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数学2 面積・接線 問題 21 解説

数学2 面積・接線 問題 21 解説

方針・初手

$C_1$ と $C_2$ の交点の $x$ 座標は、方程式 $f(x) = f(2t - x)$ の実数解である。 まずはこの方程式を整理し、交点の $x$ 座標を $t$ を用いて表す。 面積を求める際には、$C_1$ と $C_2$ が直線 $x = t$ に関して対称であることを利用し、積分区間を半分にして計算の負担を減らす。

解法1

(1)

曲線 $C_1$ と $C_2$ の交点の $x$ 座標は、次の方程式を満たす。

$$f(x) = f(2t - x)$$

$$x^3 - x = (2t - x)^3 - (2t - x)$$

この式を展開して整理する。

$$x^3 - x = -x^3 + 6tx^2 - 12t^2x + 8t^3 + x - 2t$$

$$2x^3 - 6tx^2 + (12t^2 - 2)x - 8t^3 + 2t = 0$$

$$x^3 - 3tx^2 + (6t^2 - 1)x - 4t^3 + t = 0$$

左辺に $x = t$ を代入すると、$t^3 - 3t^3 + 6t^3 - t - 4t^3 + t = 0$ となる。 したがって、因数定理より左辺は $x - t$ を因数にもつ。

$$(x - t)(x^2 - 2tx + 4t^2 - 1) = 0$$

$C_1$ と $C_2$ が3点で交わるための条件は、この方程式が異なる3つの実数解をもつことである。 すなわち、2次方程式 $x^2 - 2tx + 4t^2 - 1 = 0$ が $x \neq t$ である異なる2つの実数解をもてばよい。

この2次方程式の判別式を $D$ とすると、$D > 0$ であるから、

$$\frac{D}{4} = (-t)^2 - (4t^2 - 1) = 1 - 3t^2 > 0$$

$$3t^2 - 1 < 0$$

これを解いて、

$$-\frac{\sqrt{3}}{3} < t < \frac{\sqrt{3}}{3}$$

また、このとき $x = t$ を $x^2 - 2tx + 4t^2 - 1$ に代入すると $3t^2 - 1$ となり、上で求めた範囲において $3t^2 - 1 \neq 0$ であるから、$x = t$ が重解になることはない。 よって、求める $t$ の範囲は $ -\frac{\sqrt{3}}{3} < t < \frac{\sqrt{3}}{3} $ である。

(2)

(1) より、3つの交点の $x$ 座標は $x = t$ および $x^2 - 2tx + 4t^2 - 1 = 0$ の2つの解である。 $1 - 3t^2 > 0$ より $k = \sqrt{1 - 3t^2} > 0$ とおくと、2次方程式の解は $x = t \pm k$ と表せる。 交点の $x$ 座標は小さい順に $x = t - k, t, t + k$ である。

2つの曲線の上下関係を調べるため、差の関数 $g(x) = f(x) - f(2t - x)$ を考える。

$$g(x) = 2(x - t)(x^2 - 2tx + 4t^2 - 1)$$

$$g(x) = 2(x - t)\{ (x - t)^2 - k^2 \}$$

$$g(x) = 2(x - t)(x - t + k)(x - t - k)$$

区間 $t \leqq x \leqq t + k$ において、$x - t \geqq 0$, $x - t + k > 0$, $x - t - k \leqq 0$ であるから、$g(x) \leqq 0$、すなわち $f(2t - x) \geqq f(x)$ となる。 したがって、この区間では $C_2$ が $C_1$ の上側にある。

$C_1$ と $C_2$ は直線 $x = t$ に関して対称であるため、囲まれた部分の面積 $S$ は区間 $t \leqq x \leqq t + k$ における面積の2倍である。

$$S = 2 \int_{t}^{t+k} \{ f(2t - x) - f(x) \} dx$$

$$S = 2 \int_{t}^{t+k} -2(x - t)\{ (x - t)^2 - k^2 \} dx$$

ここで、$u = x - t$ とおくと $dx = du$ であり、積分区間は $x$ が $t$ から $t+k$ のとき、$u$ は $0$ から $k$ となる。

$$S = -4 \int_{0}^{k} u(u^2 - k^2) du$$

$$S = -4 \int_{0}^{k} (u^3 - k^2 u) du$$

$$S = -4 \left[ \frac{1}{4}u^4 - \frac{1}{2}k^2 u^2 \right]_{0}^{k}$$

$$S = -4 \left( \frac{1}{4}k^4 - \frac{1}{2}k^4 \right)$$

$$S = k^4$$

$k^2 = 1 - 3t^2$ であるから、

$$S = (1 - 3t^2)^2$$

(1) で求めた範囲 $-\frac{\sqrt{3}}{3} < t < \frac{\sqrt{3}}{3}$ において、$t^2$ のとりうる値の範囲は $0 \leqq t^2 < \frac{1}{3}$ である。 したがって、$S$ は $t = 0$ のとき最大値をとる。 最大値は $(1 - 0)^2 = 1$ である。

解説

図形の対称性を活用することで、計算量を大きく減らすことができる典型問題である。 3次関数のグラフとその点対称性、あるいは特定の直線に対する対称移動がテーマとなっている。 面積計算においては、交点が直線 $x = t$ に対して等距離にあることを利用し、積分区間を半分にして2倍する手法が極めて有効である。 また、式を $x - t$ の多項式として整理し、$u = x - t$ と置換積分を行うことで、展開の手間を省き計算ミスを防止できる。

答え

(1)

$-\frac{\sqrt{3}}{3} < t < \frac{\sqrt{3}}{3}$

(2)

1

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