの共通解は $x = 3a$ である。

解説

方程式の共通解を扱う典型問題である。無理に解の公式を用いて代入するのではなく、「$P(x)=0$ と $Q(x)=0$ をともに満たす $x$ が存在するならば、$P(x) - (x+2a)Q(x) = 0$ も満たす」という論理で次数を下げるのが定石である。 また、必要条件から求めた関係式が、問題文の「1つだけが解になる」という条件(十分性)を本当に満たすかどうか、具体的な解を求めて逆に確認する論証を忘れないようにしたい。

答え

必要十分条件: $b = 3a^2$

共通解: $3a$

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