数学2 面積・接線 問題 49 解説

方針・初手
図形的な位置関係を正しく把握することが第一歩である。点 $\mathrm{P}$ は $x$ 軸上の $x \leqq 0$ の部分にあり、点 $\mathrm{Q}$ は放物線 $y=x^2$ 上の $x \geqq 0$ の部分にある。 囲まれた面積は、定積分を用いて領域の上下の境界線から直接計算することもできるが、頂点 $\mathrm{P}$、$\mathrm{Q}$ と $x$ 軸上の点からなる直角三角形の面積から、放物線と $x$ 軸で囲まれた部分の面積を引くことでより簡単に求められる。 (2) は (1) で求めた $t$ の3次関数を微分し、与えられた定義域における増減を調べて最大値を求める典型的な問題である。
解法1
(1)
$0 \leqq t \leqq \frac{5}{2}$ のとき、$2t-5 \leqq 0$ である。したがって、点 $\mathrm{P}(2t-5, 0)$ は $x$ 軸の負の部分または原点に存在する。また、点 $\mathrm{Q}(t, t^2)$ の $x$ 座標は $t \geqq 0$ である。
点 $\mathrm{Q}(t, t^2)$ から $x$ 軸に下ろした垂線の足を $\mathrm{H}(t, 0)$ とする。求める面積を $S(t)$ とすると、$S(t)$ は直角三角形 $\mathrm{PHQ}$ の面積から、放物線 $y=x^2$ ($0 \leqq x \leqq t$) と $x$ 軸および線分 $\mathrm{HQ}$ で囲まれた図形の面積を引いたものに等しい。
直角三角形 $\mathrm{PHQ}$ の底辺 $\mathrm{PH}$ の長さは
$$ t - (2t-5) = 5-t $$
であり、高さ $\mathrm{HQ}$ の長さは $t^2$ である。よって、その面積は
$$ \frac{1}{2}(5-t)t^2 $$
となる。
放物線 $y=x^2$ と $x$ 軸および $x=t$ で囲まれた部分の面積は
$$ \int_{0}^{t} x^2 dx = \left[ \frac{1}{3}x^3 \right]_{0}^{t} = \frac{1}{3}t^3 $$
である。
これらより、求める面積 $S(t)$ は
$$ S(t) = \frac{1}{2}(5-t)t^2 - \frac{1}{3}t^3 = -\frac{5}{6}t^3 + \frac{5}{2}t^2 $$
となる。
(2)
(1) より、関数 $S(t)$ の導関数は
$$ S'(t) = -\frac{5}{2}t^2 + 5t = -\frac{5}{2}t(t-2) $$
となる。
$0 \leqq t \leqq \frac{5}{2}$ において $S'(t) = 0$ となるのは $t=0, 2$ のときである。 この区間における $S(t)$ の増減は以下のようになる。
- $0 < t < 2$ のとき、$S'(t) > 0$ であるから、$S(t)$ は単調に増加する。
- $t = 2$ のとき、$S'(t) = 0$ である。
- $2 < t < \frac{5}{2}$ のとき、$S'(t) < 0$ であるから、$S(t)$ は単調に減少する。
したがって、$S(t)$ は $t=2$ において極大かつ最大となる。 その最大値は
$$ S(2) = -\frac{5}{6} \cdot 2^3 + \frac{5}{2} \cdot 2^2 = -\frac{20}{3} + 10 = \frac{10}{3} $$
である。
解説
(1) において、囲まれた領域の面積を求める際、上方と下方の境界線の式を立てて積分計算をすることも可能だが、領域を $y$ 軸で分割する必要が生じ、計算がやや煩雑になる。図形の構成を捉え、「大きな直角三角形の面積から、放物線の下側の面積を引く」という方針をとることで、積分計算の負担を最小限に抑え、計算ミスを防ぐことができる。(2) は、求められた $t$ の3次関数の最大値を導関数を用いて調べる、極めて標準的な微分法の問題である。
答え
(1) $-\frac{5}{6}t^3 + \frac{5}{2}t^2$
(2) $\frac{10}{3}$
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