数学3 グラフ・増減・極値 問題 13 解説

方針・初手
(1) は導関数を求め、$f'(x) = 0$ となる条件を調べる。$\cos x$ についての2次方程式となるため、値の範囲に注意して解を求め、その解の前後で $f'(x)$ の符号が変化し、極値をもつことを確認する。
(2) は周期関数であることを利用し、極大・極小となる $x$ を一般角で表す。極値をとる点における $y$ 座標の式を立て、そこから $\sin x$ の項を計算して $x$ の1次式の形に持ち込むことで、すべての極値点が特定の直線上にあることを示す。
解法1
(1)
与えられた関数 $f(x)$ を $x$ について微分する。
$$f'(x) = 1 - 4\cos x - \cos 2x$$
$\cos 2x = 2\cos^2 x - 1$ より、
$$f'(x) = 1 - 4\cos x - (2\cos^2 x - 1) = -2\cos^2 x - 4\cos x + 2$$
$f'(x) = 0$ とすると、両辺を $-2$ で割って整理した $\cos^2 x + 2\cos x - 1 = 0$ が得られる。これを $\cos x$ についての2次方程式とみて解くと、
$$\cos x = -1 \pm \sqrt{2}$$
ここで、$-1 \le \cos x \le 1$ であるから $\cos x = -1 - \sqrt{2}$ は不適であり、以下の値のみが条件を満たす。
$$\cos x = \sqrt{2} - 1$$
このとき極値をもつこと(十分性)を確認する。$t = \cos x$ とおくと、
$$f'(x) = -2(t^2 + 2t - 1) = -2(t - (\sqrt{2}-1))(t - (-\sqrt{2}-1))$$
$\cos x = \sqrt{2}-1$ となる $x$ の前後で $t = \cos x$ が連続的に変化し $\sqrt{2}-1$ をまたぐとき、$t - (-\sqrt{2}-1) > 0$ であるため $f'(x)$ の符号は必ず変化する。したがって、$f(x)$ は $\cos x = \sqrt{2}-1$ となる $x$ において極値をとる。
よって、求める余弦の値は $\sqrt{2} - 1$ である。
(2)
$\cos \alpha = \sqrt{2} - 1$ かつ $0 < \alpha < \pi$ を満たす定数 $\alpha$ を定める。$\cos x = \sqrt{2} - 1$ を満たす $x$ は、整数 $n$ を用いて以下のように表される。
$$x = 2n\pi + \alpha \quad \text{または} \quad x = 2n\pi - \alpha$$
それぞれの $x$ における $f'(x)$ の符号変化を調べる。
(i) $x = 2n\pi + \alpha$ のとき
$x$ がこの値の前後で増加するとき、$\cos x$ は単調減少する。すなわち $t = \cos x$ は $\sqrt{2}-1$ より大きい値から小さい値へと変化する。このとき $f'(x)$ の符号は負から正へと変化するため、$f(x)$ は極小値をとる。
(ii) $x = 2n\pi - \alpha$ のとき
$x$ がこの値の前後で増加するとき、$\cos x$ は単調増加する。すなわち $t = \cos x$ は $\sqrt{2}-1$ より小さい値から大きい値へと変化する。このとき $f'(x)$ の符号は正から負へと変化するため、$f(x)$ は極大値をとる。
次に、極値を与える点での関数値を調べる。
$$f(x) = x - 4\sin x - \frac{1}{2}\sin 2x = x - \sin x(4 + \cos x)$$
極値をとる点では常に $\cos x = \sqrt{2} - 1$ であり、$4 + \cos x = 3 + \sqrt{2}$ となる。
極小点においては $x = 2n\pi + \alpha$ であり、$0 < \alpha < \pi$ より $\sin \alpha > 0$ であるから、
$$\sin x = \sin \alpha = \sqrt{1 - \cos^2 \alpha} = \sqrt{1 - (\sqrt{2}-1)^2} = \sqrt{2\sqrt{2}-2}$$
よって極小値 $y$ は、
$$y = x - \sqrt{2\sqrt{2}-2}(3 + \sqrt{2})$$
ここで定数部分を根号の中にまとめて整理する。
$$\sqrt{2\sqrt{2}-2}(3+\sqrt{2}) = \sqrt{(2\sqrt{2}-2)(3+\sqrt{2})^2} = \sqrt{(2\sqrt{2}-2)(11+6\sqrt{2})} = \sqrt{22\sqrt{2} - 22 + 24 - 12\sqrt{2}} = \sqrt{10\sqrt{2}+2}$$
ゆえに、すべての極小点は直線 $y = x - \sqrt{10\sqrt{2}+2}$ 上にある。
極大点においては $x = 2n\pi - \alpha$ であり、
$$\sin x = \sin(-\alpha) = -\sin \alpha = -\sqrt{2\sqrt{2}-2}$$
よって極大値 $y$ は、
$$y = x - (-\sqrt{2\sqrt{2}-2})(3 + \sqrt{2}) = x + \sqrt{10\sqrt{2}+2}$$
ゆえに、すべての極大点は直線 $y = x + \sqrt{10\sqrt{2}+2}$ 上にある。
以上より、極大点および極小点はそれぞれ同一直線上にあることが示された。
解説
微積分を用いた関数の極値に関する問題である。
(1) では導関数を求めて $f'(x) = 0$ となる条件を導く。単に方程式を解くだけでなく、その解の前後で導関数の符号が実際に変化すること(極値をもつための十分条件)に言及することが論理の飛躍を防ぐうえで重要である。
(2) では周期関数の極値を扱うため、一般角を用いて $x$ を表し、極大・極小の判別を行う。極値点における $y$ 座標の式から $\sin x$ と $\cos x$ に具体的な値を代入し、$x$ と定数のみの一次式の形に持ち込むことで、直線上にあることを証明する。計算がやや煩雑になるが、根号の中を丁寧に展開して整理すればよい。
答え
(1) $\sqrt{2} - 1$
(2) 極大点は直線 $y = x + \sqrt{10\sqrt{2}+2}$ 上にあり、極小点は直線 $y = x - \sqrt{10\sqrt{2}+2}$ 上にあることが示された。求める2直線の方程式は、極大点を通る直線が $y = x + \sqrt{10\sqrt{2}+2}$、極小点を通る直線が $y = x - \sqrt{10\sqrt{2}+2}$ である。
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