トップ 基礎問題 数学2 三角関数 三角関数 問題 32

数学2 三角関数 問題 32 解説

数学2 三角関数 問題 32 解説

方針・初手

円に内接する正多角形の周の長さを求める問題である。 円の中心と正 $n$ 角形の各頂点を結ぶと、正多角形は合同な $n$ 個の二等辺三角形に分割される。この二等辺三角形の等しい2辺の長さは外接円の半径に等しく、その間の角は中心角となる。 個別の多角形については図形の性質や余弦定理から辺の長さを求め、一般の $n$ 角形については直角三角形の三角比を用いて辺の長さを計算する。

解法1

半径 $r = \frac{1}{2}$ の円に内接する正 $n$ 角形を考える。 円の中心と正 $n$ 角形の各頂点を結ぶと、正 $n$ 角形は合同な $n$ 個の二等辺三角形に分割される。 この二等辺三角形の等しい2辺の長さは円の半径 $r = \frac{1}{2}$ であり、頂角(中心角)は $\frac{360^\circ}{n}$(弧度法では $\frac{2\pi}{n}$)である。

(i) 正方形($n=4$)の場合

中心角は $\frac{360^\circ}{4} = 90^\circ$ である。 正方形の1辺の長さを $a_4$ とすると、直角二等辺三角形となるため三平方の定理より、

$$a_4^2 = \left(\frac{1}{2}\right)^2 + \left(\frac{1}{2}\right)^2 = \frac{1}{4} + \frac{1}{4} = \frac{1}{2}$$

$a_4 > 0$ より、

$$a_4 = \frac{1}{\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{2}}{2}$$

したがって、正方形の周の長さは、

$$4 \times a_4 = 4 \times \frac{\sqrt{2}}{2} = 2\sqrt{2}$$

よって、$[ク] = 2$ である。

(ii) 正6角形($n=6$)の場合

中心角は $\frac{360^\circ}{6} = 60^\circ$ となり、分割された二等辺三角形は正三角形となる。 よって、正6角形の1辺の長さ $a_6$ は円の半径に等しく、$a_6 = \frac{1}{2}$ である。 したがって、正6角形の周の長さは、

$$6 \times a_6 = 6 \times \frac{1}{2} = 3$$

よって、$[ケ] = 3$ である。

(iii) 正12角形($n=12$)の場合

中心角は $\frac{360^\circ}{12} = 30^\circ$ である。 正12角形の1辺の長さを $a_{12}$ とすると、余弦定理より、

$$a_{12}^2 = \left(\frac{1}{2}\right)^2 + \left(\frac{1}{2}\right)^2 - 2 \cdot \frac{1}{2} \cdot \frac{1}{2} \cdot \cos 30^\circ$$

$$a_{12}^2 = \frac{1}{4} + \frac{1}{4} - \frac{1}{2} \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{2-\sqrt{3}}{4}$$

$a_{12} > 0$ であるから、二重根号を外して計算すると、

$$a_{12} = \frac{\sqrt{2-\sqrt{3}}}{2} = \frac{\sqrt{4-2\sqrt{3}}}{2\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{3}-1}{2\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4}$$

したがって、正12角形の周の長さは、

$$12 \times a_{12} = 12 \times \frac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4} = 3(\sqrt{6}-\sqrt{2})$$

式の形から、$[コ] = 6$、$[サ] = 2$ である。($コ > サ$ として解答)

(iv) 一般の正 $n$ 角形の場合

中心角は $\frac{2\pi}{n}$ ラジアンである。 円の中心から正 $n$ 角形の1辺に垂線を下ろすと、頂角が二等分され、斜辺が $\frac{1}{2}$、直角に対する対角が $\frac{\pi}{n}$ の直角三角形ができる。 正 $n$ 角形の1辺の長さを $a_n$ とすると、直角三角形の底辺の長さはその半分 $\frac{a_n}{2}$ となるため、

$$\frac{a_n}{2} = \frac{1}{2} \sin \frac{\pi}{n}$$

よって、$a_n = \sin \frac{\pi}{n}$ となる。 したがって、正 $n$ 角形の周の長さは、

$$n \times a_n = n \sin \frac{\pi}{n}$$

よって、$[(あ)] = n \sin \frac{\pi}{n}$ である。

解説

円に内接する正多角形の辺の長さを求める基本問題である。 個別の多角形については、三平方の定理や余弦定理を用いて直接計算することが可能である。 一般の $n$ 角形を考える際は、二等辺三角形を2つの直角三角形に分割して三角比(正弦)を用いると、計算や表現が非常に簡潔になる。この直角三角形を利用する考え方は、正12角形などの計算においても、半角の公式を導出するのと実質的に同じ手続きとなるため有用である。 なお、$n \to \infty$ の極限をとると、周の長さは $\lim_{n \to \infty} n \sin \frac{\pi}{n} = \lim_{n \to \infty} \pi \frac{\sin (\pi/n)}{\pi/n} = \pi$ となり、これは直径 $1$ の円の円周に一致することが確認できる。

答え

[ク] 2

[ケ] 3

[コ] 6

[サ] 2

[(あ)] $n \sin \frac{\pi}{n}$

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