トップ 基礎問題 数学2 積分法 面積・接線 問題 10

数学2 面積・接線 問題 10 解説

数学2 面積・接線 問題 10 解説

方針・初手

(1) については、関数 $f(x)$ が $x = \alpha$ で極値をとるための必要条件が $f'(\alpha) = 0$ であることを利用して、$a, b$ の連立方程式を立てる。求まった $a, b$ の値に対して、実際に極値をもつか($f'(x)$ の符号が変化するか)を確認する十分性のチェックを忘れないようにする。

(2) については、(1) で求めた $a, b$ の値から $f'(x)$ を決定し、曲線 $y = f'(x) + \frac{7}{3}$ の式を具体的に求める。その後、$x$ 軸との交点を求め、定積分を用いて面積を計算する。

解法1

(1)

与えられた関数は以下の通りである。

$$f(x) = x^3 - ax^2 + bx + 3$$

これを $x$ について微分すると、以下のようになる。

$$f'(x) = 3x^2 - 2ax + b$$

$f(x)$ が $x = -\frac{2}{3}, 2$ で極値をとるための必要条件は、$f'\left(-\frac{2}{3}\right) = 0$ かつ $f'(2) = 0$ であることである。

$$f'\left(-\frac{2}{3}\right) = 3\left(-\frac{2}{3}\right)^2 - 2a\left(-\frac{2}{3}\right) + b = \frac{4}{3} + \frac{4}{3}a + b = 0$$

$$f'(2) = 3(2)^2 - 2a(2) + b = 12 - 4a + b = 0$$

これらを整理して連立方程式を得る。

$$\begin{cases} 4a + 3b = -4 \\ -4a + b = -12 \end{cases}$$

2式を辺々足し合わせると $4b = -16$ となり、$b = -4$ を得る。これを第2式に代入すると $-4a - 4 = -12$ より $a = 2$ となる。

このとき、導関数 $f'(x)$ は以下のようになる。

$$f'(x) = 3x^2 - 4x - 4 = (3x + 2)(x - 2)$$

$f'(x) = 0$ となる $x$ は $x = -\frac{2}{3}, 2$ であり、これらの前後で $f'(x)$ の符号は正から負、負から正へと変化するため、確かに $x = -\frac{2}{3}, 2$ で極値をもつことが確認された。

したがって $f(x) = x^3 - 2x^2 - 4x + 3$ であり、極値は以下のように計算できる。

$x = -\frac{2}{3}$ のとき、極大となる。

$$\begin{aligned} f\left(-\frac{2}{3}\right) &= \left(-\frac{2}{3}\right)^3 - 2\left(-\frac{2}{3}\right)^2 - 4\left(-\frac{2}{3}\right) + 3 \\ &= -\frac{8}{27} - \frac{8}{9} + \frac{8}{3} + 3 \\ &= \frac{-8 - 24 + 72 + 81}{27} \\ &= \frac{121}{27} \end{aligned}$$

$x = 2$ のとき、極小となる。

$$\begin{aligned} f(2) &= 2^3 - 2(2)^2 - 4(2) + 3 \\ &= 8 - 8 - 8 + 3 \\ &= -5 \end{aligned}$$

(2)

(1) の結果より、$f'(x) = 3x^2 - 4x - 4$ であるから、対象となる曲線の方程式は以下のようになる。

$$y = f'(x) + \frac{7}{3} = 3x^2 - 4x - 4 + \frac{7}{3} = 3x^2 - 4x - \frac{5}{3}$$

この曲線と $x$ 軸との交点の $x$ 座標は、$y = 0$ として方程式を解くことで得られる。

$$3x^2 - 4x - \frac{5}{3} = 0$$

両辺を3倍して整理する。

$$9x^2 - 12x - 5 = 0$$

$$(3x + 1)(3x - 5) = 0$$

したがって、$x = -\frac{1}{3}, \frac{5}{3}$ である。 $-\frac{1}{3} \leqq x \leqq \frac{5}{3}$ の範囲において、グラフは下に凸な放物線であるため $y \leqq 0$ となる。

求める面積を $S$ とすると、定積分を用いて次のように立式できる。

$$S = \int_{-\frac{1}{3}}^{\frac{5}{3}} -\left(3x^2 - 4x - \frac{5}{3}\right) dx$$

$$S = -3 \int_{-\frac{1}{3}}^{\frac{5}{3}} \left(x + \frac{1}{3}\right)\left(x - \frac{5}{3}\right) dx$$

ここで、定積分の公式 $\int_{\alpha}^{\beta} (x - \alpha)(x - \beta) dx = -\frac{1}{6}(\beta - \alpha)^3$ を用いて計算する。

$$\begin{aligned} S &= -3 \cdot \left(-\frac{1}{6}\right) \left\{ \frac{5}{3} - \left(-\frac{1}{3}\right) \right\}^3 \\ &= \frac{1}{2} \left(\frac{6}{3}\right)^3 \\ &= \frac{1}{2} \cdot 2^3 \\ &= 4 \end{aligned}$$

解説

(1) では「極値をとる」という条件の扱い方が問われている。「微分可能関数が $x = \alpha$ で極値をとる $\Longrightarrow f'(\alpha) = 0$」は成り立つが、逆の「$f'(\alpha) = 0 \Longrightarrow x = \alpha$ で極値をとる」は一般には成り立たない(例えば $f(x) = x^3$ の $x=0$ など)。そのため、$a, b$ の値を求めた後、その値を用いて導関数の符号変化を確認する「十分性の確認」を答案に残すことが数学的に重要である。

(2) は放物線と $x$ 軸で囲まれた面積を求める典型問題である。交点を積分区間の両端とする定積分になるため、いわゆる「$\frac{1}{6}$ 公式」を積極的に活用すると、計算ミスを防ぎつつ素早く正答に至ることができる。

答え

$a = 2, b = -4$

極大値 $\frac{121}{27}$, 極小値 $-5$

面積 $4$

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