数学2 面積・接線 問題 25 解説

方針・初手
(1) 放物線と直線の交点の $x$ 座標を文字でおき、面積の $\frac{1}{6}$ 公式を利用する。解と係数の関係を用いて、交点の $x$ 座標の差を $a, b$ で表す。
(2) 点Pの座標を $(X, Y)$ とおき、接点の $x$ 座標に関する2次方程式を作成する。点Pから接線が2本引ける条件と、点Pが円上にある条件を組み合わせて、点Pの $y$ 座標である $Y$ のとりうる値の範囲を正確に求める。その後、直線QRの方程式の係数 $a, b$ を $X, Y$ で表し、$a^2+4b$ を $Y$ の関数として最大値を考える。
解法1
(1)
放物線 $C: y=x^2$ と直線 $y=ax+b$ の交点の $x$ 座標を $\alpha, \beta$ ($\alpha < \beta$) とする。 これらは $x$ についての2次方程式 $x^2 - ax - b = 0$ の異なる2つの実数解である。 解と係数の関係より
$$\alpha + \beta = a$$
$$\alpha\beta = -b$$
が成り立つ。これより
$$(\beta - \alpha)^2 = (\alpha + \beta)^2 - 4\alpha\beta = a^2 + 4b$$
$\beta > \alpha$ であるから
$$\beta - \alpha = \sqrt{a^2+4b}$$
直線QRと放物線 $C$ で囲まれた領域の面積 $S$ は
$$S = \int_{\alpha}^{\beta} (ax+b - x^2) dx = -\int_{\alpha}^{\beta} (x-\alpha)(x-\beta) dx$$
$$S = \frac{1}{6}(\beta-\alpha)^3$$
これに $\beta-\alpha = \sqrt{a^2+4b}$ を代入すると
$$S = \frac{1}{6}(\sqrt{a^2+4b})^3$$
となり、示された。
(2)
点Pの座標を $(X, Y)$ とおく。 放物線上の点 $(t, t^2)$ における接線の方程式は $y - t^2 = 2t(x - t)$ より $y = 2tx - t^2$ である。 これが点Pを通るから
$$Y = 2tX - t^2 \iff t^2 - 2Xt + Y = 0$$
点Pから放物線へ接線が2本引けるための条件は、この $t$ についての2次方程式が異なる2つの実数解をもつことである。 判別式を $D$ とすると
$$\frac{D}{4} = X^2 - Y > 0 \iff Y < X^2$$
また、点Pは円 $O: x^2+y^2=1$ 上にあるから
$$X^2 + Y^2 = 1 \iff X^2 = 1 - Y^2$$
これを判別式の条件に代入して
$$Y < 1 - Y^2 \iff Y^2 + Y - 1 < 0$$
これを解くと
$$\frac{-1-\sqrt{5}}{2} < Y < \frac{-1+\sqrt{5}}{2}$$
点Pは円上の点であり $-1 \leqq Y \leqq 1$ を満たすが、$\frac{-1-\sqrt{5}}{2} < -1$ であるため、点Pの $Y$ 座標が満たすべき範囲は
$$-1 \leqq Y < \frac{-1+\sqrt{5}}{2}$$
となる。
一方、$t$ の2次方程式の異なる2つの実数解は接点Q, Rの $x$ 座標である。これを改めて $\alpha, \beta$ とすると、解と係数の関係より
$$\alpha + \beta = 2X$$
$$\alpha\beta = Y$$
直線QRの方程式は $y=ax+b$ であり、Q$(\alpha, \alpha^2)$ と R$(\beta, \beta^2)$ を通るから、その傾き $a$ と切片 $b$ は
$$a = \frac{\beta^2 - \alpha^2}{\beta - \alpha} = \alpha + \beta = 2X$$
$$b = \alpha^2 - a\alpha = \alpha^2 - (\alpha+\beta)\alpha = -\alpha\beta = -Y$$
したがって、$a^2+4b$ を $X, Y$ を用いて表すと
$$a^2+4b = (2X)^2 + 4(-Y) = 4X^2 - 4Y$$
さらに $X^2 = 1 - Y^2$ を用いて $X$ を消去すると
$$a^2+4b = 4(1-Y^2) - 4Y = -4\left(Y^2 + Y\right) + 4 = -4\left(Y+\frac{1}{2}\right)^2 + 5$$
$Y$ のとりうる値の範囲は $-1 \leqq Y < \frac{-1+\sqrt{5}}{2}$ であり、$-\frac{1}{2}$ はこの範囲に含まれる。 よって、$a^2+4b$ は $Y = -\frac{1}{2}$ のとき最大値 $5$ をとる。
$S$ は $a^2+4b$ が最大のときに最大となるので、$S$ の最大値は
$$S = \frac{1}{6}(\sqrt{5})^3 = \frac{5\sqrt{5}}{6}$$
であり、このときの点Pの $y$ 座標は $-\frac{1}{2}$ である。
解説
放物線の接線に関する典型問題である。接点から直線を設定して交点を出すのではなく、求める直線と放物線の交点を文字でおき、解と係数の関係を利用することで計算量が大幅に削減される。「放物線外の点から引いた2接線の接点を通る直線(極線)」の方程式は、今回のように解と係数の関係を用いれば自然に導出できる。面積の最大値を考える際は、点Pの存在領域(接線が2本引ける条件)による変域の制限を忘れないように注意したい。
答え
(1) 略(解法に記載の通り)
(2) $S$ の最大値は $\frac{5\sqrt{5}}{6}$、そのときの点Pの $y$ 座標は $-\frac{1}{2}$
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