トップ 基礎問題 数学3 微分法 応用 問題 12

数学3 応用 問題 12 解説

数学3 応用 問題 12 解説

方針・初手

体積の変化率と水面の上昇速度の関係式を立てる。 時刻 $t$ における水の体積を $W$、水面の高さを $h$ とすると、$\frac{dW}{dt} = V$ である。また、$\frac{dW}{dt} = \frac{dW}{dh} \cdot \frac{dh}{dt} = S(h) \cdot u$ ($S(h)$ は高さ $h$ における水面の面積、$u$ は水面の上昇速度)が成り立つことを利用する。 (1) ではこの関係式を用いて $u$ を求め、(2) では容器の全容積を求めて $V$ で割る。

解法1

(1)

水面の高さが $h$ のときの水面の半径を $x$ とすると、$h = x(1-x)$ となる。ただし、水面の高さのとりうる値の範囲は $0 \leqq h \leqq \frac{1}{4}$ である。 方程式 $x^2 - x + h = 0$ を $x$ について解くと、

$$x = \frac{1 \pm \sqrt{1-4h}}{2}$$

条件 $0 \leqq x \leqq \frac{1}{2}$ より、

$$x = \frac{1 - \sqrt{1-4h}}{2}$$

水面の面積を $S(h)$ とすると、

$$\begin{aligned} S(h) &= \pi x^2 \\ &= \pi \left( \frac{1 - \sqrt{1-4h}}{2} \right)^2 \\ &= \frac{\pi}{4} \left\{ 1 - 2\sqrt{1-4h} + (1-4h) \right\} \\ &= \frac{\pi}{2} (1 - 2h - \sqrt{1-4h}) \end{aligned}$$

時刻 $t$ における水の体積を $W$ とすると、単位時間あたり一定の割合 $V$ で水を注ぐため、$\frac{dW}{dt} = V$ である。 また、水面の上昇する速度は $u = \frac{dh}{dt}$ であり、体積の微小変化について $\frac{dW}{dh} = S(h)$ であるから、合成関数の微分法により、

$$\frac{dW}{dt} = \frac{dW}{dh} \cdot \frac{dh}{dt} = S(h) \cdot u$$

したがって、$V = S(h) \cdot u$ となり、

$$\begin{aligned} u &= \frac{V}{S(h)} \\ &= \frac{2V}{\pi(1 - 2h - \sqrt{1-4h})} \end{aligned}$$

(2)

容器が水でいっぱいになるときの水面の高さは、曲線 $y = x(1-x)$ の頂点の $y$ 座標であり、$h = \frac{1}{4}$ である。 容器の容積 $W_0$ は、

$$W_0 = \int_0^{\frac{1}{4}} S(y) dy = \int_0^{\frac{1}{4}} \pi x^2 dy$$

ここで、$y = x(1-x)$ と置換積分を行う。$dy = (1-2x)dx$ であり、$y$ が $0$ から $\frac{1}{4}$ まで変化するとき、$x$ は $0$ から $\frac{1}{2}$ まで変化する。

$$\begin{aligned} W_0 &= \int_0^{\frac{1}{2}} \pi x^2 (1-2x) dx \\ &= \pi \int_0^{\frac{1}{2}} (x^2 - 2x^3) dx \\ &= \pi \left[ \frac{1}{3}x^3 - \frac{1}{2}x^4 \right]_0^{\frac{1}{2}} \\ &= \pi \left( \frac{1}{3} \cdot \frac{1}{8} - \frac{1}{2} \cdot \frac{1}{16} \right) \\ &= \pi \left( \frac{1}{24} - \frac{1}{32} \right) \\ &= \frac{\pi}{96} \end{aligned}$$

求める時間は、容積 $W_0$ を単位時間あたりの注水量 $V$ で割ったものであるから、

$$\frac{W_0}{V} = \frac{\pi}{96V}$$

解説

回転体の体積とその変化率に関する標準的な問題である。 (1) では $\frac{dW}{dt} = \frac{dW}{dh} \cdot \frac{dh}{dt}$ という関係式を正しく立てられるかがポイントとなる。水面の面積 $S(h)$ を計算する際、二次方程式の解の公式から得られる $x$ の値の符号を選択する箇所で、$0 \leqq x \leqq \frac{1}{2}$ という定義域の確認が必要となる。 (2) の体積計算では、$S(y)$ の式をそのまま $y$ で積分することも可能だが、$x$ で置換積分した方が被積分関数が多項式となり、計算が非常にシンプルになる。

答え

(1)

$$u = \frac{2V}{\pi(1 - 2h - \sqrt{1-4h})}$$

(2)

$$\frac{\pi}{96V}$$

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