トップ 基礎問題 数学2 複素数と方程式 高次方程式 問題 57

数学2 高次方程式 問題 57 解説

数学2 高次方程式 問題 57 解説

方針・初手

放物線と直線の共有点の $x$ 座標を文字で置き、解と係数の関係を利用して計算を進めるのが定石である。

(1) は、ベクトルを用いて $\overrightarrow{\text{OA}} \cdot \overrightarrow{\text{OB}} = 0$ を示すか、直線の傾きを用いて積が $-1$ になることを示せばよい。

(2) は、(1) の結果から、求める円が線分 $\text{AB}$ を直径とすることがわかるので、直径の両端が与えられた円の方程式を利用するか、中心と半径を求めて立式する。

(3) は、放物線と円の方程式を連立して $x$ または $y$ を消去し、解の条件を調べる。共有点 $\text{A}, \text{B}, \text{O}$ の座標が方程式を満たすことを利用して因数分解を行う。

解法1

放物線 $y = x^2$ と直線 $y = mx + 1$ の共有点 $\text{A}, \text{B}$ の $x$ 座標を、それぞれ $\alpha, \beta$ ($\alpha < \beta$)とする。

これらは、方程式 $x^2 = mx + 1$ すなわち $x^2 - mx - 1 = 0$ の実数解である。

この2次方程式の判別式を $D$ とすると、$D = (-m)^2 - 4 \cdot 1 \cdot (-1) = m^2 + 4 > 0$ となるため、常に異なる2つの実数解をもつ。

解と係数の関係より、以下の等式が成り立つ。

$$\begin{aligned} \alpha + \beta &= m \\ \alpha\beta &= -1 \end{aligned}$$

(1)

点 $\text{A}, \text{B}$ の座標は、それぞれ $(\alpha, \alpha^2), (\beta, \beta^2)$ と表せる。

ベクトル $\overrightarrow{\text{OA}}$ と $\overrightarrow{\text{OB}}$ の内積は、成分を用いて次のように計算できる。

$$\begin{aligned} \overrightarrow{\text{OA}} \cdot \overrightarrow{\text{OB}} &= \alpha\beta + \alpha^2\beta^2 \\ &= \alpha\beta + (\alpha\beta)^2 \end{aligned}$$

ここで $\alpha\beta = -1$ を代入する。

$$\overrightarrow{\text{OA}} \cdot \overrightarrow{\text{OB}} = -1 + (-1)^2 = 0$$

点 $\text{A}, \text{B}$ は原点 $\text{O}$ と異なるため、$\overrightarrow{\text{OA}} \neq \vec{0}, \overrightarrow{\text{OB}} \neq \vec{0}$ である。

内積が $0$ であるから、$\overrightarrow{\text{OA}} \perp \overrightarrow{\text{OB}}$ となり、$\angle\text{AOB} = \frac{\pi}{2}$ が成り立つ。

(2)

(1) より $\angle\text{AOB} = \frac{\pi}{2}$ であるため、3点 $\text{A}, \text{B}, \text{O}$ を通る円は、線分 $\text{AB}$ を直径とする円である。

2点 $(\alpha, \alpha^2), (\beta, \beta^2)$ を直径の両端とする円の方程式は、次のように表される。

$$(x - \alpha)(x - \beta) + (y - \alpha^2)(y - \beta^2) = 0$$

これを展開して整理する。

$$x^2 - (\alpha + \beta)x + \alpha\beta + y^2 - (\alpha^2 + \beta^2)y + \alpha^2\beta^2 = 0$$

ここで、$\alpha^2 + \beta^2 = (\alpha + \beta)^2 - 2\alpha\beta = m^2 - 2(-1) = m^2 + 2$ である。

これらと解と係数の関係の式を代入する。

$$x^2 - mx - 1 + y^2 - (m^2 + 2)y + (-1)^2 = 0$$

整理すると、求める円の方程式が得られる。

$$x^2 + y^2 - mx - (m^2 + 2)y = 0$$

(3)

放物線 $y = x^2$ と (2) の円の共有点の $x$ 座標は、円の方程式に $y = x^2$ を代入した方程式の解である。

$$x^2 + x^4 - mx - (m^2 + 2)x^2 = 0$$

整理して因数分解する。

$$\begin{aligned} x^4 - (m^2 + 1)x^2 - mx &= 0 \\ x \{ x^3 - (m^2 + 1)x - m \} &= 0 \end{aligned}$$

円は点 $\text{A}, \text{B}$ を通るため、この方程式は $x = \alpha, \beta$ を解にもつ。

すなわち、多項式 $x^3 - (m^2 + 1)x - m$ は、$\alpha, \beta$ を解とする2次方程式 $x^2 - mx - 1 = 0$ を因数にもつ。

実際に割り算を行うと、次のように因数分解できる。

$$x (x^2 - mx - 1)(x + m) = 0$$

したがって、共有点の $x$ 座標は $x = 0, \alpha, \beta, -m$ の4つとなる。

$\text{A}, \text{B}, \text{O}$ の $x$ 座標はそれぞれ $\alpha, \beta, 0$ であり、これらは互いに異なる。

これら以外の共有点をもたない条件は、残る解 $x = -m$ が $0, \alpha, \beta$ のいずれかに一致することである。

(i) $-m = 0$ のとき

$m = 0$ である。このとき、$\alpha, \beta$ は $x^2 - 1 = 0$ の解であり $x = \pm 1$ となる。

$0, 1, -1$ は互いに異なるため、条件を満たす。

(ii) $-m = \alpha$ または $-m = \beta$ のとき

$-m$ が方程式 $x^2 - mx - 1 = 0$ の解であるということと同値である。代入して整理する。

$$\begin{aligned} (-m)^2 - m(-m) - 1 &= 0 \\ 2m^2 &= 1 \\ m^2 &= \frac{1}{2} \end{aligned}$$

