数学2 面積・接線 問題 34 解説

方針・初手
点 $(1,2)$ を通り傾き $a$ の直線の方程式を求め、放物線 $y=x^2$ との交点の $x$ 座標を文字でおく。 面積 $S(a)$ は定積分を用いて表し、$\frac{1}{6}$ 公式を利用して計算を簡略化する。 得られた $S(a)$ の式を $a$ の関数として扱い、与えられた定義域 $0 \leqq a \leqq 6$ における最小値を求める。
解法1
点 $(1,2)$ を通り傾き $a$ の直線の方程式は、
$$y = a(x - 1) + 2 = ax - a + 2$$
と表される。
この直線と放物線 $y=x^2$ の共有点の $x$ 座標は、方程式
$$x^2 = ax - a + 2$$
すなわち
$$x^2 - ax + a - 2 = 0$$
の解である。
この2次方程式の判別式を $D$ とすると、
$$D = (-a)^2 - 4 \cdot 1 \cdot (a - 2) = a^2 - 4a + 8 = (a - 2)^2 + 4 > 0$$
となり、すべての実数 $a$ において直線と放物線は異なる2点で交わることがわかる。
この2つの交点の $x$ 座標を $\alpha, \beta$ ($\alpha < \beta$)とおく。 解の公式により、
$$\alpha = \frac{a - \sqrt{a^2 - 4a + 8}}{2}, \quad \beta = \frac{a + \sqrt{a^2 - 4a + 8}}{2}$$
であるから、
$$\beta - \alpha = \sqrt{a^2 - 4a + 8}$$
となる。
区間 $\alpha \leqq x \leqq \beta$ において直線は放物線の上側にあるため、囲まれる部分の面積 $S(a)$ は次のように計算できる。
$$\begin{aligned} S(a) &= \int_{\alpha}^{\beta} \{ (ax - a + 2) - x^2 \} dx \\ &= - \int_{\alpha}^{\beta} (x - \alpha)(x - \beta) dx \\ &= \frac{1}{6} (\beta - \alpha)^3 \\ &= \frac{1}{6} \left( \sqrt{a^2 - 4a + 8} \right)^3 \\ &= \frac{1}{6} (a^2 - 4a + 8)^{\frac{3}{2}} \end{aligned}$$
ここで、根号の中身を $f(a)$ とおくと、
$$f(a) = a^2 - 4a + 8 = (a - 2)^2 + 4$$
となる。
$0 \leqq a \leqq 6$ の範囲において、関数 $f(a)$ は $a = 2$ のとき最小値 $4$ をとる。
$u > 0$ において $u^{\frac{3}{2}}$ は単調増加する関数であるため、$f(a)$ が最小となるとき、$S(a)$ も最小となる。
したがって、$S(a)$ を最小にする $a$ の値は $a = 2$ である。
解説
放物線と直線で囲まれた面積の最大・最小を問う典型問題である。 まともに定積分を計算すると手間がかかり計算ミスの原因になるため、$\int_{\alpha}^{\beta} (x - \alpha)(x - \beta) dx = -\frac{1}{6}(\beta - \alpha)^3$ (いわゆる $\frac{1}{6}$ 公式)を活用することが必須となる。 また、面積の式が $(\beta - \alpha)^3$ の形になった後は、無理に展開したり微分したりせず、中身の2次関数の最大・最小に帰着させるのが定石である。 本問では、直線が常に放物線と2点で交わること(判別式 $D > 0$)を念のため確認しておくと、より論理的に丁寧な解答となる。
答え
$a = 2$
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