数学2 定積分 問題 4 解説

方針・初手
与えられた条件 $f(1) = f(-1) = 0$ から、未知の定数 $a, b, c$ のうち2つを消去し、$f(x)$ を1つの文字(例えば $a$)を用いて表す。その後、定積分 $I$ を計算し、$a$ の2次関数として最小値を求める。積分区間が $[-1, 1]$ であるため、被積分関数を展開した際に偶関数・奇関数の性質を利用して計算を簡略化する。
解法1
$f(x) = x^3 + ax^2 + bx + c$ に対して、$f(1) = f(-1) = 0$ であるから、以下の2つの式が成り立つ。
$$1 + a + b + c = 0$$
$$-1 + a - b + c = 0$$
この連立方程式を解く。2式の辺々を足し合わせると、
$$2a + 2c = 0$$
これより $c = -a$ を得る。また、2式の辺々を引き算すると、
$$2 + 2b = 0$$
これより $b = -1$ を得る。したがって、関数 $f(x)$ は $a$ を用いて次のように表される。
$$f(x) = x^3 + ax^2 - x - a$$
次に、定積分 $I = \int_{-1}^1 f(x)^2 dx$ を計算する。まず、被積分関数 $f(x)^2$ を展開する。
$$f(x)^2 = (x^3 + ax^2 - x - a)^2$$
$$= x^6 + a^2x^4 + x^2 + a^2 + 2ax^5 - 2x^4 - 2ax^3 - 2ax^3 - 2a^2x^2 + 2ax$$
$$= x^6 + 2ax^5 + (a^2 - 2)x^4 - 4ax^3 + (1 - 2a^2)x^2 + 2ax + a^2$$
積分区間 $[-1, 1]$ における定積分を考える。奇数次の項($x^5, x^3, x$)は奇関数であるから定積分すると $0$ となる。偶数次の項($x^6, x^4, x^2$, 定数)は偶関数であるから、区間 $[0, 1]$ での定積分の $2$ 倍となる。
$$I = 2 \int_{0}^1 \{x^6 + (a^2 - 2)x^4 + (1 - 2a^2)x^2 + a^2\} dx$$
これを積分して計算する。
$$I = 2 \left[ \frac{1}{7}x^7 + \frac{a^2 - 2}{5}x^5 + \frac{1 - 2a^2}{3}x^3 + a^2x \right]_0^1$$
$$= 2 \left( \frac{1}{7} + \frac{a^2 - 2}{5} + \frac{1 - 2a^2}{3} + a^2 \right)$$
括弧の中を $a^2$ について整理する。$a^2$ の係数は、
$$\frac{1}{5} - \frac{2}{3} + 1 = \frac{3 - 10 + 15}{15} = \frac{8}{15}$$
定数項は、
$$\frac{1}{7} - \frac{2}{5} + \frac{1}{3} = \frac{15 - 42 + 35}{105} = \frac{8}{105}$$
したがって、定積分 $I$ は $a$ の関数として次のように表される。
$$I = 2 \left( \frac{8}{15}a^2 + \frac{8}{105} \right) = \frac{16}{15}a^2 + \frac{16}{105}$$
$a$ は実数の定数であるから $a^2 \ge 0$ が成り立ち、$I$ は $a = 0$ のとき最小値をとる。
$a = 0$ のとき、先に求めた関係式より $b = -1, c = 0$ である。また、そのときの最小値は $\frac{16}{105}$ である。
解説
関数の決定条件からパラメータを減らし、定積分を計算して最小値を求める典型的な問題である。積分区間が $[-1, 1]$ のように原点に関して対称な区間である場合、被積分関数を偶関数と奇関数に分けて処理することで、大幅に計算の手間とミスを減らすことができる。展開の際も、最終的に奇数次の項は消えることを見越して整理するとよい。
答え
$a = 0, b = -1, c = 0$
$I$ の値 $\frac{16}{105}$
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