トップ 基礎問題 数学3 微分法 応用 問題 13

数学3 応用 問題 13 解説

数学3 応用 問題 13 解説

方針・初手

回転体の体積を定積分で表し、注水速度が一定であることを利用して立式する。

(1) は特定の高さまでの体積 $V$ を定積分を用いて求め、それを注水速度 $a$ で割ることで時間を求める。

(2) は時刻 $t$ における体積 $V$、水面の高さ $h$、水面の面積 $S$ の関係式を $t$ で微分し、合成関数の微分法(連鎖律)を用いて $\frac{dh}{dt}$ と $\frac{dS}{dt}$ を求める。

解法1

(1)

水面の高さが $y$ のときの水面の面積を $S(y)$ とする。 曲線 $y = e^x - 1$ より $e^x = y + 1$ であり、$x \geqq 0$ より $y \geqq 0$ であるから、

$$x = \log(y+1)$$

となる。

容器は $y$ 軸のまわりに回転させてできているため、高さ $y$ での断面は半径 $x$ の円である。 したがって、水面の面積 $S(y)$ は

$$S(y) = \pi x^2 = \pi \{\log(y+1)\}^2$$

と表せる。

水面の高さが $e^c - 1$ に達するまでの水の体積 $V$ は、

$$V = \int_0^{e^c-1} S(y) dy = \int_0^{e^c-1} \pi \{\log(y+1)\}^2 dy$$

となる。

ここで、$y+1 = e^u$ とおくと、$dy = e^u du$ である。 $y$ が $0$ から $e^c-1$ まで変化するとき、$u$ は $0$ から $c$ まで変化する。 よって、置換積分法と部分積分法を用いて体積 $V$ を計算すると、以下のようになる。

$$\begin{aligned} V &= \int_0^c \pi u^2 e^u du \\ &= \pi \left[ u^2 e^u \right]_0^c - \int_0^c \pi \cdot 2u e^u du \\ &= \pi c^2 e^c - 2\pi \left( \left[ u e^u \right]_0^c - \int_0^c e^u du \right) \\ &= \pi c^2 e^c - 2\pi \left( c e^c - \left[ e^u \right]_0^c \right) \\ &= \pi c^2 e^c - 2\pi c e^c + 2\pi (e^c - 1) \\ &= \pi \{ e^c (c^2 - 2c + 2) - 2 \} \end{aligned}$$

毎秒 $a \ \text{cm}^3$ の割合で水を注ぐため、水面の高さが $e^c - 1$ に達するのに要する時間 $T$ は

$$T = \frac{V}{a} = \frac{\pi}{a} \{ e^c (c^2 - 2c + 2) - 2 \}$$

と求まる。

(2)

時刻 $t$ における水面の高さを $h$、水の体積を $V$ とする。 毎秒 $a \ \text{cm}^3$ で水を注ぐので、時間変化に対する体積の増加率は

$$\frac{dV}{dt} = a$$

である。

また、水の体積 $V$ は $h$ を用いて

$$V = \int_0^h S(y) dy$$

と表される。これを $t$ で微分すると、合成関数の微分法より

$$\frac{dV}{dt} = \frac{dV}{dh} \cdot \frac{dh}{dt} = S(h) \cdot \frac{dh}{dt}$$

となる。これに $\frac{dV}{dt} = a$ と $S(h) = \pi \{\log(h+1)\}^2$ を代入すると、

$$a = \pi \{\log(h+1)\}^2 \frac{dh}{dt}$$

$$\frac{dh}{dt} = \frac{a}{\pi \{\log(h+1)\}^2}$$

を得る。 したがって、水面の高さが $b$ に達したとき(すなわち $h = b$ のとき)の水面の上昇する速さは、

$$\frac{a}{\pi \{\log(b+1)\}^2}$$

である。

次に、時刻 $t$ における水面の面積 $S = \pi \{\log(h+1)\}^2$ を $t$ で微分する。 合成関数の微分法を用いると、

$$\begin{aligned} \frac{dS}{dt} &= \frac{dS}{dh} \cdot \frac{dh}{dt} \\ &= \pi \cdot 2\log(h+1) \cdot \frac{1}{h+1} \cdot \frac{dh}{dt} \\ &= \frac{2\pi \log(h+1)}{h+1} \cdot \frac{a}{\pi \{\log(h+1)\}^2} \\ &= \frac{2a}{(h+1)\log(h+1)} \end{aligned}$$

となる。 したがって、水面の高さが $b$ に達したときの水面の面積が増加する速さは、

$$\frac{2a}{(b+1)\log(b+1)}$$

である。

解説

時間変化に伴う諸量の変化率(速さ)を求める微積分の典型的な問題である。

(1) については、$\int \{\log(y+1)\}^2 dy$ をそのまま部分積分で処理しても解けるが、解答のように $y+1=e^u$ と置換することで、被積分関数が $u^2 e^u$ となり、多項式と指数関数の積の形になるため計算が見通しやすくなる。

(2) については、時刻 $t$ を媒介変数として、$V$、$S$、$h$ の微小変化の関係式 $\frac{dV}{dt} = \frac{dV}{dh} \cdot \frac{dh}{dt}$ および $\frac{dS}{dt} = \frac{dS}{dh} \cdot \frac{dh}{dt}$ を立式することが最大のポイントである。注水速度が一定であるという条件 $\frac{dV}{dt} = a$ から、$\frac{dh}{dt}$ が求まり、それを連鎖的に用いて $\frac{dS}{dt}$ を求めるという定石の流れをマスターしておきたい。

答え

(1)

$$\frac{\pi}{a} \{ e^c (c^2 - 2c + 2) - 2 \}$$

(2)

水面の上昇する速さ:

$$\frac{a}{\pi \{\log(b+1)\}^2}$$

水面の面積が増加する速さ:

$$\frac{2a}{(b+1)\log(b+1)}$$

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