数学3 応用 問題 8 解説

方針・初手
与えられた $x$ と $y$ の式は、それぞれ底が $4$ と $2$ の指数関数を用いて表されています。$4^t = (2^t)^2$ であることに着目し、$x$ を $2^t$ を用いた式に変形します。その後、対称式・交代式の変形を利用して $t$ を消去し、$x$ と $y$ の関係式を導き出します。
解法1
$x$ と $y$ は次のように与えられています。
$$x = 4^t - 4^{-t}$$
$$y = 2^t - 2^{-t}$$
$x$ の式は、$a^2 - b^2 = (a - b)(a + b)$ の公式を用いて因数分解することができます。
$$\begin{aligned} x &= (2^t)^2 - (2^{-t})^2 \\ &= (2^t - 2^{-t})(2^t + 2^{-t}) \\ &= y(2^t + 2^{-t}) \end{aligned}$$
次に、$2^t + 2^{-t}$ を $y$ の式で表すことを考えます。$y$ の両辺を2乗すると、以下のようになります。
$$\begin{aligned} y^2 &= (2^t - 2^{-t})^2 \\ &= 2^{2t} - 2 \cdot 2^t \cdot 2^{-t} + 2^{-2t} \\ &= 4^t - 2 + 4^{-t} \end{aligned}$$
一方、$(2^t + 2^{-t})^2$ を展開して整理すると、先ほどの $y^2$ を利用できます。
$$\begin{aligned} (2^t + 2^{-t})^2 &= 2^{2t} + 2 \cdot 2^t \cdot 2^{-t} + 2^{-2t} \\ &= 4^t + 2 + 4^{-t} \\ &= (4^t - 2 + 4^{-t}) + 4 \\ &= y^2 + 4 \end{aligned}$$
ここで、$t$ は実数であるから、$2^t > 0$ かつ $2^{-t} > 0$ です。したがって、常に $2^t + 2^{-t} > 0$ が成り立ちます。
$$2^t + 2^{-t} = \sqrt{y^2 + 4}$$
これを先ほどの $x$ の式に代入すると、$x$ と $y$ の関係式が得られます。
$$x = y\sqrt{y^2 + 4}$$
なお、$t$ がすべての実数値を動くとき、関数 $f(t) = 2^t - 2^{-t}$ は単調増加関数であり、実数全体を値域とします。したがって、$y$ の変域に制限はありません。
解法2
$X = 2^t$ とおきます。$t$ は実数であるため、$X > 0$ です。与えられた式は $X$ を用いて次のように表せます。
$$x = X^2 - \frac{1}{X^2}$$
$$y = X - \frac{1}{X}$$
$x$ と $y$ をそれぞれ2乗して、$t$ (すなわち $X$)の消去を目指します。まず $y^2$ を計算します。
$$y^2 = \left( X - \frac{1}{X} \right)^2 = X^2 - 2 + \frac{1}{X^2}$$
これより、以下の関係が成り立ちます。
$$X^2 + \frac{1}{X^2} = y^2 + 2$$
次に $x^2$ を計算し、上の関係式を用いて $y$ の式で表します。
$$\begin{aligned} x^2 &= \left( X^2 - \frac{1}{X^2} \right)^2 \\ &= X^4 - 2 + \frac{1}{X^4} \\ &= \left( X^2 + \frac{1}{X^2} \right)^2 - 4 \\ &= (y^2 + 2)^2 - 4 \\ &= y^4 + 4y^2 + 4 - 4 \\ &= y^2(y^2 + 4) \end{aligned}$$
ここで、$x^2 = y^2(y^2 + 4)$ は必要条件にすぎないため、両辺の符号(同値性)を確認する必要があります。$xy$ の符号を調べます。
$$\begin{aligned} xy &= \left( X^2 - \frac{1}{X^2} \right) \left( X - \frac{1}{X} \right) \\ &= \left( X - \frac{1}{X} \right)\left( X + \frac{1}{X} \right)\left( X - \frac{1}{X} \right) \\ &= \left( X - \frac{1}{X} \right)^2 \left( X + \frac{1}{X} \right) \end{aligned}$$
$X > 0$ より $X + \frac{1}{X} > 0$ であり、また $\left( X - \frac{1}{X} \right)^2 \geqq 0$ であるため、常に $xy \geqq 0$ が成り立ちます。すなわち、$x$ と $y$ は同符号(または一方が $0$)でなければなりません。
したがって、求める関係式は $x^2 = y^2(y^2 + 4)$ かつ $xy \geqq 0$ となります。
解説
指数関数を含む式の値を求める問題や関係式を導く問題では、$a^x \pm a^{-x}$ のような形が頻出します。$X \pm \frac{1}{X}$ の形をした対称式・交代式の変形に慣れておくことが重要です。
本問では、交代式 $y = 2^t - 2^{-t}$ と対称式 $2^t + 2^{-t}$ の間の恒等式 $(2^t + 2^{-t})^2 - (2^t - 2^{-t})^2 = 4$ を利用して式を整理するのが最もスムーズな方針です。
関係式を多項式の形 $x^2 = y^2(y^2 + 4)$ で答える場合は、同値性を崩さないように $xy \geqq 0$ のような符号の条件を忘れないよう注意が必要です。無理式を用いて $x = y\sqrt{y^2 + 4}$ と答える場合は、単一の式で条件を含めることができます。
答え
$x = y\sqrt{y^2 + 4}$ (または、$x^2 = y^2(y^2 + 4)$ ただし $xy \geqq 0$)
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