トップ 基礎問題 数学2 積分法 面積・接線 問題 4

数学2 面積・接線 問題 4 解説

数学2 面積・接線 問題 4 解説

方針・初手

(1) は定積分による面積計算である。公式 $\int_\alpha^\beta (x-\alpha)(x-\beta)dx = -\frac{1}{6}(\beta-\alpha)^3$ を用いると計算が早い。

(2) は積分区間が $0 \leqq x \leqq m$ であり、この区間における $y$ の符号に注意して定積分を計算する。

(3) は (1), (2) で得られた式を用いて $S=9, T=45$ を立式する。$k, m, n$ が正の整数であるという条件から、不定方程式の整数解を絞り込む。

解法1

(1) $k, m, n$ は正の整数であり、$m < n$ である。

放物線 $C: y = k(x-m)(x-n)$ において、$k > 0$ であるから $C$ は下に凸である。

よって、$m \leqq x \leqq n$ の範囲において $y \leqq 0$ である。

したがって、求める面積 $S$ は

$$S = \int_{m}^{n} \{0 - k(x-m)(x-n)\} dx$$

$$S = -k \left( -\frac{1}{6} \right) (n-m)^3$$

$$S = \frac{k}{6}(n-m)^3$$

(2) $m, n$ は正の整数より、$m > 0$ である。

$0 \leqq x \leqq m$ の範囲において、$x-m \leqq 0$、$x-n < 0$、$k > 0$ であるから、$y \geqq 0$ である。

したがって、求める面積 $T$ は

$$T = \int_{0}^{m} k(x-m)(x-n) dx$$

$$T = k \int_{0}^{m} \{ x^2 - (m+n)x + mn \} dx$$

$$T = k \left[ \frac{1}{3}x^3 - \frac{1}{2}(m+n)x^2 + mnx \right]_{0}^{m}$$

$$T = k \left\{ \frac{1}{3}m^3 - \frac{1}{2}(m+n)m^2 + m^2n \right\}$$

$$T = km^2 \left( \frac{1}{3}m - \frac{1}{2}m - \frac{1}{2}n + n \right)$$

$$T = km^2 \left( -\frac{1}{6}m + \frac{1}{2}n \right)$$

$$T = \frac{km^2}{6}(3n - m)$$

(3) (1), (2) の結果に $S=9, T=45$ を代入すると

$$\frac{k}{6}(n-m)^3 = 9 \iff k(n-m)^3 = 54 \quad \cdots ①$$

$$\frac{km^2}{6}(3n-m) = 45 \iff km^2(3n-m) = 270 \quad \cdots ②$$

$k, m, n$ は正の整数であり、$m < n$ であるから、$k$ および $n-m$ は正の整数である。

①より、$(n-m)^3$ は $54$ の正の約数である。

$54 = 2 \times 3^3$ であり、正の整数で3乗の形になっている約数は $1^3 = 1$ と $3^3 = 27$ のみである。

よって、$(n-m)^3 = 1$ または $(n-m)^3 = 27$ である。

(i) $(n-m)^3 = 1$ のとき

$n-m = 1$ より $n = m+1$ である。

①より $k \times 1 = 54$ となり、$k = 54$ である。

これらを②に代入すると

$$54m^2 \{3(m+1)-m\} = 270$$

$$m^2(2m+3) = 5$$

$$2m^3 + 3m^2 - 5 = 0$$

$$(m-1)(2m^2 + 5m + 5) = 0$$

$m$ は正の整数であるから、$m = 1$ である。

このとき $n = 1+1 = 2$ となり、$k=54, m=1, n=2$ は条件を満たす。

よって、放物線 $C$ の方程式は $y = 54(x-1)(x-2)$ となる。

(ii) $(n-m)^3 = 27$ のとき

$n-m = 3$ より $n = m+3$ である。

①より $k \times 27 = 54$ となり、$k = 2$ である。

これらを②に代入すると

$$2m^2 \{3(m+3)-m\} = 270$$

$$m^2(2m+9) = 135$$

$$2m^3 + 9m^2 - 135 = 0$$

$$(m-3)(2m^2 + 15m + 45) = 0$$

$m$ は正の整数であるから、$m = 3$ である。

このとき $n = 3+3 = 6$ となり、$k=2, m=3, n=6$ は条件を満たす。

よって、放物線 $C$ の方程式は $y = 2(x-3)(x-6)$ となる。

以上より、求める放物線 $C$ は $y = 54(x-1)(x-2)$ または $y = 2(x-3)(x-6)$ である。

解説

面積計算から得られた2つの等式を満たす未知数 $k, m, n$ の組を求める問題である。式が2つに対して未知数が3つあるが、「正の整数」という条件を用いて解を絞り込む典型的な整数問題の処理が要求される。

①の式から積の形を利用して候補を絞るのが定石である。特に $(n-m)^3$ が $54$ の約数になることに着目すると、場合分けを少なく抑えることができる。

答え

(1) $S = \frac{k}{6}(n-m)^3$

(2) $T = \frac{km^2}{6}(3n - m)$

(3) $y = 54(x-1)(x-2)$

$y = 2(x-3)(x-6)$

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