数学2 面積・接線 問題 33 解説

方針・初手
- (1) 一方の放物線上の点における接線の方程式を立て、それが他方の放物線にも接する(連立して判別式 $D=0$)という条件から接点の座標を求める。あるいは、それぞれの放物線上の接線を立てて係数比較を行ってもよい。
- (2) 2つの放物線の交点の $x$ 座標を求め、積分区間を分けて定積分を計算する。その際、放物線と接線の差が $(x-\alpha)^2$ の形にまとまることを利用すると計算が容易になる。
解法1
(1)
$C_1 : y = x^2$ について、$y' = 2x$ である。 $\mathrm{P}_1$ の $x$ 座標を $p$ とおくと、$\mathrm{P}_1(p, p^2)$ における接線 $l$ の方程式は
$$y - p^2 = 2p(x - p)$$
すなわち
$$y = 2px - p^2$$
となる。 直線 $l$ は $C_2 : y = x^2 - 4x + 8$ にも接する。 $C_2$ と $l$ の方程式を連立すると
$$x^2 - 4x + 8 = 2px - p^2$$
$$x^2 - 2(p+2)x + p^2 + 8 = 0$$
この $x$ についての2次方程式が重解をもつので、判別式を $D$ とすると $D=0$ である。
$$\frac{D}{4} = (p+2)^2 - (p^2 + 8) = 0$$
$$p^2 + 4p + 4 - p^2 - 8 = 0$$
$$4p - 4 = 0$$
これを解いて $p = 1$ を得る。 したがって、$\mathrm{P}_1$ の $x$ 座標は $1$ である。
このとき、$p=1$ を連立して得られた2次方程式に代入すると
$$x^2 - 6x + 9 = 0$$
$$(x - 3)^2 = 0$$
これを解いて $x = 3$ となり、これが接点 $\mathrm{P}_2$ の $x$ 座標である。
(2)
$p=1$ より、共通接線 $l$ の方程式は $y = 2x - 1$ である。 まず、$C_1$ と $C_2$ の交点の $x$ 座標を求める。
$$x^2 = x^2 - 4x + 8$$
$$4x = 8$$
$$x = 2$$
求める面積を $S$ とすると、$S$ は区間 $1 \leqq x \leqq 2$ で $C_1$ と $l$ に囲まれた部分、区間 $2 \leqq x \leqq 3$ で $C_2$ と $l$ に囲まれた部分の和となる。
$$\begin{aligned} S &= \int_{1}^{2} \{ x^2 - (2x - 1) \} dx + \int_{2}^{3} \{ (x^2 - 4x + 8) - (2x - 1) \} dx \\ &= \int_{1}^{2} (x - 1)^2 dx + \int_{2}^{3} (x - 3)^2 dx \\ &= \left[ \frac{1}{3}(x - 1)^3 \right]_{1}^{2} + \left[ \frac{1}{3}(x - 3)^3 \right]_{2}^{3} \\ &= \frac{1}{3}(1^3 - 0) + \frac{1}{3}\{ 0 - (-1)^3 \} \\ &= \frac{1}{3} + \frac{1}{3} \\ &= \frac{2}{3} \end{aligned}$$
解法2
(1)
$\mathrm{P}_1$, $\mathrm{P}_2$ の $x$ 座標をそれぞれ $p, q$ とおく。 $C_1 : y = x^2$ について $y' = 2x$ より、$\mathrm{P}_1(p, p^2)$ における接線 $l$ の方程式は
$$y - p^2 = 2p(x - p)$$
$$y = 2px - p^2$$
となる。 一方、$C_2 : y = x^2 - 4x + 8$ について $y' = 2x - 4$ より、$\mathrm{P}_2(q, q^2 - 4q + 8)$ における接線 $l$ の方程式は
$$y - (q^2 - 4q + 8) = (2q - 4)(x - q)$$
$$y = (2q - 4)x - q^2 + 8$$
となる。 これらが同一の直線を表すので、係数を比較して
$$\begin{cases} 2p = 2q - 4 \\ -p^2 = -q^2 + 8 \end{cases}$$
第1式より $p = q - 2$。これを第2式に代入すると
$$-(q - 2)^2 = -q^2 + 8$$
$$-q^2 + 4q - 4 = -q^2 + 8$$
$$4q = 12$$
これを解いて $q = 3$ を得る。 このとき $p = 3 - 2 = 1$ となる。 したがって、$\mathrm{P}_1$ の $x$ 座標は $1$、$\mathrm{P}_2$ の $x$ 座標は $3$ である。
((2) の手順は解法1と同様)
解説
- 2つの放物線の共通接線を求める典型問題である。「一方の接線が他方に接する(判別式を利用)」または「それぞれの接線が一致する(係数比較を利用)」のいずれかのアプローチで解くことができる。
- $x^2$ の係数が等しい2つの放物線について、共通接線が引かれている場合、2つの放物線の交点の $x$ 座標は、2つの接点の $x$ 座標の中点になる性質がある。本問でも、接点の $x$ 座標が $1, 3$ に対して、交点の $x$ 座標は中点の $2$ となっている。
- 面積計算においては、放物線から接線を引いた式が $(x - \alpha)^2$ の形に完全平方式としてまとまることを利用すると、展開の手間が省け、計算ミスを防ぐことができる。定積分 $\int (x-\alpha)^2 dx = \frac{1}{3}(x-\alpha)^3 + C$ は積極的に活用したい。
答え
(1) $\mathrm{P}_1$ の $x$ 座標は $1$、$\mathrm{P}_2$ の $x$ 座標は $3$
(2) $\frac{2}{3}$
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