トップ 基礎問題 数学3 微分法 グラフ・増減・極値 問題 23

数学3 グラフ・増減・極値 問題 23 解説

数学3 グラフ・増減・極値 問題 23 解説

方針・初手

微分可能な関数 $f(x)$ が極値をもたないための条件は、導関数 $f'(x)$ の符号が変化しないことである。 まずは $f(x)$ を微分して $f'(x)$ を求め、三角関数の種類を統一する。その後、$\sin x = t$ と置き換えて、$t$ の2次関数の最大値・最小値の問題に帰着させる。

解法1

関数 $f(x) = ax + \cos x + \frac{1}{2} \sin 2x$ を $x$ について微分すると

$$f'(x) = a - \sin x + \cos 2x$$

となる。 関数 $f(x)$ が極値をもたないための条件は、導関数 $f'(x)$ の符号が変化しないことである。$f'(x)$ は実数全体で連続であるから、すべての実数 $x$ に対して $f'(x) \ge 0$ が成り立つか、または、すべての実数 $x$ に対して $f'(x) \le 0$ が成り立つことである。

2倍角の公式 $\cos 2x = 1 - 2\sin^2 x$ を用いると、$f'(x)$ は

$$f'(x) = a - \sin x + (1 - 2\sin^2 x) = -2\sin^2 x - \sin x + a + 1$$

と変形できる。 ここで、$\sin x = t$ とおくと、$x$ がすべての実数値を動くとき、$t$ のとり得る値の範囲は

$$-1 \le t \le 1$$

である。このとき、$f'(x)$ を $t$ の関数とみて $g(t)$ とおくと

$$g(t) = -2t^2 - t + a + 1$$

となる。 したがって、条件を満たすためには、$-1 \le t \le 1$ において常に $g(t) \ge 0$ であるか、または常に $g(t) \le 0$ であればよい。

$g(t)$ を平方完成すると

$$g(t) = -2 \left( t + \frac{1}{4} \right)^2 + a + \frac{9}{8}$$

となる。よって、$y = g(t)$ のグラフは上に凸の放物線であり、軸は直線 $t = -\frac{1}{4}$ である。

(i) 常に $g(t) \ge 0$ となる条件

区間 $-1 \le t \le 1$ における $g(t)$ の最小値が $0$ 以上であればよい。 軸 $t = -\frac{1}{4}$ と区間の両端 $t = -1, 1$ との距離を比べると、$-1$ よりも $1$ の方が遠いため、$g(t)$ は $t = 1$ のとき最小となる。 最小値は

$$g(1) = -2 \cdot 1^2 - 1 + a + 1 = a - 2$$

であるから

$$a - 2 \ge 0$$

よって

$$a \ge 2$$

(ii) 常に $g(t) \le 0$ となる条件

区間 $-1 \le t \le 1$ における $g(t)$ の最大値が $0$ 以下であればよい。 軸 $t = -\frac{1}{4}$ は区間 $-1 \le t \le 1$ に含まれるため、$g(t)$ は $t = -\frac{1}{4}$ のとき最大となる。 最大値は

$$g\left(-\frac{1}{4}\right) = a + \frac{9}{8}$$

であるから

$$a + \frac{9}{8} \le 0$$

よって

$$a \le -\frac{9}{8}$$

(i), (ii) より、求める $a$ の値の範囲は

$$a \le -\frac{9}{8}, \quad 2 \le a$$

である。

解説

「関数が極値をもたない」という条件を「導関数の符号が変化しない」と言い換えることができるかが問われている。 $f'(x)$ は連続関数であるため、符号が変化しないということは、常に $f'(x) \ge 0$ であるか、常に $f'(x) \le 0$ であるかのいずれかになる。 その後は $\sin x = t$ とおいて2次関数の最大・最小問題に帰着させる典型的な処理となる。置き換えた文字 $t$ の変域が $-1 \le t \le 1$ に制限される点に注意して、軸の位置と区間の関係から場合分けを行う。

答え

$$a \le -\frac{9}{8}, \quad 2 \le a$$

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