トップ 基礎問題 数学3 微分法 最大最小・解の個数 問題 41

数学3 最大最小・解の個数 問題 41 解説

数学3 最大最小・解の個数 問題 41 解説

方針・初手

(1) は、$\triangle\text{BCE}$ において $\text{BE}, \text{CE}$ の長さと $\angle\text{BEC}$ の大きさが分かるため、余弦定理を用いて $\text{BC}$ の長さを求める。

(2) は、円 $\text{O}$ に内接する $\triangle\text{ABC}$ に注目し、正弦定理を用いて $\text{BC}$ の実際の長さを求め、(1) の結果と結びつける。

(3), (4) は、(2) で求めた関係式を用いて $a, b$ を $t$ の式で表し、1変数 $t$ の関数の最大値・最小値問題に帰着させる。式の形から、分子・分母を $t$ で割って相加平均と相乗平均の大小関係を利用すると見通しが良い。

解法1

(1) $\triangle\text{ABE}$ は正三角形であるから、$\text{BE} = a$、$\angle\text{AEB} = 60^\circ$ である。 $\triangle\text{CDE}$ は正三角形であるから、$\text{CE} = b$ である。 線分 $\text{AC}$ と線分 $\text{BD}$ は点 $\text{E}$ で交わっているので、$\angle\text{BEC}$ と $\angle\text{AEB}$ は補角の関係にある。

$$\angle\text{BEC} = 180^\circ - \angle\text{AEB} = 180^\circ - 60^\circ = 120^\circ$$

$\triangle\text{BCE}$ において、余弦定理により以下の式が成り立つ。

$$\text{BC}^2 = \text{BE}^2 + \text{CE}^2 - 2 \cdot \text{BE} \cdot \text{CE} \cos \angle\text{BEC}$$

$$\text{BC}^2 = a^2 + b^2 - 2ab \cos 120^\circ = a^2 + b^2 - 2ab \left( -\frac{1}{2} \right) = a^2 + ab + b^2$$

$a > 0, b > 0$ より $\text{BC} > 0$ であるから、

$$\text{BC} = \sqrt{a^2 + ab + b^2}$$

(2) $\triangle\text{ABE}$ は正三角形であるから、$\angle\text{BAE} = 60^\circ$、すなわち $\angle\text{BAC} = 60^\circ$ である。 円 $\text{O}$ の半径は $1$ であり、$\triangle\text{ABC}$ は円 $\text{O}$ に内接しているため、正弦定理より以下の式が成り立つ。

$$\frac{\text{BC}}{\sin \angle\text{BAC}} = 2 \cdot 1$$

$$\frac{\text{BC}}{\sin 60^\circ} = 2$$

$$\text{BC} = 2 \sin 60^\circ = 2 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = \sqrt{3}$$

(1) の結果より $\text{BC}^2 = a^2 + ab + b^2$ であるから、

$$a^2 + ab + b^2 = 3$$

ここで $b = at$ を代入すると、

$$a^2 + a(at) + (at)^2 = 3$$

$$a^2 (1 + t + t^2) = 3$$

$a > 0, b > 0$ より $t > 0$ である。したがって $1 + t + t^2 > 0$ であり、

$$a^2 = \frac{3}{t^2 + t + 1}$$

$a > 0$ より、

$$a = \frac{\sqrt{3}}{\sqrt{t^2 + t + 1}}$$

(3) $b = at$ より $a+b = a(1+t)$ であるから、(2) の結果を用いると、

$$a+b = \frac{\sqrt{3}(t+1)}{\sqrt{t^2+t+1}}$$

$a+b > 0$ であるから、$a+b$ が最大となるとき、$(a+b)^2$ も最大となる。

$$(a+b)^2 = \frac{3(t+1)^2}{t^2+t+1} = \frac{3(t^2+2t+1)}{t^2+t+1} = 3 \left( 1 + \frac{t}{t^2+t+1} \right)$$

$t > 0$ であるから、分母・分子を $t$ で割ると、

$$(a+b)^2 = 3 \left( 1 + \frac{1}{t + 1 + \frac{1}{t}} \right)$$

$t > 0$ より、相加平均と相乗平均の大小関係を用いると、

$$t + \frac{1}{t} \geqq 2\sqrt{t \cdot \frac{1}{t}} = 2$$

等号成立は $t = \frac{1}{t}$、すなわち $t^2 = 1$、$t > 0$ より $t = 1$ のときである。 これより、

$$t + 1 + \frac{1}{t} \geqq 3$$

したがって、

$$\frac{1}{t + 1 + \frac{1}{t}} \leqq \frac{1}{3}$$

$$(a+b)^2 \leqq 3 \left( 1 + \frac{1}{3} \right) = 4$$

よって、$a+b \leqq 2$ となり、$t=1$ のとき $a+b$ は最大値 $2$ をとる。

(4) $\triangle\text{ABE}$ と $\triangle\text{CDE}$ の面積の和を $S$ とすると、正三角形の面積公式より、

$$S = \frac{\sqrt{3}}{4}a^2 + \frac{\sqrt{3}}{4}b^2 = \frac{\sqrt{3}}{4}(a^2 + b^2)$$

$b = at$ と (2) の結果を代入すると、

$$S = \frac{\sqrt{3}}{4}a^2(1 + t^2) = \frac{\sqrt{3}}{4} \cdot \frac{3}{t^2+t+1} (1 + t^2) = \frac{3\sqrt{3}}{4} \cdot \frac{t^2+1}{t^2+t+1}$$

ここで、

$$\frac{t^2+1}{t^2+t+1} = \frac{(t^2+t+1) - t}{t^2+t+1} = 1 - \frac{t}{t^2+t+1} = 1 - \frac{1}{t + 1 + \frac{1}{t}}$$

(3) より、$\frac{1}{t + 1 + \frac{1}{t}}$ の最大値は $t=1$ のときの $\frac{1}{3}$ である。 したがって、$S$ の最小値は $t=1$ のときで、

$$S = \frac{3\sqrt{3}}{4} \left( 1 - \frac{1}{3} \right) = \frac{3\sqrt{3}}{4} \cdot \frac{2}{3} = \frac{\sqrt{3}}{2}$$

解説

図形の計量と最大・最小の融合問題である。 (1), (2) は平面図形の基本的な定理(余弦定理、正弦定理、円周角の定理)を組み合わせることで無理なく関係式を導ける。図を描いて角の大きさを整理することが肝要である。 (3), (4) の最大・最小問題では、分数関数の処理が問われている。次数が同じである場合は、分子の次数を下げてから分母・分子を $t$ で割り、$t + \frac{1}{t}$ の形を作り出すのが定石である。相加平均と相乗平均の大小関係を用いることで、微分を使わずに簡潔に求めることができる。微分を用いて商の導関数から増減表を書く解法も可能であるが、計算量が増えるためこの式変形は習得しておきたい。

答え

(1) $\text{BC} = \sqrt{a^2 + ab + b^2}$

(2) $a = \frac{\sqrt{3}}{\sqrt{t^2 + t + 1}}$

(3) $t=1$ のとき最大値 $2$

(4) 最小値 $\frac{\sqrt{3}}{2}$、そのときの $t$ の値は $1$

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