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数学2 三角関数 問題 46 解説

数学2 三角関数 問題 46 解説

方針・初手

点 $\text{O}$ を中心とする正十角形の隣接する2頂点 $\text{A}$、$\text{B}$ によって作られる $\triangle \text{OAB}$ は、頂角が $\frac{360^\circ}{10} = 36^\circ$ の二等辺三角形である。 与えられた条件 $\text{OP}^2 = \text{OB} \cdot \text{PB}$ は、線分を黄金比に内分する点についての有名な関係式である。 これを図形的に解釈して相似な三角形を作り等式を導くか、あるいは $\cos 36^\circ$ の値を求めて余弦定理から直接辺の長さを比較する方針が考えられる。

解法1

$\triangle \text{OAB}$ は $\text{OA} = \text{OB}$ の二等辺三角形であり、その頂角は

$$\angle \text{AOB} = \frac{360^\circ}{10} = 36^\circ$$

である。底角は $\angle \text{OAB} = \angle \text{OBA} = \frac{180^\circ - 36^\circ}{2} = 72^\circ$ となる。

線分 $\text{OA}$ 上に $\angle \text{OBC} = 36^\circ$ となるような点 $\text{C}$ をとる。 $\triangle \text{OBC}$ において、$\angle \text{BOC} = \angle \text{OBC} = 36^\circ$ より、$\triangle \text{OBC}$ は $\text{CO} = \text{CB}$ の二等辺三角形である。 また、$\triangle \text{ABC}$ において、$\angle \text{BAC} = 72^\circ$ であり、

$$\angle \text{ABC} = \angle \text{OBA} - \angle \text{OBC} = 72^\circ - 36^\circ = 36^\circ$$

となる。したがって、$\angle \text{BCA} = 180^\circ - (72^\circ + 36^\circ) = 72^\circ$ となるため、$\triangle \text{ABC}$ は $\text{BC} = \text{BA}$ の二等辺三角形である。 ゆえに、$\text{OC} = \text{BC} = \text{AB}$ が成り立つ。

$\triangle \text{OAB}$ と $\triangle \text{BCA}$ について、$\angle \text{AOB} = \angle \text{ABC} = 36^\circ$、$\angle \text{OAB} = \angle \text{BCA} = 72^\circ$ より、2組の角がそれぞれ等しいので、

$$\triangle \text{OAB} \sim \triangle \text{BCA}$$

である。相似比より、

$$\text{OA} : \text{AB} = \text{BC} : \text{CA}$$

が成り立ち、内項の積と外項の積は等しいから、

$$\text{OA} \cdot \text{CA} = \text{AB} \cdot \text{BC}$$

となる。 ここで、$\text{OA} = \text{OB}$、$\text{BC} = \text{AB}$、$\text{CA} = \text{OA} - \text{OC} = \text{OB} - \text{AB}$ であるから、これらを代入すると、

$$\text{OB}(\text{OB} - \text{AB}) = \text{AB}^2$$

となる。これを整理すると、

$$\text{AB}^2 + \text{OB} \cdot \text{AB} - \text{OB}^2 = 0$$

を得る。

一方、与えられた条件 $\text{OP}^2 = \text{OB} \cdot \text{PB}$ において、点 $\text{P}$ は線分 $\text{OB}$ 上にあるため $\text{PB} = \text{OB} - \text{OP}$ である。これを代入すると、

$$\text{OP}^2 = \text{OB}(\text{OB} - \text{OP})$$

$$\text{OP}^2 + \text{OB} \cdot \text{OP} - \text{OB}^2 = 0$$

となる。 $\text{AB} > 0$、$\text{OP} > 0$ であり、両者は同じ $x$ の2次方程式 $x^2 + \text{OB} \cdot x - \text{OB}^2 = 0$ の正の解であるから、一致する。 したがって、

$$\text{OP} = \text{AB}$$

が成立する。

解法2

$\text{OB} = 1$ としても一般性を失わない。 点 $\text{P}$ は線分 $\text{OB}$ 上にあるため $\text{PB} = 1 - \text{OP}$ である。これを条件式 $\text{OP}^2 = \text{OB} \cdot \text{PB}$ に代入すると、

$$\text{OP}^2 = 1 \cdot (1 - \text{OP})$$

$$\text{OP}^2 + \text{OP} - 1 = 0$$

$\text{OP} > 0$ であるから、これを解いて

$$\text{OP} = \frac{\sqrt{5} - 1}{2}$$

を得る。

次に $\text{AB}$ の長さを求める。正十角形の性質から、$\angle \text{AOB} = 36^\circ$ である。 $\theta = 36^\circ$ とおくと、$5\theta = 180^\circ$ であるから、$2\theta = 180^\circ - 3\theta$ となる。 両辺の余弦をとると、

$$\cos 2\theta = \cos(180^\circ - 3\theta) = -\cos 3\theta$$

倍角・三倍角の公式より、

$$2\cos^2\theta - 1 = -(4\cos^3\theta - 3\cos\theta)$$

$$4\cos^3\theta + 2\cos^2\theta - 3\cos\theta - 1 = 0$$

左辺を因数分解して、

$$(\cos\theta + 1)(4\cos^2\theta - 2\cos\theta - 1) = 0$$

$\theta = 36^\circ$ より $\cos\theta > 0$ であるから、$\cos\theta + 1 \neq 0$ であり、

$$4\cos^2\theta - 2\cos\theta - 1 = 0$$

これを解いて、正の解をとると

$$\cos 36^\circ = \frac{1 + \sqrt{5}}{4}$$

となる。

$\triangle \text{OAB}$ において余弦定理を適用すると、

$$\text{AB}^2 = \text{OA}^2 + \text{OB}^2 - 2\text{OA} \cdot \text{OB} \cos 36^\circ$$

$\text{OA} = \text{OB} = 1$ であるから、

$$\text{AB}^2 = 1^2 + 1^2 - 2 \cdot 1 \cdot 1 \cdot \frac{1 + \sqrt{5}}{4} = 2 - \frac{1 + \sqrt{5}}{2} = \frac{3 - \sqrt{5}}{2}$$

ここで、先ほど求めた $\text{OP}$ について $\text{OP}^2$ を計算すると、

$$\text{OP}^2 = \left( \frac{\sqrt{5} - 1}{2} \right)^2 = \frac{5 - 2\sqrt{5} + 1}{4} = \frac{6 - 2\sqrt{5}}{4} = \frac{3 - \sqrt{5}}{2}$$

したがって、$\text{OP}^2 = \text{AB}^2$ となる。 $\text{OP} > 0$、$\text{AB} > 0$ より、

$$\text{OP} = \text{AB}$$

が成立する。

解説

正五角形や正十角形において中心と頂点を結んでできる、内角が $36^\circ$、$72^\circ$、$72^\circ$ となる二等辺三角形は、黄金比と密接な関わりがある図形として有名である。 解法1のように、補助線を引いて相似な二等辺三角形を構成し、辺の長さの比から2次方程式を導く手法は、この種の図形問題における典型的なアプローチである。 解法2のように、直接 $\cos 36^\circ$ を $5\theta = 180^\circ$ の関係から求めて代数的に処理する手法も、確実な計算力があれば汎用性が高い。

答え

与えられた条件 $\text{OP}^2 = \text{OB} \cdot \text{PB}$ と、正十角形の性質から導かれる関係式が同一であることを示し、$\text{OP} = \text{AB}$ が成立することを証明した。

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