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数学2 三角関数 問題 86 解説

数学2 三角関数 問題 86 解説

方針・初手

与えられた不等式の左辺について、三角関数の合成を用いて変形する。$x$ と $y$ の範囲から $x+y$ の取りうる範囲を確認し、不等式を解くことで領域 $D$ を具体的な直線で囲まれた範囲として特定する。(2) は線形計画法の典型問題であり、$2x+y=k$ とおいて直線と領域が共有点をもつときの $y$ 切片に着目して図形的に最大・最小を求める。

解法1

(1)

与えられた不等式を変形する。

$$2 \sin(x + y) - 2 \cos(x + y) \geqq \sqrt{2}$$

三角関数の合成を用いると、

$$2\sqrt{2} \sin\left(x + y - \frac{\pi}{4}\right) \geqq \sqrt{2}$$

$$\sin\left(x + y - \frac{\pi}{4}\right) \geqq \frac{1}{2}$$

$0 \leqq x \leqq \pi$、$0 \leqq y \leqq \pi$ より、$0 \leqq x + y \leqq 2\pi$ であるから、

$$-\frac{\pi}{4} \leqq x + y - \frac{\pi}{4} \leqq \frac{7}{4}\pi$$

この範囲で不等式を解くと、

$$\frac{\pi}{6} \leqq x + y - \frac{\pi}{4} \leqq \frac{5}{6}\pi$$

各辺に $\frac{\pi}{4}$ を加えて、

$$\frac{5}{12}\pi \leqq x + y \leqq \frac{13}{12}\pi$$

よって、領域 $D$ は連立不等式

$$\begin{cases} 0 \leqq x \leqq \pi \\ 0 \leqq y \leqq \pi \\ \frac{5}{12}\pi \leqq x + y \leqq \frac{13}{12}\pi \end{cases}$$

の表す領域である。これを図示すると、座標平面上の $0 \leqq x \leqq \pi$ かつ $0 \leqq y \leqq \pi$ で表される正方形の領域のうち、2直線 $x+y = \frac{5}{12}\pi$ と $x+y = \frac{13}{12}\pi$ で挟まれた部分(境界線を含む)となる。

(2)

$2x + y = k$ とおくと、

$$y = -2x + k$$

これは傾き $-2$、$y$ 切片 $k$ の直線を表す。点 $(x, y)$ が領域 $D$ を動くとき、この直線が領域 $D$ と共有点をもつような $k$ の最大値と最小値を求めればよい。

領域 $D$ は、以下の6点を頂点とする六角形の周および内部である。 $(0, \frac{5}{12}\pi)$、$(\frac{5}{12}\pi, 0)$、$(\pi, 0)$、$(\pi, \frac{1}{12}\pi)$、$(\frac{1}{12}\pi, \pi)$、$(0, \pi)$

直線 $y = -2x + k$ の傾き $-2$ は、境界線の一部である直線 $x+y=c$ の傾き $-1$ より小さい(より急である)。 したがって、$y$ 切片 $k$ が最大となるのは、直線を上方に動かして最後に領域 $D$ と接する(交わる)ときであり、それは直線が点 $(\pi, \frac{1}{12}\pi)$ を通るときである。 このとき、

$$k = 2\cdot\pi + \frac{1}{12}\pi = \frac{25}{12}\pi$$

また、$y$ 切片 $k$ が最小となるのは、直線を下方に動かして最初に領域 $D$ と接する(交わる)ときであり、それは直線が点 $(0, \frac{5}{12}\pi)$ を通るときである。 このとき、

$$k = 2\cdot0 + \frac{5}{12}\pi = \frac{5}{12}\pi$$

以上より、最大値は $\frac{25}{12}\pi$、最小値は $\frac{5}{12}\pi$ となる。

解説

(1) は三角関数の合成を用いて式を簡略化する典型的な操作である。合成後の角度の範囲を正確に把握することが重要である。領域を図示する際は、各境界線の交点(領域の頂点)の座標を求めておくと、後の設問に繋がりやすい。 (2) は線形計画法の基本問題である。領域の形状と、動かす直線の傾き($-2$)と境界線の傾き($-1$ など)の大小関係を視覚的に捉えることで、どの頂点で最大・最小をとるかが容易に判断できる。

答え

(1) $0 \leqq x \leqq \pi$ かつ $0 \leqq y \leqq \pi$ で表される正方形の領域のうち、2直線 $x+y = \frac{5}{12}\pi$ と $x+y = \frac{13}{12}\pi$ で挟まれた部分(境界線を含む)。

(2) 最大値 $\frac{25}{12}\pi$、最小値 $\frac{5}{12}\pi$

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