数学3 微分の基本 問題 10 解説

方針・初手
関数 $y=f(x)^{g(x)}$ のように、底と指数の両方に変数 $x$ を含む関数の導関数を求める問題である。問題文の指示通り、両辺の自然対数をとってから $x$ について微分する「対数微分法」を用いる。
解法1
$y = f(x)^{g(x)}$ の両辺の自然対数をとる。 このとき、真数条件より $f(x) > 0$ であることを前提とする。
$$\log y = \log \left( f(x)^{g(x)} \right)$$
対数の性質を用いて、右辺の指数を前に出す。
$$\log y = g(x) \log f(x)$$
この式の両辺を $x$ について微分する。 左辺は合成関数の微分法により、以下のようになる。
$$\frac{d}{dx}(\log y) = \frac{1}{y} \cdot \frac{dy}{dx}$$
右辺は積の微分法と合成関数の微分法を用いて計算する。
$$\begin{aligned} \frac{d}{dx} \{ g(x) \log f(x) \} &= g'(x) \log f(x) + g(x) \frac{d}{dx}(\log f(x)) \\ &= g'(x) \log f(x) + g(x) \cdot \frac{f'(x)}{f(x)} \end{aligned}$$
したがって、次の方程式が得られる。
$$\frac{1}{y} \frac{dy}{dx} = g'(x) \log f(x) + \frac{g(x) f'(x)}{f(x)}$$
両辺に $y$ を掛け、$\frac{dy}{dx}$ について解く。
$$\frac{dy}{dx} = y \left\{ g'(x) \log f(x) + \frac{g(x) f'(x)}{f(x)} \right\}$$
元の関数 $y = f(x)^{g(x)}$ を代入する。
$$\frac{dy}{dx} = f(x)^{g(x)} \left\{ g'(x) \log f(x) + \frac{g(x) f'(x)}{f(x)} \right\}$$
括弧を展開して、次のように表すこともできる。
$$\frac{dy}{dx} = f(x)^{g(x)} g'(x) \log f(x) + g(x) f(x)^{g(x)-1} f'(x)$$
解説
対数微分法は、本問のように底と指数の両方に変数が含まれる関数 $y = f(x)^{g(x)}$ の微分において標準的かつ必須の手法である。また、多数の関数の積や商、累乗根で構成された複雑な関数を微分する際にも、計算を簡略化するために有効である。
計算過程において、左辺の微分が $\frac{1}{y} \cdot \frac{dy}{dx}$ となること、右辺で積の微分公式と合成関数の微分公式を正確に適用できるかが問われている。なお、実数関数の範囲で自然対数を考えるため、底となる $f(x)$ は正であるという条件が暗黙の前提となっている。
答え
$f(x)^{g(x)} \left\{ g'(x) \log f(x) + \frac{g(x) f'(x)}{f(x)} \right\}$
(展開した $f(x)^{g(x)} g'(x) \log f(x) + g(x) f(x)^{g(x)-1} f'(x)$ も可)
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