数学3 グラフ・増減・極値 問題 24 解説

方針・初手
分数関数 $g(x)$ が極値をとる $x$ の値を求める問題である。 素直に導関数 $g'(x)$ を計算し、$g'(x) = 0$ となる $x$ を見つけるのが王道である。 また、分子が定数であることに着目し、分母の2次関数の増減から関数全体の極値を判断することもできる。
解法1
関数 $g(x) = \frac{1}{(x-a)(x-b)}$ について、合成関数の微分法、あるいは商の微分法を用いる。
$$g(x) = \{ (x-a)(x-b) \}^{-1} = \{ x^2 - (a+b)x + ab \}^{-1}$$
であるから、両辺を $x$ について微分すると、
$$g'(x) = -1 \cdot \{ x^2 - (a+b)x + ab \}^{-2} \cdot (2x - (a+b))$$
$$g'(x) = - \frac{2x - (a+b)}{\{ (x-a)(x-b) \}^2}$$
となる。$g(x)$ が極値をとるための必要条件は $g'(x) = 0$ であるから、
$$2x - (a+b) = 0$$
より、
$$x = \frac{a+b}{2}$$
を得る。
ここで、$x = \frac{a+b}{2}$ の前後における $g'(x)$ の符号変化を調べる。 分母 $\{ (x-a)(x-b) \}^2$ は $x \neq a, b$ において常に正である。 したがって、$g'(x)$ の符号は分子 $- (2x - (a+b))$ の符号と一致する。
$x < \frac{a+b}{2}$ のとき、$2x - (a+b) < 0$ より $g'(x) > 0$ であり、$g(x)$ は単調増加する。
$x > \frac{a+b}{2}$ のとき、$2x - (a+b) > 0$ より $g'(x) < 0$ であり、$g(x)$ は単調減少する。
したがって、$g(x)$ は $x = \frac{a+b}{2}$ において単調増加から単調減少に転じるため、極大値をとる。 ゆえに、極値をとる $x$ の値は $x = \frac{a+b}{2}$ である。
解法2
分子が定数 $1$ であるため、分母の関数 $h(x) = (x-a)(x-b)$ の増減を調べる。
$h(x)$ は $x$ の2次関数であり、展開して平方完成すると、
$$h(x) = x^2 - (a+b)x + ab = \left( x - \frac{a+b}{2} \right)^2 - \frac{(a-b)^2}{4}$$
となる。$a < b$ より $h(x)$ は $x = \frac{a+b}{2}$ を軸とする下に凸の放物線であり、頂点の $y$ 座標は負である。
$h(x)$ の増減と符号は以下のようになる。
- $x < a$ のとき、$h(x) > 0$ で単調減少
- $a < x < \frac{a+b}{2}$ のとき、$h(x) < 0$ で単調減少
- $\frac{a+b}{2} < x < b$ のとき、$h(x) < 0$ で単調増加
- $x > b$ のとき、$h(x) > 0$ で単調増加
$g(x) = \frac{1}{h(x)}$ であるから、$g(x)$ の増減は同じ符号の区間において $h(x)$ の増減と逆になる。したがって、区間 $(a, b)$ において、
- $a < x < \frac{a+b}{2}$ では $g(x)$ は単調増加
- $\frac{a+b}{2} < x < b$ では $g(x)$ は単調減少
となる。 よって、$g(x)$ は $x = \frac{a+b}{2}$ で極大値をとり、これが唯一の極値である。
解説
分数関数の極値を求める基本的な穴埋め問題である。 微分法を用いる解法(解法1)が最も確実で汎用性が高い。極値をもつことを厳密に示すためには、$g'(x) = 0$ となる点だけでなく、その前後で導関数の符号が変化することを確認する必要がある。 一方、分子が定数であるという形に注目すれば、分母の2次関数の増減から関数全体の増減を直感的に捉えることもできる(解法2)。この考え方は、微分の計算が煩雑な場合に計算量を減らす有効な手段となる。
答え
$$\frac{a+b}{2}$$
自分の記録
誤りを報告
問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。





