トップ 基礎問題 数学2 積分法 面積・接線 問題 26

数学2 面積・接線 問題 26 解説

数学2 面積・接線 問題 26 解説

方針・初手

(1) 未知数が $a, b, c$ の 3 つあるため、条件式を 3 つ立てて連立方程式を解く。「放物線が点を通る」ことから座標の代入、「ある点における接線」の条件から接点の座標の代入と、微係数が接線の傾きに等しいことを用いる。

(2) 連立不等式の表す領域を正確に把握するために、グラフを描くことが重要である。接線、放物線、$x$ 軸の位置関係を整理し、求めやすい図形の面積の和や差の形に持ち込んで定積分を計算する。

解法1

(1) $f(x) = ax^2 + bx + c$ を微分すると、導関数は以下のようになる。

$$f'(x) = 2ax + b$$

放物線 $y = f(x)$ が点 $(6, 0)$ を通るため、次の式が成り立つ。

$$36a + 6b + c = 0 \quad \cdots \text{①}$$

放物線上の点 $(5, f(5))$ における接線の方程式が $y = -4x + 26$ である。接点は接線上にあるため、$x = 5$ を代入して $y$ 座標を求める。

$$f(5) = -4 \cdot 5 + 26 = 6$$

よって、放物線は点 $(5, 6)$ を通るため、次の式が成り立つ。

$$25a + 5b + c = 6 \quad \cdots \text{②}$$

また、$x = 5$ における接線の傾きは $-4$ であるから、$f'(5) = -4$ となる。

$$10a + b = -4 \quad \cdots \text{③}$$

①と②から $c$ を消去する。① $-$ ② より、次の式を得る。

$$11a + b = -6 \quad \cdots \text{④}$$

③と④を連立して解く。④ $-$ ③ より、

$$a = -2$$

これを③に代入して $b$ を求める。

$$-20 + b = -4$$

$$b = 16$$

$a = -2, b = 16$ を①に代入して $c$ を求める。

$$36 \cdot (-2) + 6 \cdot 16 + c = 0$$

$$-72 + 96 + c = 0$$

$$c = -24$$

(2) (1) の結果より、$f(x) = -2x^2 + 16x - 24 = -2(x-2)(x-6)$ となる。この放物線は上に凸であり、$x$ 軸との交点は $(2, 0)$ と $(6, 0)$ である。

接線 $y = -4x + 26$ と $x$ 軸の交点を求める。

$$-4x + 26 = 0$$

$$x = \frac{13}{2}$$

与えられた連立不等式は以下の通りである。

$$\begin{cases} y \geqq f(x) \\ y \leqq -4x + 26 \\ y \geqq 0 \\ x \geqq 5 \end{cases}$$

この連立不等式が表す領域は、直線 $y = -4x + 26$ と直線 $x = 5$、$x$ 軸、および放物線 $y = f(x)$ で囲まれた図形のうち、$y \geqq f(x)$ かつ $y \geqq 0$ の部分である。

この領域の面積 $S$ は、3 点 $(5, 0), \left(\frac{13}{2}, 0\right), (5, 6)$ を頂点とする直角三角形の面積から、$5 \leqq x \leqq 6$ において放物線 $y = f(x)$ と $x$ 軸、直線 $x = 5$ で囲まれた部分の面積を引くことで求められる。

直角三角形の面積は以下の通りである。

$$\frac{1}{2} \cdot \left(\frac{13}{2} - 5\right) \cdot 6 = \frac{1}{2} \cdot \frac{3}{2} \cdot 6 = \frac{9}{2}$$

引くべき部分の面積を定積分で計算する。

$$\begin{aligned} \int_{5}^{6} f(x) \, dx &= \int_{5}^{6} (-2x^2 + 16x - 24) \, dx \\ &= \left[ -\frac{2}{3}x^3 + 8x^2 - 24x \right]_{5}^{6} \\ &= \left( -\frac{2}{3} \cdot 216 + 8 \cdot 36 - 24 \cdot 6 \right) - \left( -\frac{2}{3} \cdot 125 + 8 \cdot 25 - 24 \cdot 5 \right) \\ &= (-144 + 288 - 144) - \left( -\frac{250}{3} + 200 - 120 \right) \\ &= 0 - \left( -\frac{250}{3} + 80 \right) \\ &= - \frac{-250 + 240}{3} \\ &= \frac{10}{3} \end{aligned}$$

したがって、求める面積 $S$ は次のようになる。

$$S = \frac{9}{2} - \frac{10}{3} = \frac{27 - 20}{6} = \frac{7}{6}$$

解法2

(2の別解) 面積を求める際、領域を $5 \leqq x \leqq 6$ と $6 \leqq x \leqq \frac{13}{2}$ の 2 つの区間に分けて定積分を計算する。

区間 $5 \leqq x \leqq 6$ における上側の境界は接線 $y = -4x + 26$、下側の境界は放物線 $y = f(x)$ である。 区間 $6 \leqq x \leqq \frac{13}{2}$ における上側の境界は接線 $y = -4x + 26$、下側の境界は $x$ 軸 ($y=0$) である。

求める面積 $S$ は以下の定積分の和となる。

$$S = \int_{5}^{6} \{ (-4x + 26) - f(x) \} \, dx + \int_{6}^{\frac{13}{2}} (-4x + 26) \, dx$$

第 1 項の被積分関数は、接線と放物線の差である。$x = 5$ で接するため、この差は $x^2$ の係数の符号を反転させた $2(x-5)^2$ となることが分かる。実際に計算すると以下のようになる。

$$\begin{aligned} (-4x + 26) - (-2x^2 + 16x - 24) &= 2x^2 - 20x + 50 \\ &= 2(x^2 - 10x + 25) \\ &= 2(x-5)^2 \end{aligned}$$

これを用いて第 1 項の積分を計算する。

$$\begin{aligned} \int_{5}^{6} 2(x-5)^2 \, dx &= \left[ \frac{2}{3}(x-5)^3 \right]_{5}^{6} \\ &= \frac{2}{3}(1^3 - 0^3) \\ &= \frac{2}{3} \end{aligned}$$

第 2 項は、底辺が $\frac{13}{2} - 6 = \frac{1}{2}$、高さが $x = 6$ のときの接線の $y$ 座標 $-4 \cdot 6 + 26 = 2$ となる直角三角形の面積であるため、幾何的に計算できる。

$$\frac{1}{2} \cdot \frac{1}{2} \cdot 2 = \frac{1}{2}$$

これらを足し合わせて面積 $S$ を得る。

$$S = \frac{2}{3} + \frac{1}{2} = \frac{4 + 3}{6} = \frac{7}{6}$$

解説

(1) は二次関数の決定問題である。通る点の座標、接点の座標、接線の傾きという 3 つの条件から 3 元 1 次連立方程式を立てるのが定石である。接点の $y$ 座標は、接線の方程式に $x$ 座標を代入することで求められることに気づく必要がある。

(2) は領域の面積を求める問題である。連立不等式を正しく図示できるかが鍵となる。面積の計算においては、解法 1 のように「全体から不要な部分を引く」方針をとるか、解法 2 のように「区間を分けて足す」方針をとるかで計算量が変化する。解法 2 のように、接線と曲線の差を積分する際に $(x-\alpha)^2$ の形に因数分解できる性質を利用すると、計算が非常に簡略化され、ミスを防ぐことができる。

答え

(1)

$a = -2, b = 16, c = -24$

(2)

$\frac{7}{6}$

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