トップ 基礎問題 数学3 微分法 応用 問題 9

数学3 応用 問題 9 解説

数学3 応用 問題 9 解説

方針・初手

速度 $v(t)$ を時間 $t$ で積分することで位置 $s(t)$ を求める。その際、指数関数と多項式の積の積分となるため、部分積分法を用いる。初期条件として、$t=0$ のとき点Pは原点にあること($s(0) = 0$)を利用する。(2) では、求めた $s(t)$ において $t \to \infty$ の極限をとる。

解法1

(1)

時刻 $t$ における点Pの位置 $s(t)$ は、初期条件 $s(0) = 0$ より、速度 $v(t)$ を $0$ から $t$ まで定積分することで求められる。

$$s(t) = \int_0^t v(x) dx = \int_0^t x e^{-2x} dx$$

部分積分法を用いて計算する。

$$\begin{aligned} s(t) &= \int_0^t x \left( -\frac{1}{2} e^{-2x} \right)' dx \\ &= \left[ -\frac{1}{2} x e^{-2x} \right]_0^t - \int_0^t 1 \cdot \left( -\frac{1}{2} e^{-2x} \right) dx \\ &= -\frac{1}{2} t e^{-2t} + \frac{1}{2} \int_0^t e^{-2x} dx \\ &= -\frac{1}{2} t e^{-2t} + \frac{1}{2} \left[ -\frac{1}{2} e^{-2x} \right]_0^t \\ &= -\frac{1}{2} t e^{-2t} - \frac{1}{4} (e^{-2t} - 1) \\ &= \frac{1}{4} - \frac{1}{4} (2t + 1) e^{-2t} \end{aligned}$$

(2)

(1) の結果において、$t \to \infty$ の極限を考える。

$$\lim_{t \to \infty} s(t) = \lim_{t \to \infty} \left\{ \frac{1}{4} - \frac{1}{4} (2t + 1) e^{-2t} \right\} = \lim_{t \to \infty} \left( \frac{1}{4} - \frac{2t + 1}{4e^{2t}} \right)$$

ここで、$t \to \infty$ のとき $\frac{t}{e^{2t}} \to 0$ であり、また $\frac{1}{e^{2t}} \to 0$ であるから、

$$\lim_{t \to \infty} \frac{2t + 1}{4e^{2t}} = 0$$

となる。したがって、求める極限値は、

$$\lim_{t \to \infty} s(t) = \frac{1}{4}$$

解説

(1) は、部分積分法を用いて速度から位置を導出する典型的な計算問題である。不定積分を求めてから $s(0) = 0$ によって積分定数 $C$ を決定する方法でも全く同じ結果が得られる。符号のミスに気をつけたい。

(2) は、指数関数と多項式の増大度の違いに関する極限の知識が問われている。$\lim_{t \to \infty} \frac{t}{e^{at}} = 0 \ (a>0)$ は、大学入試では自明のものとして扱ってよいことが多い。直感的には、指数関数 $e^{2t}$ の方が1次関数 $2t+1$ よりも圧倒的に速く無限大に発散するため、分数の値は $0$ に収束すると捉えられる。

答え

(1)

$s(t) = \frac{1}{4} - \frac{2t+1}{4}e^{-2t}$

(2)

$\frac{1}{4}$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。