トップ 基礎問題 数学2 複素数と方程式 高次方程式 問題 59

数学2 高次方程式 問題 59 解説

数学2 高次方程式 問題 59 解説

方針・初手

$1$ の $3$ 乗根 $\omega$ の性質 $\omega^3 = 1$ と $\omega^2+\omega+1=0$ を利用して式を簡略化する。 条件 (i) では $a, b, c$ が整数であり $\sqrt{2}$ が無理数であることを利用して係数比較を行う。 条件 (ii) では $f(\omega)$ を $p+q\omega$ ($p, q$ は実数) の形に変形し、虚部が $0$ になるための条件を考える。

解法1

$\omega = \frac{-1+\sqrt{3}i}{2}$ は $x^3 = 1$ すなわち $(x-1)(x^2+x+1) = 0$ の虚数解の $1$ つであるから、

$$\omega^3 = 1, \quad \omega^2+\omega+1=0$$

が成り立つ。 これより、

$$\omega^2 = -1-\omega = -1 - \frac{-1+\sqrt{3}i}{2} = \frac{-1-\sqrt{3}i}{2}$$

となる。

次に、$f(x) = x^3+ax^2+bx+c$ ($a,b,c$ は整数) について考える。

条件 (i) より $f(\sqrt{2}) = 0$ であるから、

$$(\sqrt{2})^3 + a(\sqrt{2})^2 + b\sqrt{2} + c = 0$$

$$2\sqrt{2} + 2a + b\sqrt{2} + c = 0$$

$$(2a+c) + (b+2)\sqrt{2} = 0$$

$a,b,c$ は整数であるから $2a+c, b+2$ も有理数(整数)であり、$\sqrt{2}$ は無理数である。 よって、

$$2a+c = 0, \quad b+2 = 0$$

これより、$b = -2, \quad c = -2a$ を得る。

このとき、$f(x)$ は

$$f(x) = x^3+ax^2-2x-2a$$

となる。

条件 (ii) より $f(\omega)$ が実数となる。

$$f(\omega) = \omega^3+a\omega^2-2\omega-2a$$

$\omega^3=1, \omega^2=-1-\omega$ を代入すると、

$$f(\omega) = 1 + a(-1-\omega) - 2\omega - 2a$$

$$f(\omega) = (1-3a) - (a+2)\omega$$

$\omega = \frac{-1+\sqrt{3}i}{2}$ を代入すると、

$$f(\omega) = (1-3a) - (a+2)\frac{-1+\sqrt{3}i}{2}$$

$$f(\omega) = \left( 1-3a + \frac{a+2}{2} \right) - \frac{\sqrt{3}(a+2)}{2}i$$

これが実数となるための条件は、虚部が $0$ になることであるから、

$$\frac{\sqrt{3}(a+2)}{2} = 0$$

よって、$a = -2$ となる。 これを $c = -2a$ に代入して、$c = 4$ を得る。

解説

複素数 $\omega$ や無理数 $\sqrt{2}$ の性質を用いた係数決定の典型問題である。 $\omega$ を含む式の計算では、$\omega^3=1$ を用いて次数を下げ、$\omega^2+\omega+1=0$ を用いて $\omega$ の $1$ 次式に帰着させると計算がスムーズになる。 また、「有理数 $p, q$ について $p+q\sqrt{2}=0 \iff p=0$ かつ $q=0$」という性質を用いる際は、係数が有理数(本問では整数)であることと、$\sqrt{2}$ が無理数であることの断りを忘れないようにする。

答え

ア: $\frac{-1-\sqrt{3}i}{2}$

イ: $1$

ウ: $-2$

エ: $-2$

オ: $4$

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