トップ 基礎問題 数学2 積分法 定積分 問題 46

数学2 定積分 問題 46 解説

数学2 定積分 問題 46 解説

方針・初手

(1) 与えられた等式の左辺の定積分を計算し、$k$ についての多項式として整理する。これがすべての自然数 $k$ について成り立つことから、$k$ についての恒等式として係数比較を行う。

(2) (1) で得られた等式 $k^3 = \int_{k}^{k+1} (x^3 + ax^2 + bx + c) dx$ を用い、求める和を定積分の和として表す。積分の区間がつながる性質を利用して、1つの定積分にまとめる。

解法1

(1)

与えられた等式の左辺の定積分を計算する。

$$\begin{aligned} \int_k^{k+1} (x^3 + ax^2 + bx + c) dx &= \left[ \frac{1}{4}x^4 + \frac{a}{3}x^3 + \frac{b}{2}x^2 + cx \right]_k^{k+1} \\ &= \frac{1}{4}\{(k+1)^4 - k^4\} + \frac{a}{3}\{(k+1)^3 - k^3\} + \frac{b}{2}\{(k+1)^2 - k^2\} + c\{(k+1) - k\} \\ &= \frac{1}{4}(4k^3 + 6k^2 + 4k + 1) + \frac{a}{3}(3k^2 + 3k + 1) + \frac{b}{2}(2k + 1) + c \\ &= k^3 + \left(\frac{3}{2} + a\right)k^2 + (1 + a + b)k + \left(\frac{1}{4} + \frac{a}{3} + \frac{b}{2} + c\right) \end{aligned}$$

これがすべての自然数 $k$ について $k^3$ と等しくなるための条件は、$k$ についての恒等式となることである。両辺の各次数の係数を比較して、以下の連立方程式を得る。

$$\begin{cases} \frac{3}{2} + a = 0 \\ 1 + a + b = 0 \\ \frac{1}{4} + \frac{a}{3} + \frac{b}{2} + c = 0 \end{cases}$$

これを解く。第1式より、

$$a = -\frac{3}{2}$$

これを第2式に代入して、

$$1 - \frac{3}{2} + b = 0 \quad \therefore b = \frac{1}{2}$$

$a, b$ の値を第3式に代入して、

$$\frac{1}{4} - \frac{1}{2} + \frac{1}{4} + c = 0 \quad \therefore c = 0$$

以上より、$a = -\frac{3}{2}, b = \frac{1}{2}, c = 0$ と求まる。

(2)

(1) の結果より、すべての自然数 $k$ に対して次が成り立つ。

$$k^3 = \int_k^{k+1} \left(x^3 - \frac{3}{2}x^2 + \frac{1}{2}x\right) dx$$

求める和を $S_n$ とおくと、上の等式を用いて $S_n$ は定積分の和として表される。

$$\begin{aligned} S_n &= 1^3 + 2^3 + \cdots + n^3 \\ &= \sum_{k=1}^n k^3 \\ &= \sum_{k=1}^n \int_k^{k+1} \left(x^3 - \frac{3}{2}x^2 + \frac{1}{2}x\right) dx \end{aligned}$$

定積分の性質 $\int_a^b f(x)dx + \int_b^c f(x)dx = \int_a^c f(x)dx$ を用いると、積分区間をつなげることができる。

$$\begin{aligned} S_n &= \int_1^2 \left(x^3 - \frac{3}{2}x^2 + \frac{1}{2}x\right) dx + \int_2^3 \left(x^3 - \frac{3}{2}x^2 + \frac{1}{2}x\right) dx + \cdots + \int_n^{n+1} \left(x^3 - \frac{3}{2}x^2 + \frac{1}{2}x\right) dx \\ &= \int_1^{n+1} \left(x^3 - \frac{3}{2}x^2 + \frac{1}{2}x\right) dx \end{aligned}$$

この定積分を計算する。

$$\begin{aligned} S_n &= \left[ \frac{1}{4}x^4 - \frac{1}{2}x^3 + \frac{1}{4}x^2 \right]_1^{n+1} \\ &= \frac{1}{4} \left[ x^2(x^2 - 2x + 1) \right]_1^{n+1} \\ &= \frac{1}{4} \left[ x^2(x-1)^2 \right]_1^{n+1} \\ &= \frac{1}{4} (n+1)^2 \{(n+1)-1\}^2 - \frac{1}{4} \cdot 1^2 \cdot (1-1)^2 \\ &= \frac{1}{4} (n+1)^2 n^2 - 0 \\ &= \frac{1}{4} n^2(n+1)^2 \end{aligned}$$

解説

(1) は定積分の計算と恒等式の係数比較という基本的な処理を問う問題である。被積分関数の原始関数を求め、上端と下端を代入して整理する過程で計算ミスをしないよう注意が必要である。

(2) は (1) の誘導に乗る問題である。数列の和を積分の和に置き換え、積分区間が連鎖して1つの積分にまとまるという構造に気づけるかが鍵となる。最後に定積分を計算する際、原始関数を因数分解した形 $\frac{1}{4}x^2(x-1)^2$ に変形してから代入すると、計算が大幅に楽になり、ミスを防ぐことができる。この結果は自然数の3乗の和の公式と一致しており、検算として機能する。

答え

(1) $a = -\frac{3}{2}, b = \frac{1}{2}, c = 0$

(2) $\frac{1}{4} n^2(n+1)^2$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。