数学3 グラフ・増減・極値 問題 4 解説

方針・初手
(1) は関数を微分して導関数を求め、増減表をかいて極値を調べる。積の微分法と合成関数の微分法を正確に用いることが求められる。
(2) は関数が極値をもつ条件を考える問題である。「関数が極値をもつ」ことは「導関数の符号が変化する実数 $x$ が存在する」ことと同値である。指数関数の性質を利用して、導関数の符号変化の条件を2次式の符号変化の条件に帰着させる。
解法1
(1)
与えられた関数は $y = x e^{-x^2+x}$ である。積の微分法と合成関数の微分法を用いて導関数 $y'$ を求める。
$$\begin{aligned} y' &= (x)' e^{-x^2+x} + x (e^{-x^2+x})' \\ &= 1 \cdot e^{-x^2+x} + x e^{-x^2+x} \cdot (-2x+1) \\ &= (1 - 2x^2 + x) e^{-x^2+x} \\ &= -(2x^2 - x - 1) e^{-x^2+x} \\ &= -(2x+1)(x-1) e^{-x^2+x} \end{aligned}$$
$y' = 0$ とすると、すべての実数 $x$ において $e^{-x^2+x} > 0$ であるから、以下のようになる。
$$-(2x+1)(x-1) = 0$$
これを解いて、$x = 1, -\frac{1}{2}$ を得る。これより、関数 $y$ の増減表は次のようになる。
| $x$ | $\cdots$ | $-\frac{1}{2}$ | $\cdots$ | $1$ | $\cdots$ |
|---|---|---|---|---|---|
| $y'$ | $-$ | $0$ | $+$ | $0$ | $-$ |
| $y$ | $\searrow$ | 極小 | $\nearrow$ | 極大 | $\searrow$ |
増減表より、$x = 1$ のとき、極大値をとる。
$$y = 1 \cdot e^{-1^2+1} = e^0 = 1$$
$x = -\frac{1}{2}$ のとき、極小値をとる。
$$y = -\frac{1}{2} e^{-\left(-\frac{1}{2}\right)^2 + \left(-\frac{1}{2}\right)} = -\frac{1}{2} e^{-\frac{1}{4}-\frac{1}{2}} = -\frac{1}{2} e^{-\frac{3}{4}}$$
(2)
$f(x) = ax^2+bx+c$ が2次関数であると定義されているため、$a \neq 0$ である。
$$F(x) = x e^{f(x)}$$
この関数を微分すると、以下のようになる。
$$\begin{aligned} F'(x) &= 1 \cdot e^{f(x)} + x e^{f(x)} f'(x) \\ &= \{1 + x f'(x)\} e^{f(x)} \end{aligned}$$
ここで、$f'(x) = 2ax+b$ であるから、波括弧の中身は次のように計算できる。
$$1 + x f'(x) = 1 + x(2ax+b) = 2ax^2 + bx + 1$$
したがって、導関数 $F'(x)$ は次のように表される。
$$F'(x) = (2ax^2 + bx + 1) e^{ax^2+bx+c}$$
関数 $y = F(x)$ が極値をもつための条件は、導関数 $F'(x)$ の符号が変化する実数 $x$ が存在することである。すべての実数 $x$ において $e^{ax^2+bx+c} > 0$ であるため、$F'(x)$ の符号は多項式 $2ax^2 + bx + 1$ の符号と一致する。
$a \neq 0$ より $2ax^2 + bx + 1$ は2次式である。この2次式の符号が変化する条件は、対応する2次関数が $x$ 軸をまたぐこと、すなわち2次方程式 $2ax^2 + bx + 1 = 0$ が異なる2つの実数解をもつことである。
この2次方程式の判別式を $D$ とすると、$D > 0$ となればよい。
$$D = b^2 - 4 \cdot 2a \cdot 1 = b^2 - 8a$$
よって、求める条件は $b^2 - 8a > 0$ である。
解説
関数の極値に関する標準的な微分積分の問題である。
(1) は積の微分法と合成関数の微分法を正確に実行し、増減表から極値を読み取る基本的な計算問題である。指数関数 $e^{-x^2+x}$ が常に正の値をとることを利用して、導関数の符号を多項式部分から判定する。
(2) は「極値をもつ」という条件を「導関数の符号が変化する」と言い換えることができるかが問われている。導関数を計算した後に残る指数関数部分は常に正であるため、考えるべき対象を2次関数に帰着できる。問題文の「2次関数 $f(x)$」という記述から暗黙のうちに $a \neq 0$ という前提が敷かれている点にも注意が必要である。また、定数 $c$ は導関数の指数部分にしか現れないため、符号変化の有無に影響を与えない。したがって、最終的な条件式に $c$ は含まれない。
答え
(1)
極大値: $1$ ($x=1$ のとき)
極小値: $-\frac{1}{2} e^{-\frac{3}{4}}$ ($x=-\frac{1}{2}$ のとき)
(2)
$b^2 - 8a > 0$
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