トップ 基礎問題 数学2 積分法 面積・接線 問題 88

数学2 面積・接線 問題 88 解説

数学2 面積・接線 問題 88 解説

方針・初手

(1) は、円と放物線の方程式を連立して交点を求め、図示することで原点を含む領域を特定する。面積計算においては、放物線部分の定積分と、円部分の定積分(図形的な面積として扇形と三角形に分割)を分けて計算すると見通しがよい。

(2) は、共有点をもつ条件を調べるため、$x$ を消去して $y$ についての 2 次方程式に帰着させる。このとき、$x^2 + y^2 = 1$ から得られる $x^2 = 1 - y^2$ を代入することで、$y$ の定義域が $-1 \le y \le 1$ と明確になり、この区間に実数解をもつ条件へと問題を言い換えることができる。

解法1

(1)

$C_1: x^2 + y^2 = 1$ と $C_2: y = 2x^2 - 1$ の交点を求める。

$C_2$ の式より $2x^2 = y + 1$ であり、これを $C_1$ の方程式に代入する。

$$\frac{y+1}{2} + y^2 = 1$$

整理すると、

$$2y^2 + y - 1 = 0$$

$$(2y - 1)(y + 1) = 0$$

したがって、$y = \frac{1}{2}, -1$ となる。

$y = \frac{1}{2}$ のとき、$x^2 = \frac{3}{4}$ より $x = \pm\frac{\sqrt{3}}{2}$ である。

$y = -1$ のとき、$x^2 = 0$ より $x = 0$ である。

放物線 $C_2$ は頂点が $(0, -1)$ で下に凸であり、円 $C_1$ の内部は $C_2$ によって上側の 1 つの領域と、下側の 2 つの領域に分けられる。

原点 $(0, 0)$ は $0 > 2 \cdot 0^2 - 1$ を満たすため、放物線 $C_2$ の上側の領域に含まれる。

この原点を含む領域は、$-\frac{\sqrt{3}}{2} \le x \le \frac{\sqrt{3}}{2}$ の範囲において、上端が $C_1$ の上半分の弧 $y = \sqrt{1-x^2}$、下端が $C_2$ の放物線 $y = 2x^2 - 1$ で囲まれた図形である。

求める面積を $S$ とすると、次のように表される。

$$S = \int_{-\frac{\sqrt{3}}{2}}^{\frac{\sqrt{3}}{2}} \left( \sqrt{1-x^2} - (2x^2 - 1) \right) dx$$

$$S = 2 \int_{0}^{\frac{\sqrt{3}}{2}} \sqrt{1-x^2} dx - 2 \int_{0}^{\frac{\sqrt{3}}{2}} (2x^2 - 1) dx$$

第一項の定積分 $\int_{0}^{\frac{\sqrt{3}}{2}} \sqrt{1-x^2} dx$ は、半径 1 の四分円のうち、$0 \le x \le \frac{\sqrt{3}}{2}$ の部分の面積を表す。これは、中心角 $\frac{\pi}{3}$ の扇形と、底辺 $\frac{\sqrt{3}}{2}$、高さ $\frac{1}{2}$ の直角三角形の面積の和として計算できる。

$$\int_{0}^{\frac{\sqrt{3}}{2}} \sqrt{1-x^2} dx = \frac{1}{2} \cdot 1^2 \cdot \frac{\pi}{3} + \frac{1}{2} \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} \cdot \frac{1}{2} = \frac{\pi}{6} + \frac{\sqrt{3}}{8}$$

第二項の定積分は、普通に計算する。

$$\int_{0}^{\frac{\sqrt{3}}{2}} (2x^2 - 1) dx = \left[ \frac{2}{3}x^3 - x \right]_{0}^{\frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{2}{3} \cdot \frac{3\sqrt{3}}{8} - \frac{\sqrt{3}}{2} = -\frac{\sqrt{3}}{4}$$

これらを $S$ の式に代入する。

$$S = 2 \left( \frac{\pi}{6} + \frac{\sqrt{3}}{8} \right) - 2 \left( -\frac{\sqrt{3}}{4} \right) = \frac{\pi}{3} + \frac{\sqrt{3}}{4} + \frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{\pi}{3} + \frac{3\sqrt{3}}{4}$$

