数学2 面積・接線 問題 51 解説

方針・初手
曲線と直線の位置関係を把握し、求める図形の面積を定積分の式で表す。面積の計算にはいわゆる $\frac{1}{6}$ 公式を利用して簡略化を図り、$m, n$ に関する整数の方程式(不定方程式)を導き出して解く。
解法1
曲線 $C: y = x^2 - x$ と直線 $l_k: y = kx$ の交点の $x$ 座標は、方程式 $x^2 - x = kx$ を解いて求める。
$$x^2 - (k+1)x = 0$$
$$x(x - (k+1)) = 0$$
よって、$x = 0, k+1$ である。
条件より $m > n > 0$ であるから、$x > 0$ の範囲において直線 $l_m: y = mx$ は直線 $l_n: y = nx$ の上側にある。 また、それぞれの直線と曲線 $C$ との交点の $x$ 座標は正であり、$m+1 > n+1$ が成り立つ。 したがって、曲線 $C$ と2直線 $l_m, l_n$ で囲まれる部分は、曲線 $C$ と直線 $l_m$ で囲まれる部分から、曲線 $C$ と直線 $l_n$ で囲まれる部分を除いた領域となる。
曲線 $C$ と直線 $l_k$ で囲まれる部分の面積 $S_k$ は、次のように計算できる。
$$S_k = \int_{0}^{k+1} \{kx - (x^2 - x)\} dx = -\int_{0}^{k+1} x(x - (k+1)) dx$$
定積分の公式より、以下を得る。
$$S_k = \frac{1}{6}(k+1)^3$$
したがって、求める面積 $S$ は $S_m - S_n$ である。
$$S = \frac{1}{6}(m+1)^3 - \frac{1}{6}(n+1)^3$$
これが $\frac{37}{6}$ に等しいので、次の方程式が成り立つ。
$$\frac{1}{6}\{(m+1)^3 - (n+1)^3\} = \frac{37}{6}$$
$$(m+1)^3 - (n+1)^3 = 37$$
ここで、$M = m+1, N = n+1$ とおくと、$m > n > 0$ より $M, N$ は整数であり、$M > N \ge 2$ を満たす。 方程式は次のように因数分解できる。
$$M^3 - N^3 = 37$$
$$(M - N)(M^2 + MN + N^2) = 37$$
$37$ は素数であり、$M > N \ge 2$ より $M - N$ は正の整数である。 また、$M^2 + MN + N^2 > 2^2 + 2\cdot 2 + 2^2 = 12 > 1$ であるから、整数の組の積としての可能性は以下に絞られる。
$$\begin{cases} M - N = 1 \\ M^2 + MN + N^2 = 37 \end{cases}$$
第1式より $M = N + 1$ となり、これを第2式に代入する。
$$(N+1)^2 + (N+1)N + N^2 = 37$$
$$N^2 + 2N + 1 + N^2 + N + N^2 = 37$$
$$3N^2 + 3N - 36 = 0$$
$$N^2 + N - 12 = 0$$
$$(N+4)(N-3) = 0$$
$N \ge 2$ であるから、$N = 3$ である。 このとき $M = 4$ となり、$M > N \ge 2$ を満たす。
これらを $m, n$ に戻すと、以下のようになる。
$$m = M - 1 = 3$$
$$n = N - 1 = 2$$
これらは $m > n > 0$ の条件を満たしている。
解説
「曲線と2直線で囲まれる部分」の図形的意味を正しく捉え、2つの領域の面積の差として立式できるかが第一のポイントである。 放物線と直線で囲まれた面積の計算においては、定積分の $\frac{1}{6}$ 公式を用いることで計算量を大幅に削減し、ミスを防ぐことができる。 最後に導かれる方程式は、整数問題で頻出の「因数分解して素数の約数を考える」典型的な処理である。変数のとりうる範囲をあらかじめ確認しておくことで、候補を適切かつ迅速に絞り込むことができる。
答え
$m=3$
$n=2$
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