数学2 面積・接線 問題 3 解説

方針・初手
(1) において、定積分 $\int_{-1}^0 f(t) dt$ および $\int_0^1 f(t) dt$ は定数となる。これらをそれぞれ定数 $A, B$ と置き、$f(x)$ を $A, B$ を用いた式で表すことから始める。$\int_0^1 2xf(t)dt$ において、$x$ は積分変数 $t$ とは無関係であるため積分の外へ出せることに注意する。 (2) においては、まず接点 $(a, f(a))$ における接線の方程式を $a$ を用いて立式する。その後、その接線が指定された点を通るという条件から $a$ を決定する。 (3) は、接線、放物線、$x$ 軸の交点の座標をそれぞれ求め、位置関係を正確に把握して面積を計算する。
解法1
(1)
定積分 $\int_{-1}^0 f(t)dt$ および $\int_0^1 f(t)dt$ は定数であるから、
$$A = \int_{-1}^0 f(t)dt$$
$$B = \int_0^1 f(t)dt$$
とおく。このとき、与えられた関数 $f(x)$ は
$$f(x) = -3x^2 - A + 2xB$$
$$f(x) = -3x^2 + 2Bx - A$$
と表される。これを $A, B$ の定義式にそれぞれ代入する。
$$A = \int_{-1}^0 (-3t^2 + 2Bt - A) dt$$
$$A = \left[ -t^3 + Bt^2 - At \right]_{-1}^0$$
$$A = 0 - \left\{ -(-1)^3 + B(-1)^2 - A(-1) \right\}$$
$$A = - (1 + B + A)$$
$$2A + B = -1 \quad \cdots \text{①}$$
同様に $B$ についても計算する。
$$B = \int_0^1 (-3t^2 + 2Bt - A) dt$$
$$B = \left[ -t^3 + Bt^2 - At \right]_0^1$$
$$B = (-1 + B - A) - 0$$
$$A = -1 \quad \cdots \text{②}$$
②を①に代入すると、
$$-2 + B = -1$$
$$B = 1$$
以上より、$A = -1, B = 1$ となるので、
$$f(x) = -3x^2 + 2x + 1$$
である。
(2)
(1)の結果より $f(x) = -3x^2 + 2x + 1$ であり、これを微分すると
$$f'(x) = -6x + 2$$
となる。曲線 $y = f(x)$ 上の点 $(a, f(a))$、すなわち $(a, -3a^2 + 2a + 1)$ における接線の方程式は、
$$y - (-3a^2 + 2a + 1) = (-6a + 2)(x - a)$$
$$y = (-6a + 2)x + 6a^2 - 2a - 3a^2 + 2a + 1$$
$$y = (-6a + 2)x + 3a^2 + 1$$
これが点 $\left(-\frac{1}{2}, 0\right)$ を通るので、$x = -\frac{1}{2}, y = 0$ を代入する。
$$0 = (-6a + 2)\left(-\frac{1}{2}\right) + 3a^2 + 1$$
$$0 = 3a - 1 + 3a^2 + 1$$
$$3a^2 + 3a = 0$$
$$3a(a + 1) = 0$$
よって $a = 0, -1$ を得る。ここで、条件 $a > -\frac{1}{2}$ より
$$a = 0$$
である。これを接線の方程式に代入すると、
$$y = 2x + 1$$
となる。
(3)
(2)より、接線の方程式は $y = 2x + 1$ であり、接点の座標は $(0, 1)$ である。 また、放物線 $y = f(x)$ と $x$ 軸との交点の $x$ 座標は、$-3x^2 + 2x + 1 = 0$ を解いて
$$-(3x + 1)(x - 1) = 0$$
$$x = -\frac{1}{3}, 1$$
である。接線 $y = 2x + 1$ と $x$ 軸との交点は $\left(-\frac{1}{2}, 0\right)$ である。
接線、放物線、$x$ 軸の $x \le 0$ における位置関係を考える。 接線は点 $\left(-\frac{1}{2}, 0\right)$ を通り点 $(0, 1)$ に向かって単調増加し、放物線は点 $\left(-\frac{1}{3}, 0\right)$ を通り点 $(0, 1)$ に向かって増加する。 求める面積 $S$ は、$x$ 軸、接線、および直線 $x = 0$ で囲まれた直角三角形の面積から、$x$ 軸、放物線、および直線 $x = 0$ で囲まれた部分の面積を引いたものとして計算できる。
直角三角形の面積を $S_1$ とすると、底辺の長さは $0 - \left(-\frac{1}{2}\right) = \frac{1}{2}$、高さは接点の $y$ 座標である $1$ であるから、
$$S_1 = \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} \times 1 = \frac{1}{4}$$
となる。
次に、$x$ 軸、放物線、直線 $x = 0$ で囲まれた部分の面積を $S_2$ とすると、積分区間は $-\frac{1}{3} \le x \le 0$ であり、この区間で放物線は $x$ 軸の上側($-3x^2 + 2x + 1 \ge 0$)にあるから、
$$S_2 = \int_{-\frac{1}{3}}^0 (-3x^2 + 2x + 1) dx$$
$$S_2 = \left[ -x^3 + x^2 + x \right]_{-\frac{1}{3}}^0$$
$$S_2 = 0 - \left\{ -\left(-\frac{1}{3}\right)^3 + \left(-\frac{1}{3}\right)^2 + \left(-\frac{1}{3}\right) \right\}$$
$$S_2 = - \left( \frac{1}{27} + \frac{1}{9} - \frac{1}{3} \right)$$
$$S_2 = - \left( \frac{1 + 3 - 9}{27} \right) = \frac{5}{27}$$
となる。したがって、求める面積 $S$ は
$$S = S_1 - S_2$$
$$S = \frac{1}{4} - \frac{5}{27}$$
$$S = \frac{27 - 20}{108} = \frac{7}{108}$$
となる。
解説
(1)は、積分区間の両端が定数である定積分を含む関数決定問題の典型である。定積分部分を定数と置き換えることで、関数を文字式で表し、その文字を用いた連立方程式を立てることがポイントである。 (2)の接線の方程式は、問題文の指示通り「曲線上の点における接線」の式を立て、それが特定の点を通るという条件を利用して接点の $x$ 座標を決定する手順を踏むと見通しが良い。 (3)の面積計算では、図形的な位置関係を正確に把握する必要がある。上側の関数から下側の関数を引く定積分を単純に $-\frac{1}{2}$ から $0$ まで行うと、下側の境界が途中で $x$ 軸から放物線へと切り替わるため、区間を分割して計算する手間が生じる。図形的に三角形から一部の面積を引き算する工夫を用いると、計算を簡略化できる。
答え
(1) $f(x) = -3x^2 + 2x + 1$
(2) $y = 2x + 1$
(3) $\frac{7}{108}$
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