数学2 定積分 問題 7 解説

方針・初手
定積分を含んだ等式がすべての $x$ について成り立つ(恒等式である)ことを利用する。 基本方針としては、両辺を $x$ で微分して積分記号を外す方法と、左辺の定積分を実際に計算して右辺と係数を比較する方法の2つが考えられる。また、積分区間の下端が $1$ であることに着目し、$x=1$ を代入して関係式を導く手が有効である。
解法1
与えられた等式
$$\int_1^x (at^2 + bt) dt = cx^3 + 4x^2 - 6$$
の両辺を $x$ について微分すると、
$$ax^2 + bx = 3cx^2 + 8x$$
となる。これがすべての $x$ に対して成り立つ恒等式であるため、両辺の係数を比較して、
$$\begin{cases} a = 3c \\ b = 8 \end{cases}$$
を得る。
次に、与えられた等式の両辺に $x=1$ を代入する。左辺は積分区間が $1$ から $1$ となるため $0$ になる。
$$0 = c \cdot 1^3 + 4 \cdot 1^2 - 6$$
整理すると、
$$0 = c - 2$$
よって、
$$c = 2$$
これを $a = 3c$ に代入して、
$$a = 6$$
以上より、$a=6, b=8, c=2$ である。
解法2
左辺の定積分を直接計算する。
$$\begin{aligned} \int_1^x (at^2 + bt) dt &= \left[ \frac{a}{3}t^3 + \frac{b}{2}t^2 \right]_1^x \\ &= \frac{a}{3}x^3 + \frac{b}{2}x^2 - \left( \frac{a}{3} + \frac{b}{2} \right) \end{aligned}$$
与えられた等式より、すべての $x$ に対して以下の式が成り立つ。
$$\frac{a}{3}x^3 + \frac{b}{2}x^2 - \left( \frac{a}{3} + \frac{b}{2} \right) = cx^3 + 4x^2 - 6$$
これが $x$ についての恒等式であるから、同じ次数の項の係数を比較して、
$$\begin{cases} \frac{a}{3} = c \\ \frac{b}{2} = 4 \\ -\left( \frac{a}{3} + \frac{b}{2} \right) = -6 \end{cases}$$
第2式より $b=8$ である。
第1式より $a=3c$ であるから、これと $b=8$ を第3式に代入すると、
$$-\left( \frac{3c}{3} + \frac{8}{2} \right) = -6$$
$$-\left( c + 4 \right) = -6$$
$$c + 4 = 6$$
$$c = 2$$
よって、
$$a = 3 \cdot 2 = 6$$
以上より、$a=6, b=8, c=2$ である。
解説
定積分で表された関数($\int_a^x f(t) dt$ の形)を扱う際の典型問題である。 解法1のように「両辺を $x$ で微分する」「両辺に $x=a$ を代入する」という2つの操作を行うのが、このタイプの問題における最も標準的かつ効率的なアプローチである。 一方、被積分関数が簡単な多項式であるため、解法2のように直接積分を実行して係数比較に持ち込むことも容易である。どちらの方針でも確実に正答まで辿り着けるようにしておきたい。
答え
$a = 6$
$b = 8$
$c = 2$
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