トップ 基礎問題 数学2 積分法 定積分 問題 10

数学2 定積分 問題 10 解説

数学2 定積分 問題 10 解説

方針・初手

定積分 $\int_0^2 |f(t)| dt$ は定数となるため、これを文字でおいて $f(x)$ の形を決定する。その後、おいた文字に関する方程式を立てて解く。被積分関数に絶対値が含まれているため、積分区間内での正負によって場合分けを行う必要がある。

解法1

$\int_0^2 |f(t)| dt$ は定数であるから、これを $k$ とおく。

$$k = \int_0^2 |f(t)| dt$$

被積分関数は絶対値であるため、常に $k \ge 0$ である。 このとき、与えられた等式は以下のように表せる。

$$f(x) = x^2 - kx$$

これを $k$ の定義式に代入する。

$$k = \int_0^2 |t^2 - kt| dt = \int_0^2 |t(t-k)| dt$$

積分区間は $0 \le t \le 2$ であり、この範囲における $t(t-k)$ の符号は $k$ の値によって変化するため、以下のように場合分けを行う。

(i) $k \ge 2$ のとき

$0 \le t \le 2$ において、$t-k \le 0$ であるから $t(t-k) \le 0$ となる。 したがって、絶対値をはずすと $|t(t-k)| = -t^2 + kt$ となる。

$$\begin{aligned} k &= \int_0^2 (-t^2 + kt) dt \\ &= \left[ -\frac{1}{3}t^3 + \frac{k}{2}t^2 \right]_0^2 \\ &= -\frac{8}{3} + 2k \end{aligned}$$

これを $k$ について解く。

$$k = \frac{8}{3}$$

これは条件 $k \ge 2$ を満たす。

(ii) $0 \le k < 2$ のとき

積分区間 $0 \le t \le 2$ において $t(t-k)$ の符号が変化するため、積分を分割する。 $0 \le t \le k$ においては $t(t-k) \le 0$ より $|t(t-k)| = -t^2 + kt$ $k \le t \le 2$ においては $t(t-k) \ge 0$ より $|t(t-k)| = t^2 - kt$ となる。

$$\begin{aligned} k &= \int_0^k (-t^2 + kt) dt + \int_k^2 (t^2 - kt) dt \\ &= \left[ -\frac{1}{3}t^3 + \frac{k}{2}t^2 \right]_0^k + \left[ \frac{1}{3}t^3 - \frac{k}{2}t^2 \right]_k^2 \\ &= \left( -\frac{1}{3}k^3 + \frac{1}{2}k^3 \right) + \left( \frac{8}{3} - 2k - \left( \frac{1}{3}k^3 - \frac{1}{2}k^3 \right) \right) \\ &= \frac{1}{6}k^3 + \frac{8}{3} - 2k + \frac{1}{6}k^3 \\ &= \frac{1}{3}k^3 - 2k + \frac{8}{3} \end{aligned}$$

整理して、方程式を解く。

$$3k = k^3 - 6k + 8$$

$$k^3 - 9k + 8 = 0$$

$k=1$ が解の1つであることから、因数分解する。

$$(k-1)(k^2 + k - 8) = 0$$

$$k = 1, \frac{-1 \pm \sqrt{33}}{2}$$

ここで、$5 < \sqrt{33} < 6$ であるから、

$$2 < \frac{-1 + \sqrt{33}}{2} < \frac{5}{2}$$

となり、$0 \le k < 2$ を満たさない。また、$\frac{-1 - \sqrt{33}}{2} < 0$ も条件を満たさない。 したがって、条件 $0 \le k < 2$ を満たす解は $k = 1$ のみである。

(i)(ii) より、$k = 1, \frac{8}{3}$ となる。 これらを $f(x) = x^2 - kx$ に代入し、求める関数を得る。

解説

定積分を含む方程式を解く際の典型問題である。「積分区間が定数のみである定積分は、定数とおく」という原則に従って処理を進める。本問では被積分関数に絶対値が含まれているため、定数 $k$ の値によって積分区間内での絶対値の外れ方が変わることに注意が必要である。放物線 $y = t(t-k)$ の $t$ 切片である $t=k$ が、積分区間 $[0, 2]$ の中にあるか外にあるかで適切に場合分けを行い、それぞれの条件下で得られた解が場合分けの条件を満たすかどうかの確認を忘れてはならない。

答え

$f(x) = x^2 - x$

$f(x) = x^2 - \frac{8}{3}x$

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