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数学2 定積分 問題 21 解説

数学2 定積分 問題 21 解説

注意

画像の一部が不鮮明で、特に「左辺の定積分の下端」の読取りに不確実性がある。これが $0$ であると解釈すると数学的な矛盾が生じるため、以下は下端を「 $a$ 」として解釈した場合の解答解説である。

方針・初手

右辺の定積分 $\int_0^2 |t^2 - 1| dt$ は定数であるため、まずこの値を具体的に計算する。

積分区間における絶対値の中身の符号に注意して区間を分割する。

その後、 $\int_a^x f(t)dt$ を含む等式の典型的な処理として、「両辺を $x$ で微分して $f(x)$ を求めること」と、「両辺に $x = a$ を代入して未知数 $a$ についての方程式を導くこと」を実行する。

解法1

(1)

まず、右辺の定積分 $\int_0^2 |t^2 - 1| dt$ を計算する。

$t^2 - 1 = (t - 1)(t + 1)$ であるから、積分区間 $0 \leqq t \leqq 2$ における $t^2 - 1$ の符号は以下のようになる。

$0 \leqq t \leqq 1$ のとき、$t^2 - 1 \leqq 0$ であるから $|t^2 - 1| = -(t^2 - 1) = 1 - t^2$

$1 \leqq t \leqq 2$ のとき、$t^2 - 1 \geqq 0$ であるから $|t^2 - 1| = t^2 - 1$

これより、定積分は次のように計算できる。

$$\begin{aligned} \int_0^2 |t^2 - 1| dt &= \int_0^1 (1 - t^2) dt + \int_1^2 (t^2 - 1) dt \\ &= \left[ t - \frac{1}{3}t^3 \right]_0^1 + \left[ \frac{1}{3}t^3 - t \right]_1^2 \\ &= \left( 1 - \frac{1}{3} \right) + \left( \frac{8}{3} - 2 \right) - \left( \frac{1}{3} - 1 \right) \\ &= \frac{2}{3} + \frac{2}{3} - \left( -\frac{2}{3} \right) \\ &= 2 \end{aligned}$$

したがって、与えられた等式は以下のように書き直せる。

$$\int_a^x f(t) dt = x^3 - ax + 2$$

この等式の両辺を $x$ で微分すると、次の式が得られる。

$$f(x) = 3x^2 - a$$

また、先ほどの等式の両辺に $x = a$ を代入すると、左辺は $\int_a^a f(t) dt = 0$ となるため、

$$0 = a^3 - a^2 + 2$$

$$a^3 - a^2 + 2 = 0$$

因数定理を用いて左辺を因数分解する。$a = -1$ を代入すると $(-1)^3 - (-1)^2 + 2 = 0$ となるので、$a + 1$ を因数にもつ。

$$(a + 1)(a^2 - 2a + 2) = 0$$

ここで、$a^2 - 2a + 2 = (a - 1)^2 + 1 > 0$ であるから、方程式 $a^2 - 2a + 2 = 0$ は実数解をもたない。

$a$ は実数の定数であるから、

$$a = -1$$

これを $f(x)$ の式に代入して、

$$f(x) = 3x^2 + 1$$

(2)

与えられた関数 $g(x)$ は次のように定義されている。

$$g(x) = \int_x^1 f(t) dt$$

関数 $g(x)$ の極値を調べるため、両辺を $x$ で微分する。積分区間の下端に $x$ があることに注意すると、導関数は次のようになる。

$$g'(x) = -f(x)$$

(1) の結果より $f(x) = 3x^2 + 1$ であるから、

$$g'(x) = -(3x^2 + 1) = -3x^2 - 1$$

すべての実数 $x$ において $x^2 \geqq 0$ であるため、常に $g'(x) \leqq -1 < 0$ が成り立つ。

したがって、関数 $g(x)$ は単調に減少し、極値をもたない。

解説

定積分の絶対値は、被積分関数の符号が変わる境界で区間を分けて計算するのが定石である。今回は $t=1$ が区切りのポイントとなる。

$\int_a^x f(t)dt$ を含んだ等式では、「両辺を $x$ で微分する」ことと、「両辺に $x=a$ を代入して左辺を $0$ にする」ことの2つの操作を行うのが、このタイプの問題における最も重要かつ典型的な解法である。

また、極値を求める問題において、導関数が常に負(または正)となり「極値をもたない」という結論になることは少なくないため、計算が正しければ自信を持って結論づけたい。

答え

(1) $f(x) = 3x^2 + 1, \quad a = -1$

(2) 極値はない

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