(2)

$C_1: x^2 + y^2 = 1$ と $C_2: y = ax^2 + b \ (a > 0, b < -1)$ が共有点をもつ条件を求める。

$C_1$ より $x^2 = 1 - y^2$ であり、これを $C_2$ に代入して $x$ を消去する。

$$y = a(1 - y^2) + b$$

$$ay^2 + y - (a+b) = 0$$

点 $(x, y)$ が円 $C_1$ 上にあるための条件は $-1 \le y \le 1$ である。逆に、この範囲に $y$ が存在すれば $x^2 = 1 - y^2 \ge 0$ となり、対応する実数 $x$ が存在する。

したがって求める条件は、2 次方程式 $ay^2 + y - (a+b) = 0$ が $-1 \le y \le 1$ の範囲に少なくとも 1 つの実数解をもつことである。

$f(y) = ay^2 + y - (a+b)$ とおく。区間の両端での関数の符号を調べる。

$$f(-1) = a - 1 - a - b = -1 - b$$

$$f(1) = a + 1 - a - b = 1 - b$$

問題の条件 $b < -1$ より、$-1 - b > 0$ かつ $1 - b > 0$ である。すなわち、$f(-1) > 0$ かつ $f(1) > 0$ が常に成り立つ。

$a > 0$ より放物線 $z = f(y)$ は下に凸であるため、$-1 \le y \le 1$ に実数解をもつには、放物線の頂点がこの区間内にあり、かつ頂点の $z$ 座標が $0$ 以下であることが必要十分条件である。

軸の方程式は $y = -\frac{1}{2a}$ である。頂点の $y$ 座標に関する条件は以下のようになる。

$$-1 < -\frac{1}{2a} < 1$$

$a > 0$ より $-\frac{1}{2a} < 0 < 1$ は常に成り立つ。残りの不等式を解く。

$$-1 < -\frac{1}{2a} \iff 2a > 1 \iff a > \frac{1}{2}$$

次に、頂点の $z$ 座標が $0$ 以下(すなわち $f(y) = 0$ の判別式 $D \ge 0$)の条件を求める。

$$D = 1^2 - 4a \{-(a+b)\} \ge 0$$

$$1 + 4a^2 + 4ab \ge 0$$

$$4ab \ge -4a^2 - 1$$

$a > 0$ であるから、両辺を $4a$ で割る。

$$b \ge -a - \frac{1}{4a}$$

ここで、問題の条件 $b < -1$ との共通部分をもつか確認する。$a > \frac{1}{2}$ のとき、以下の変形が成り立つ。

$$(-a - \frac{1}{4a}) - (-1) = \frac{-4a^2 + 4a - 1}{4a} = -\frac{(2a-1)^2}{4a} < 0$$

すなわち、$-a - \frac{1}{4a} < -1$ は $a > \frac{1}{2}$ において常に成り立つため、条件を満たす $b$ は存在する。

以上より、求める条件は $a > \frac{1}{2}$ かつ $-a - \frac{1}{4a} \le b < -1$ である。

解説

(1) は領域の面積を求める基本的な問題である。円の一部を含む積分では、$x = \sin\theta$ と置換積分を行う方法もあるが、扇形と三角形の面積に分割して幾何学的に求めた方が計算ミスを減らしやすく、時間短縮にもつながる。

(2) は図形的な共有点の条件を、2 次方程式の解の配置問題に帰着させる典型手法を用いる。$y$ を消去して $x$ の 4 次方程式とするより、$x^2$ を消去して $y$ の 2 次方程式とする方が、変数の次数が下がり扱いやすい。このとき、$x^2 = 1 - y^2 \ge 0$ から生じる $y$ の定義域 $-1 \le y \le 1$ を忘れないことが極めて重要である。解の配置においては、区間の両端における関数の値が常に正となることに気づけば、後は軸の位置と判別式のみに着目すればよく、見通しよく解答できる。

答え

(1) $\frac{\pi}{3} + \frac{3\sqrt{3}}{4}$

(2) $a > \frac{1}{2}$ かつ $-a - \frac{1}{4a} \le b < -1$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。