トップ 基礎問題 数学2 積分法 面積・接線 問題 72

数学2 面積・接線 問題 72 解説

数学2 面積・接線 問題 72 解説

方針・初手

曲線上の接点を文字でおき、その点における接線の方程式を立てる。接線が点 $\text{P}(3, 0)$ を通るという条件から接点の座標の候補を求め、さらに「傾きが負」という条件を用いて接点を一つに絞り込む。その後、接線と曲線の交点を求め、上下関係を把握して定積分により面積を計算する。

解法1

曲線 $C: y = x^3 - 4x + 1$ について、$f(x) = x^3 - 4x + 1$ とおく。 導関数は以下のようになる。

$$f'(x) = 3x^2 - 4$$

曲線 $C$ 上の接点を $(t, t^3 - 4t + 1)$ とおくと、この点における接線 $l$ の方程式は次のように表される。

$$y - (t^3 - 4t + 1) = (3t^2 - 4)(x - t)$$

$$y = (3t^2 - 4)x - 2t^3 + 1$$

直線 $l$ は点 $\text{P}(3, 0)$ を通るので、代入して以下の式を得る。

$$0 = 3(3t^2 - 4) - 2t^3 + 1$$

$$2t^3 - 9t^2 + 11 = 0$$

左辺は $t = -1$ を代入すると $0$ になるため因数定理より $t+1$ を因数にもち、次のように因数分解できる。

$$(t + 1)(2t^2 - 11t + 11) = 0$$

これを解くと、接点の $x$ 座標の候補として以下が得られる。

$$t = -1, \frac{11 \pm \sqrt{33}}{4}$$

ここで、直線 $l$ の傾きは $3t^2 - 4$ であり、これが負となる条件は以下の通りである。

$$3t^2 - 4 < 0 \iff t^2 < \frac{4}{3}$$

$t = -1$ のとき $t^2 = 1 < \frac{4}{3}$ となり、これは条件を満たす。 一方、$t = \frac{11 \pm \sqrt{33}}{4}$ について考える。$\sqrt{33} < \sqrt{36} = 6$ であるから、次が成り立つ。

$$\frac{11 - \sqrt{33}}{4} > \frac{11 - 6}{4} = \frac{5}{4}$$

両辺が正であるため、2乗すると以下のようになる。

$$\left( \frac{11 - \sqrt{33}}{4} \right)^2 > \left( \frac{5}{4} \right)^2 = \frac{25}{16} > \frac{4}{3}$$

したがって、$t = \frac{11 - \sqrt{33}}{4}$ は $t^2 < \frac{4}{3}$ を満たさない。$\frac{11 + \sqrt{33}}{4}$ も当然満たさない。 以上より、傾きが負となる接点は $t = -1$ の場合のみに確定する。

$t = -1$ を接線 $l$ の式に代入すると、直線 $l$ の方程式は以下となる。

$$y = -x + 3$$

次に、曲線 $C$ と直線 $l$ の共有点の $x$ 座標を求める。

$$x^3 - 4x + 1 = -x + 3$$

$$x^3 - 3x - 2 = 0$$

直線 $l$ は $x = -1$ における接線であるから、左辺は $(x+1)^2$ を因数にもつ。

$$(x+1)^2 (x-2) = 0$$

よって、$C$ と $l$ の交点の $x$ 座標は $x = -1, 2$ となる。 区間 $-1 \leqq x \leqq 2$ において、$(l の式) - (C の式) = -x + 3 - (x^3 - 4x + 1) = -(x+1)^2(x-2) \geqq 0$ であるため、直線 $l$ は曲線 $C$ の上側にある。

求める面積 $S$ は、次のように計算できる。

$$S = \int_{-1}^{2} (-x^3 + 3x + 2) dx$$

$$S = \left[ -\frac{1}{4}x^4 + \frac{3}{2}x^2 + 2x \right]_{-1}^{2}$$

$$S = \left( -4 + 6 + 4 \right) - \left( -\frac{1}{4} + \frac{3}{2} - 2 \right)$$

$$S = 6 - \left( -\frac{3}{4} \right) = \frac{27}{4}$$

解説

「曲線外の点から引いた接線」を求める典型問題である。接点を文字でおき、接線の方程式を立ててから通る点の座標を代入するという基本手順を忠実に実行すればよい。 本問で差がつくのは、条件「傾きが負」によって接点となる $t$ の値を絞り込む際の不等式評価である。無理数の近似値や範囲を適切に見積もる力が問われている。 また、面積計算の定積分においては、いわゆる「$\frac{1}{12}$ 公式」を用いると次のように簡略化でき、計算ミスを防ぐことができる。

$$\int_{-1}^{2} -(x+1)^2(x-2) dx = \frac{1}{12}(2 - (-1))^4 = \frac{81}{12} = \frac{27}{4}$$

答え

$S = \frac{27}{4}$

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