数学3 微分の基本 問題 40 解説

方針・初手
対数関数を含む関数の定義域を求めるため、真数条件を確認する。内側の対数と外側の対数のそれぞれについて真数が正である必要がある。このとき、底 $a$ の値の範囲($a>1$ か $0<a<1$ か)によって不等号の向きが変わることに注意して場合分けを行う。
微分の計算においては、合成関数の微分法を用いる。対数の底が $e$ (自然対数の底)ではなく $a$ であるため、導関数の公式に $\log a$ が現れることに注意する。
解法1
関数 $f(x) = \log_a(1+\log_a x)$ の定義域について考える。
対数の真数条件より、
$$x > 0$$
かつ
$$1 + \log_a x > 0$$
を満たす必要がある。第2の不等式を変形すると、
$$\log_a x > -1$$
$$\log_a x > \log_a a^{-1}$$
となる。底 $a$ が1より大きいか小さいかによって不等号の向きが変わるため、場合分けを行う。
(i) $a > 1$ のとき
底が1より大きいので、不等号の向きはそのままとなり、
$$x > a^{-1} = \frac{1}{a}$$
$x > 0$ と合わせて、定義域は $x > \frac{1}{a}$ である。
(ii) $0 < a < 1$ のとき
底が1より小さいので、不等号の向きが反転し、
$$x < a^{-1} = \frac{1}{a}$$
$x > 0$ と合わせて、定義域は $0 < x < \frac{1}{a}$ である。
次に、関数 $f(x)$ を微分する。合成関数の微分法および $(\log_a x)' = \frac{1}{x \log a}$ ($\log$ は自然対数)を用いて計算する。
$$f'(x) = \frac{1}{(1+\log_a x) \log a} \cdot (1+\log_a x)'$$
$$f'(x) = \frac{1}{(1+\log_a x) \log a} \cdot \frac{1}{x \log a}$$
微分係数 $f'(a)$ を求めるため、$x=a$ を代入する。$\log_a a = 1$ であるから、
$$f'(a) = \frac{1}{(1+\log_a a) \log a} \cdot \frac{1}{a \log a}$$
$$f'(a) = \frac{1}{(1+1) \log a} \cdot \frac{1}{a \log a}$$
$$f'(a) = \frac{1}{2a (\log a)^2}$$
解説
対数関数の定義域を求める際の真数条件と、底の値による不等式の場合分けという基本事項を問う問題である。特に $0 < a < 1$ の場合に不等号の向きが反転することを忘れずに処理することが重要である。
微分計算においては、合成関数の微分法を正確に実行できるかが問われている。底が $e$ でない対数関数の導関数には $\log a$ が分母に現れるため、公式を正確に覚えておくか、底の変換公式を用いて自然対数に直してから微分することで計算ミスを防ぐことができる。
答え
定義域: $a > 1$ のとき $x > \frac{1}{a}$、 $0 < a < 1$ のとき $0 < x < \frac{1}{a}$
微分係数: $f'(a) = \frac{1}{2a (\log a)^2}$
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