トップ 基礎問題 数学2 積分法 面積・接線 問題 56

数学2 面積・接線 問題 56 解説

数学2 面積・接線 問題 56 解説

方針・初手

解法1

(1)

$f(x) = x^3 - (a+2)x^2 + (2a+b)x - a + c$ より、導関数は以下のようになる。

$$f'(x) = 3x^2 - 2(a+2)x + 2a + b$$

曲線 $C$ は点 $A(1, 3)$ を通るため、$f(1) = 3$ である。

$$\begin{aligned} 1 - (a+2) + (2a+b) - a + c &= 3 \\ b + c - 1 &= 3 \\ b + c &= 4 \quad \cdots \text{(i)} \end{aligned}$$

また、曲線 $C$ は点 $A(1, 3)$ において直線 $l : y = 2x + 1$ と接するため、$f'(1) = 2$ である。

$$\begin{aligned} 3 - 2(a+2) + 2a + b &= 2 \\ b - 1 &= 2 \\ b &= 3 \quad \cdots \text{(ii)} \end{aligned}$$

(i), (ii) より、これらを解いて以下の値を得る。

$$b = 3, c = 1$$

(2)

(1) の結果より、$f(x) = x^3 - (a+2)x^2 + (2a+3)x - a + 1$ である。 曲線 $C$ と直線 $l$ の共有点の $x$ 座標は、方程式 $f(x) = 2x + 1$ の実数解である。

$$\begin{aligned} x^3 - (a+2)x^2 + (2a+3)x - a + 1 &= 2x + 1 \\ x^3 - (a+2)x^2 + (2a+1)x - a &= 0 \end{aligned}$$

直線 $l$ は $x = 1$ で曲線 $C$ と接するため、この方程式は $x = 1$ を重解にもつ。すなわち左辺は $(x-1)^2$ を因数にもつ。因数分解すると次のようになる。

$$(x-1)^2(x-a) = 0$$

よって、$x = 1, a$ である。 点 $B$ は点 $A$ と異なる点であり、条件 $a < 1$ より $x = a$ が点 $B$ の $x$ 座標となる。 このとき、点 $B$ は直線 $l$ 上にあるため、$y$ 座標は $y = 2a + 1$ である。 したがって、点 $B$ の座標は以下のようになる。

$$(a, 2a+1)$$

(3)

$a < x < 1$ の範囲における曲線 $C$ と直線 $l$ の上下関係を調べる。

$$f(x) - (2x+1) = (x-1)^2(x-a)$$

$a < 1$ より、$a \le x \le 1$ の範囲においては $(x-1)^2 \ge 0$ かつ $x-a \ge 0$ であるから、以下の不等式が成り立つ。

$$f(x) - (2x+1) \ge 0$$

すなわち $f(x) \ge 2x+1$ となり、曲線 $C$ が上、直線 $l$ が下となる。 したがって、求める面積 $S_1$ は次のように計算できる。

$$\begin{aligned} S_1 &= \int_a^1 \{ f(x) - (2x+1) \} dx \\ &= \int_a^1 (x-1)^2(x-a) dx \end{aligned}$$

ここで、$x-a = (x-1) + (1-a)$ と変形して計算を進める。

$$\begin{aligned} S_1 &= \int_a^1 \{ (x-1)^3 + (1-a)(x-1)^2 \} dx \\ &= \left[ \frac{1}{4}(x-1)^4 + \frac{1-a}{3}(x-1)^3 \right]_a^1 \\ &= 0 - \left( \frac{1}{4}(a-1)^4 + \frac{1-a}{3}(a-1)^3 \right) \\ &= -\frac{1}{4}(a-1)^4 + \frac{1}{3}(a-1)^4 \\ &= \frac{1}{12}(a-1)^4 \\ &= \frac{1}{12}(1-a)^4 \end{aligned}$$

(4)

3点 $A(1, 3), B(a, 2a+1), P(x, f(x))$ が作る三角形 $PAB$ の面積を求める。 $\vec{BA} = (1-a, 2-2a), \vec{BP} = (x-a, f(x)-(2a+1))$ であるから、三角形の面積 $S(x)$ はベクトルの成分を用いて次のように表される。

$$\begin{aligned} S(x) &= \frac{1}{2} \big| (1-a)\{f(x) - (2a+1)\} - (2-2a)(x-a) \big| \\ &= \frac{1}{2} \big| (1-a)\{f(x) - (2a+1) - 2(x-a)\} \big| \\ &= \frac{1}{2} (1-a) \big| f(x) - (2x+1) \big| \end{aligned}$$

ここで、条件 $a < 1$ より $1-a > 0$ であり、また $a < x < 1$ において $f(x) - (2x+1) = (x-1)^2(x-a) > 0$ であるため、絶対値記号を外すことができる。

$$S(x) = \frac{1}{2} (1-a) (x-1)^2(x-a)$$

この $S(x)$ を最大にする $x$ の値を求める。$g(x) = (x-1)^2(x-a)$ とおいて微分する。

$$\begin{aligned} g'(x) &= 2(x-1)(x-a) + (x-1)^2 \\ &= (x-1) \{ 2(x-a) + (x-1) \} \\ &= (x-1)(3x - 2a - 1) \end{aligned}$$

$g'(x) = 0$ とすると、$x = 1, \frac{2a+1}{3}$ である。 $a < 1$ より $a < \frac{2a+1}{3} < 1$ が成り立ち、$a < x < 1$ の範囲において $x = \frac{2a+1}{3}$ の前後で $g'(x)$ の符号は正から負へと変化する。 したがって、$g(x)$ は $x = \frac{2a+1}{3}$ のとき極大かつ最大となる。 このときの $g(x)$ の値を計算する。$x-1 = \frac{2a-2}{3} = -\frac{2}{3}(1-a)$、および $x-a = \frac{1-a}{3}$ であるから、

$$\begin{aligned} g\left(\frac{2a+1}{3}\right) &= \left( -\frac{2}{3}(1-a) \right)^2 \cdot \frac{1-a}{3} \\ &= \frac{4}{9}(1-a)^2 \cdot \frac{1-a}{3} \\ &= \frac{4}{27}(1-a)^3 \end{aligned}$$

ゆえに、面積の最大値 $S_2$ は以下のようになる。

$$S_2 = \frac{1}{2}(1-a) \cdot \frac{4}{27}(1-a)^3 = \frac{2}{27}(1-a)^4$$

よって、求める $\frac{S_2}{S_1}$ の値は次の通りである。

$$\frac{S_2}{S_1} = \frac{ \frac{2}{27}(1-a)^4 }{ \frac{1}{12}(1-a)^4 } = \frac{2}{27} \times 12 = \frac{8}{9}$$

解説

微分積分を用いた関数と図形の総合的な問題である。 (2) において3次方程式を解く際、直線と接する点では重解をもつという性質を意識することで、組み立て除法などに頼らずとも容易に因数分解ができる。 (3) の定積分では、被積分関数をそのまま展開して計算することも可能だが、$(x-a) = (x-1) + (1-a)$ のように変形することで、積分の計算量を減らしミスを防ぐ工夫が有効である。 (4) では、三角形の面積を立式する過程がポイントとなる。頂点の座標からベクトルの成分を用いて面積公式に当てはめるか、直線 $l$ を底辺とみて点と直線の距離の公式を用いて高さを表現する手法などが考えられる。立式後の微分においては、式全体を展開せずに積の微分法を用いると計算の見通しが良い。

答え

(1) $b = 3, c = 1$

(2) $(a, 2a+1)$

(3) $S_1 = \frac{1}{12}(1-a)^4$

(4) $\frac{8}{9}$

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