トップ 基礎問題 数学2 三角関数 三角関数 問題 3

数学2 三角関数 問題 3 解説

数学2 三角関数 問題 3 解説

方針・初手

与えられた関数には $\sin x$ と $\cos x$ の両方が含まれているが、どちらも偶数乗であることに着目する。三角関数の相互関係 $\sin^2 x + \cos^2 x = 1$ を用いることで、どちらか一方の関数のみで表すことができる。

そこで、$t = \sin^2 x$ と置き換え、変域に注意しながら $t$ の関数の最大値問題として処理する。

解法1

$t = \sin^2 x$ とおく。$x$ は実数全体を動くので、$t$ のとり得る値の範囲は、

$$0 \le t \le 1$$

である。また、$\cos^2 x = 1 - \sin^2 x = 1 - t$ である。

与えられた関数を $t$ の関数 $f(t)$ とすると、

$$f(t) = 2(1-t)^8 + 19t^8 \quad (0 \le t \le 1)$$

と表せる。この関数の増減を調べるために $t$ で微分すると、

$$\begin{aligned} f'(t) &= 2 \cdot 8(1-t)^7 \cdot (-1) + 19 \cdot 8t^7 \\ &= 8 \left\{ 19t^7 - 2(1-t)^7 \right\} \end{aligned}$$

となる。ここで、$0 \le t \le 1$ において、$t^7$ は単調に増加し、$(1-t)^7$ は単調に減少する。 したがって、$f'(t)$ は $0 \le t \le 1$ において単調増加関数である。

端点における微分係数の符号を調べると、

$$\begin{aligned} f'(0) &= 8(0 - 2) = -16 < 0 \\ f'(1) &= 8(19 - 0) = 152 > 0 \end{aligned}$$

となるため、$f'(\alpha) = 0$ を満たす $\alpha$ が $0 < \alpha < 1$ の範囲にただ1つ存在する。 これより、$f(t)$ の増減は以下のようになる。

よって、$f(t)$ は $t = \alpha$ で最小値をとる。 最大値は、区間の端点である $t = 0$ または $t = 1$ のいずれかでとる。それぞれの値を計算すると、

$$\begin{aligned} f(0) &= 2(1-0)^8 + 19 \cdot 0^8 = 2 \\ f(1) &= 2(1-1)^8 + 19 \cdot 1^8 = 19 \end{aligned}$$

$f(0) < f(1)$ であるから、$f(t)$ の最大値は $19$ である。

解法2

$t = \sin^2 x$ とおく。解法1と同様に、関数は次のように表される。

$$f(t) = 2(1-t)^8 + 19t^8 \quad (0 \le t \le 1)$$

この関数 $f(t)$ の第2次導関数を調べる。

$$f'(t) = -16(1-t)^7 + 152t^7$$

$$f''(t) = 112(1-t)^6 + 1064t^6$$

$0 \le t \le 1$ において、$(1-t)^6 \ge 0$ かつ $t^6 \ge 0$ であり、これらが同時に $0$ になることはない。 よって、区間 $0 \le t \le 1$ において常に $f''(t) > 0$ が成り立つ。

第2次導関数が常に正であることから、$f(t)$ は区間 $0 \le t \le 1$ において下に凸な関数である。 下に凸な関数が閉区間でとる最大値は、必ず区間の端点のいずれかである。

端点での値を調べると、

$$f(0) = 2, \quad f(1) = 19$$

よって、最大値は $19$ である。

解説

$\sin x$ と $\cos x$ の偶数乗のみからなる式は、$\sin^2 x$ または $\cos^2 x$ を1つの変数として置き換えることで、多項式関数の最大・最小問題に帰着させるのが定石である。このとき、置き換えた変数の変域が $0 \le t \le 1$ に制限されることを忘れないようにする。

本問では、極値を求めるために $f'(t) = 0$ となる $t$ の値を具体的に計算する必要はない。関数の増減(あるいは凸性)の概形さえ把握できれば、最大値が必ず区間の端点に現れることが論理的に導ける。無駄な計算を省き、大局的に関数の性質を捉える力が問われている。

答え

19

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。