これを解いて $m = \pm \frac{\sqrt{2}}{2}$ を得る。

このとき $-m \neq 0$ であり、0と重なることはないため条件を満たす。

以上より、求める $m$ の値は $m = 0, \pm \frac{\sqrt{2}}{2}$ である。

解法2

(1)

直線 $\text{OA}, \text{OB}$ の傾きを利用する。

点 $\text{A}, \text{B}$ の $x$ 座標 $\alpha, \beta$ は $x^2 - mx - 1 = 0$ の解であり、$x=0$ を代入すると $-1 \neq 0$ となることから、$\alpha \neq 0, \beta \neq 0$ である。

直線 $\text{OA}$ の傾き $m_1$ と、直線 $\text{OB}$ の傾き $m_2$ はそれぞれ次のようになる。

$$\begin{aligned} m_1 &= \frac{\alpha^2}{\alpha} = \alpha \\ m_2 &= \frac{\beta^2}{\beta} = \beta \end{aligned}$$

解と係数の関係より $\alpha\beta = -1$ であるから、傾きの積について $m_1 m_2 = -1$ が成り立つ。

したがって、$\text{OA} \perp \text{OB}$ であり、$\angle\text{AOB} = \frac{\pi}{2}$ である。

(2)

(1) より、3点 $\text{A}, \text{B}, \text{O}$ を通る円は線分 $\text{AB}$ を直径とする円である。

円の中心 $\text{C}$ は線分 $\text{AB}$ の中点であるから、その座標は解と係数の関係を用いて次のように求まる。

$$\begin{aligned} x_c &= \frac{\alpha + \beta}{2} = \frac{m}{2} \\ y_c &= \frac{\alpha^2 + \beta^2}{2} = \frac{(\alpha + \beta)^2 - 2\alpha\beta}{2} = \frac{m^2 + 2}{2} \end{aligned}$$

円は原点 $\text{O}$ を通るため、円の半径の2乗 $r^2$ は中心 $\text{C}$ と原点 $\text{O}$ の距離の2乗に等しい。

$$\begin{aligned} r^2 &= \left(\frac{m}{2}\right)^2 + \left(\frac{m^2 + 2}{2}\right)^2 \\ &= \frac{m^2 + m^4 + 4m^2 + 4}{4} \\ &= \frac{m^4 + 5m^2 + 4}{4} \end{aligned}$$

よって、円の方程式は次のように表される。

$$\left(x - \frac{m}{2}\right)^2 + \left(y - \frac{m^2 + 2}{2}\right)^2 = \frac{m^4 + 5m^2 + 4}{4}$$

両辺を展開して整理する。

$$x^2 - mx + \frac{m^2}{4} + y^2 - (m^2 + 2)y + \frac{m^4 + 4m^2 + 4}{4} = \frac{m^4 + 5m^2 + 4}{4}$$

これをまとめると、求める方程式が得られる。

$$x^2 + y^2 - mx - (m^2 + 2)y = 0$$

(3)

解法1と同様の手順により、放物線と円を連立した4次方程式は次のように因数分解できる。

$$x (x^2 - mx - 1)(x + m) = 0$$

$\text{A}, \text{B}, \text{O}$ 以外の共有点をもたない条件は、方程式の解 $x = -m$ が、$\text{O}$ の $x$ 座標である $0$、または $\text{A}, \text{B}$ の $x$ 座標である方程式 $x^2 - mx - 1 = 0$ の解に一致することである。

$-m = 0$ のとき、$m = 0$ である。

$-m$ が $x^2 - mx - 1 = 0$ の解であるとき、代入して $m^2 + m^2 - 1 = 0$ となり、$m = \pm \frac{\sqrt{2}}{2}$ となる。

これらは互いの条件と矛盾せず、適切である。よって $m = 0, \pm \frac{\sqrt{2}}{2}$ である。

解説

放物線と直線の交点を文字で置き、解と係数の関係を利用する典型的な問題である。

(1) において、直角であることを示すには、ベクトルの内積が $0$ になることを示す方法と、直線の傾きの積が $-1$ になることを示す方法がある。どちらも計算量は少なく容易である。

(2) では、「直角三角形の外接円の中心は斜辺の中点である」という円周角の定理の逆を利用する。解法1のように直径の両端が分かっている場合の円の方程式の公式を用いると、計算が非常にスムーズに進む。

(3) は連立方程式の解の個数を考える問題である。4次方程式が登場するが、すでに交点が3つ($\text{O}, \text{A}, \text{B}$)分かっているため、因数定理を用いて容易に1次式と2次式の積に分解できることに気づくことが鍵となる。解の吟味では、重解や一致する解の条件を過不足なく調べる必要がある。

答え

(1) 略証(解説参照)

(2) $x^2 + y^2 - mx - (m^2+2)y = 0$

(3) $m = 0, \pm \frac{\sqrt{2}}{2}$

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