数学2 三角関数 問題 60 解説

方針・初手
半角の公式 $\tan^2 \frac{x}{2} = \frac{1-\cos x}{1+\cos x}$ の形が、与式のルートの中に逆数として隠れていることに着目する。あるいは、与式の両辺を2乗して $\cos x$ の値を求めてから半角の公式に代入してもよい。いずれにせよ、与えられた $x$ の変域から $\tan \frac{x}{2}$ の符号を決定することが重要である。
解法1
半角の公式より、
$$\tan^2 \frac{x}{2} = \frac{1-\cos x}{1+\cos x}$$
であるから、与式のルートの中身は次のように書き換えられる。
$$\sqrt{\frac{1}{\tan^2 \frac{x}{2}}} = 8$$
これを整理すると、
$$\frac{1}{|\tan \frac{x}{2}|} = 8$$
となる。ここで、条件 $-90^\circ < x < 0^\circ$ より、各辺を2で割ると、
$$-45^\circ < \frac{x}{2} < 0^\circ$$
である。この範囲において $\tan \frac{x}{2} < 0$ であるから、絶対値記号は $|\tan \frac{x}{2}| = -\tan \frac{x}{2}$ と外れる。
$$\frac{1}{-\tan \frac{x}{2}} = 8$$
これを解いて、
$$\tan \frac{x}{2} = -\frac{1}{8}$$
を得る。
解法2
与式 $\sqrt{\frac{1+\cos x}{1-\cos x}} = 8$ の両辺を2乗すると、
$$\frac{1+\cos x}{1-\cos x} = 64$$
となる。分母を払って整理すると、
$$1+\cos x = 64(1-\cos x)$$
$$65\cos x = 63$$
$$\cos x = \frac{63}{65}$$
を得る。ここで、半角の公式より、
$$\tan^2 \frac{x}{2} = \frac{1-\cos x}{1+\cos x}$$
であるから、求めた $\cos x$ の値を代入して、
$$\tan^2 \frac{x}{2} = \frac{1 - \frac{63}{65}}{1 + \frac{63}{65}} = \frac{65 - 63}{65 + 63} = \frac{2}{128} = \frac{1}{64}$$
となる。条件 $-90^\circ < x < 0^\circ$ より $-45^\circ < \frac{x}{2} < 0^\circ$ であるから、この範囲において $\tan \frac{x}{2} < 0$ である。したがって、負の平方根をとって、
$$\tan \frac{x}{2} = -\sqrt{\frac{1}{64}} = -\frac{1}{8}$$
となる。
解説
三角関数の式変形において、半角の公式の構造を視覚的に捉えられているかが問われている。解法1のように、与式が $\tan^2 \frac{x}{2}$ の逆数であることに気づけば計算は非常に早い。解法2のように愚直に $\cos x$ を求める方法でも、数値が少し大きくなるが確実に正答にたどり着くことができる。いずれの方法をとるにしても、平方根を外す際の $\sqrt{A^2} = |A|$ の処理と、$x$ の定義域から $\tan \frac{x}{2}$ の符号を正しく判定することが最大のポイントである。
答え
$-\frac{1}{8}$
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