数学2 高次方程式 問題 58 解説

方針・初手
実数係数の方程式が虚数解をもつ場合、その共役複素数も解となる性質を利用する。
本問では解の1つが実数 $x=2$ であると与えられているため、これを方程式に直接代入して係数 $a$ を決定し、因数分解して残りの解を求める方針が分かりやすい。また、3次方程式の解と係数の関係を用いる方針でも鮮やかに解くことができる。
解法1
$a$ は実数であるから、与えられた3次方程式は実数係数方程式である。
実数係数方程式が虚数解 $x = b+i$ をもつため、その共役複素数 $x = b-i$ も解である。
したがって、3次方程式の3つの解は $2, b+i, b-i$ と表せる。
3次方程式の解と係数の関係より、以下の等式が成り立つ。
$$\begin{cases} 2 + (b+i) + (b-i) = -(-1) \\ 2(b+i) + (b+i)(b-i) + (b-i) \cdot 2 = -\frac{3}{4} \\ 2(b+i)(b-i) = -a \end{cases}$$
第1式を整理すると、以下のようになる。
$$2 + 2b = 1$$
よって、$b$ の値が定まる。
$$b = -\frac{1}{2}$$
(このとき、第2式に $b = -\frac{1}{2}$ を代入すると $-\frac{3}{4}$ となり、矛盾しない)
次に、第3式を整理する。
$$2(b^2 + 1) = -a$$
これに $b = -\frac{1}{2}$ を代入する。
$$-a = 2 \left( \frac{1}{4} + 1 \right) = 2 \cdot \frac{5}{4} = \frac{5}{2}$$
したがって、$a$ の値が求まる。
$$a = -\frac{5}{2}$$
解法2
$x=2$ は与えられた3次方程式の解であるから、方程式に代入して成り立つ。
$$2^3 - 2^2 - \frac{3}{4} \cdot 2 + a = 0$$
$$8 - 4 - \frac{3}{2} + a = 0$$
$$\frac{5}{2} + a = 0$$
よって、$a$ の値が求まる。
$$a = -\frac{5}{2}$$
このとき、元の3次方程式は以下のようになる。
$$x^3 - x^2 - \frac{3}{4}x - \frac{5}{2} = 0$$
方程式の左辺は $x-2$ を因数にもつため、これをくくり出すように因数分解する。
$$(x - 2)\left(x^2 + x + \frac{5}{4}\right) = 0$$
したがって、残りの解は2次方程式 $x^2 + x + \frac{5}{4} = 0$ の解である。解の公式を用いる。
$$x = \frac{-1 \pm \sqrt{1^2 - 4 \cdot 1 \cdot \frac{5}{4}}}{2} = \frac{-1 \pm \sqrt{-4}}{2} = -\frac{1}{2} \pm i$$
これが $x = b+i$ およびその共役複素数と一致し、$b$ は実数であるから、係数を比較する。
$$b = -\frac{1}{2}$$
解説
実数係数方程式における共役複素数解の性質を用いる解法と、解の代入から直接求める解法の2通りを示した。
本問では実数解 $x=2$ があらかじめ与えられているため、解法2のように直接代入して $a$ を求めてしまう方が、発想として自然であり計算量も少なく済む。方程式の係数決定問題では、「解が与えられていたらまずは代入してみる」という基本姿勢が重要である。
答え
$$a = -\frac{5}{2}$$
$$b = -\frac{1}{2}$$
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