トップ 基礎問題 数学2 積分法 面積・接線 問題 2

数学2 面積・接線 問題 2 解説

数学2 面積・接線 問題 2 解説

方針・初手

曲線の原点における接線の傾きから法線の方程式を求め、曲線と法線の交点の座標を計算する。曲線と法線はともに奇関数であり原点対称となるため、第1象限($x \ge 0$)における面積を求めて $2$ 倍すると計算が簡略化できる。(2)では、(1)で得られた式と $a > 0$ という条件から、相加平均と相乗平均の大小関係の利用を考える。

解法1

(1) 曲線の方程式を $y = f(x)$ とすると、$f(x) = x^3 - ax$ である。 これを微分すると、

$$f'(x) = 3x^2 - a$$

原点 $(0, 0)$ における接線の傾きは $f'(0) = -a$ である。 $a > 0$ より接線の傾きは $0$ ではないため法線が存在する。法線の傾きを $m$ とすると、接線と直交する条件より

$$-a \cdot m = -1$$

$$m = \frac{1}{a}$$

よって、原点における法線の方程式は $y = \frac{1}{a}x$ となる。 曲線と法線の交点の $x$ 座標は、次の方程式の解である。

$$x^3 - ax = \frac{1}{a}x$$

$$x^3 - \left( a + \frac{1}{a} \right)x = 0$$

$$x \left\{ x^2 - \left( a + \frac{1}{a} \right) \right\} = 0$$

$a > 0$ であるから $a + \frac{1}{a} > 0$ であり、交点の $x$ 座標は $x = 0, \pm\sqrt{a + \frac{1}{a}}$ となる。 ここで、$\alpha = \sqrt{a + \frac{1}{a}}$ とおく。$\alpha > 0$ である。 区間 $0 \le x \le \alpha$ においては、

$$\frac{1}{a}x - (x^3 - ax) = \left( a + \frac{1}{a} \right)x - x^3 = x(\alpha^2 - x^2) \ge 0$$

であるから、法線が曲線の上側にある。 また、曲線 $y = x^3 - ax$ と法線 $y = \frac{1}{a}x$ はともに奇関数であるため、これらで囲まれる図形は原点に関して対称である。 したがって、求める面積 $S$ は、区間 $0 \le x \le \alpha$ における面積の $2$ 倍として計算できる。

$$S = 2 \int_{0}^{\alpha} \left\{ \frac{1}{a}x - (x^3 - ax) \right\} dx$$

$$S = 2 \int_{0}^{\alpha} ( \alpha^2 x - x^3 ) dx$$

$$S = 2 \left[ \frac{\alpha^2}{2} x^2 - \frac{1}{4} x^4 \right]_{0}^{\alpha}$$

$$S = 2 \left( \frac{\alpha^4}{2} - \frac{\alpha^4}{4} \right)$$

$$S = \frac{\alpha^4}{2}$$

ここで $\alpha^2 = a + \frac{1}{a}$ を代入すると、

$$S = \frac{1}{2} \left( a + \frac{1}{a} \right)^2$$

(2) $a > 0$ であるから、$\frac{1}{a} > 0$ である。 相加平均と相乗平均の大小関係より、

$$a + \frac{1}{a} \ge 2\sqrt{a \cdot \frac{1}{a}} = 2$$

が成り立つ。等号が成立するのは、$a = \frac{1}{a}$ すなわち $a^2 = 1$ のときであり、$a > 0$ より $a = 1$ のときである。 よって、$a + \frac{1}{a}$ の最小値は $2$ である。 $S = \frac{1}{2} \left( a + \frac{1}{a} \right)^2$ は、$a + \frac{1}{a} \ge 2$ において単調に増加する関数であるから、$a + \frac{1}{a}$ が最小となるとき、$S$ も最小となる。 したがって、$S$ の最小値は

$$\frac{1}{2} \cdot 2^2 = 2$$

解説

(1)において、曲線と法線の方程式から囲まれる図形の対称性に気づくことが重要である。真面目に区間 $-\alpha \le x \le 0$ と $0 \le x \le \alpha$ の積分をそれぞれ計算しても答えは求まるが、奇関数の性質(原点対称)を利用することで計算量とミスを大きく減らすことができる。 (2)では、$a > 0$ という条件と $a + \frac{1}{a}$ という式の形から、直ちに相加平均と相乗平均の大小関係を連想したい。$S$ を $a$ で微分して増減表を作成しても答えに至るが、相加相乗平均を用いる方が計算が簡潔である。

答え

(1)

$$S = \frac{1}{2} \left( a + \frac{1}{a} \right)^2$$

(2)

$$2$$

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