トップ 基礎問題 数学3 微分法 最大最小・解の個数 問題 20

数学3 最大最小・解の個数 問題 20 解説

数学3 最大最小・解の個数 問題 20 解説

方針・初手

方程式を $a = \frac{2\log x + \log 3}{x}$ の形に変形し、定数を分離する。 関数 $f(x) = \frac{2\log x + \log 3}{x}$ の増減やグラフの概形を調べることで、直線 $y = a$ との共有点の個数や位置について考察する。 なお、特に断りがない限り、対数の底は $e$(自然対数)として扱う。

解法1

(1)

与えられた方程式 $ax = 2\log x + \log 3$ は、$x > 0$ において両辺を $x$ で割ることで、次のように変形できる。

$$a = \frac{2\log x + \log 3}{x}$$

ここで、$f(x) = \frac{2\log x + \log 3}{x}$ とおく。 方程式の実数解の個数は、曲線 $y = f(x)$ と直線 $y = a$ の共有点の個数に等しい。 $f(x)$ を微分すると、

$$\begin{aligned} f'(x) &= \frac{\frac{2}{x} \cdot x - (2\log x + \log 3) \cdot 1}{x^2} \\ &= \frac{2 - \log 3 - 2\log x}{x^2} \end{aligned}$$

となる。$f'(x) = 0$ となる $x$ の値を求める。

$$2\log x = 2 - \log 3$$

$$\log x^2 = \log e^2 - \log 3 = \log\frac{e^2}{3}$$

$$x^2 = \frac{e^2}{3}$$

$x > 0$ であるから、$x = \frac{e}{\sqrt{3}}$ となる。 これより、$x > 0$ における $f(x)$ の増減表は以下のようになる。

$x$ $(0)$ $\cdots$ $\frac{e}{\sqrt{3}}$ $\cdots$
$f'(x)$ $+$ $0$ $-$
$f(x)$ $\nearrow$ 極大 $\searrow$

$x = \frac{e}{\sqrt{3}}$ のときの極大値を計算する。

$$\begin{aligned} f\left(\frac{e}{\sqrt{3}}\right) &= \frac{2\log\left(\frac{e}{\sqrt{3}}\right) + \log 3}{\frac{e}{\sqrt{3}}} \\ &= \frac{2\left(1 - \frac{1}{2}\log 3\right) + \log 3}{\frac{e}{\sqrt{3}}} \\ &= \frac{2 - \log 3 + \log 3}{\frac{e}{\sqrt{3}}} \\ &= \frac{2\sqrt{3}}{e} \end{aligned}$$

また、定義域の端における極限を調べる。

$$\lim_{x \to +0} f(x) = \lim_{x \to +0} \frac{2\log x + \log 3}{x} = -\infty$$

$$\lim_{x \to \infty} f(x) = \lim_{x \to \infty} \frac{2\log x + \log 3}{x} = 0$$

以上より、$y = f(x)$ のグラフの概形が定まり、直線 $y = a$ との共有点の個数を数えることで、方程式の実数解の個数は次のように分類される。

(2)

方程式が2個以上の実数解をもつのは、(1) の結果から $0 < a < \frac{2\sqrt{3}}{e}$ のときであり、このとき実数解はちょうど2個である。 この2つの解のうち、小さい方の解 $t$ は、関数 $f(x)$ が単調増加する区間内に存在する。 すなわち、$0 < t < \frac{e}{\sqrt{3}}$ を満たす。 この範囲において、$t$ は $f(t) = a$ を満たし、$a$ は $0 < a < \frac{2\sqrt{3}}{e}$ の範囲を動くため、

$$0 < f(t) < \frac{2\sqrt{3}}{e}$$

となるような $t$ の範囲を求めればよい。 $f(t) = 0$ となる $t$ の値を求める。

$$\frac{2\log t + \log 3}{t} = 0$$

$$2\log t + \log 3 = 0$$

$$\log t^2 = \log\frac{1}{3}$$

$$t^2 = \frac{1}{3}$$

$t > 0$ より、$t = \frac{1}{\sqrt{3}}$ となる。 $f(x)$ は区間 $\left(0, \frac{e}{\sqrt{3}}\right]$ において単調増加であるから、$0 < f(t) < f\left(\frac{e}{\sqrt{3}}\right)$ を満たす $t$ の範囲は以下のようになる。

$$\frac{1}{\sqrt{3}} < t < \frac{e}{\sqrt{3}}$$

(3)

方程式の解がすべて整数となるための条件を考える。 解の個数は (1) より 1個 または 2個 のいずれかである。

(i) 解が2個の場合 (2) より、2つの解のうち小さい方の解 $t$ は $\frac{1}{\sqrt{3}} < t < \frac{e}{\sqrt{3}}$ を満たす。 ここで、$e < 3$ であるから $e^2 < 9 < 12$ となり、$e < 2\sqrt{3}$ すなわち $\frac{e}{\sqrt{3}} < 2$ が成り立つ。 また、$e > \sqrt{3}$ は明らかであるから $\frac{e}{\sqrt{3}} > 1$ となる。 さらに、$\frac{1}{\sqrt{3}} < 1$ も成り立つため、$t$ の取り得る範囲は

$$\frac{1}{\sqrt{3}} < t < \frac{e}{\sqrt{3}} \quad \text{(ただし、} 1 < \frac{e}{\sqrt{3}} < 2 \text{)}$$

となる。この範囲に含まれる整数 $t$ は $t = 1$ のみである。 したがって、$x = 1$ は方程式の解であるから、$f(1) = a$ が成り立つ。

$$a = \frac{2\log 1 + \log 3}{1} = \log 3$$

このとき、与えられた方程式は $x\log 3 = 2\log x + \log 3$ となる。 これを変形し、$x=1$ 以外の解を調べる。

$$x\log 3 - \log 3 = 2\log x$$

$$(x-1)\log 3 = \log x^2$$

$$\log 3^{x-1} = \log x^2$$

$$3^{x-1} = x^2$$

この方程式について、整数 $x$ の値を調べる。

よって、$a = \log 3$ のとき、方程式の解は $x = 1, 3$ となり、これらはすべて整数であるから条件を満たす。

(ii) 解が1個の場合 解が1個となるのは $a \le 0$ または $a = \frac{2\sqrt{3}}{e}$ のときである。

以上 (i), (ii) より、求める $a$ の値は $a = \log 3$ のみである。

解説

方程式の解の個数を問う問題では、定数 $a$ を分離して $f(x) = a$ の形に持ち込み、グラフを用いて視覚的に考えるのが定石である。 (2)では、解が存在する条件と関数の単調性を利用することで、変数の範囲を絞り込む手法が問われている。 (3)では、(2)で求めた範囲を活用し、自然対数の底 $e$ や平方根の近似的な大きさを用いて整数解を特定する。$e < 3$ や $\sqrt{3} \fallingdotseq 1.73$ などの基本的な評価を論理の飛躍なく活用することが重要である。

答え

(1) $a \le 0$ のとき、1個

$0 < a < \frac{2\sqrt{3}}{e}$ のとき、2個

$a = \frac{2\sqrt{3}}{e}$ のとき、1個

$a > \frac{2\sqrt{3}}{e}$ のとき、0個

(2) $\frac{1}{\sqrt{3}} < t < \frac{e}{\sqrt{3}}$

(3) $a = \log 3$

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