トップ 基礎問題 数学3 微分法 最大最小・解の個数 問題 71

数学3 最大最小・解の個数 問題 71 解説

数学3 最大最小・解の個数 問題 71 解説

方針・初手

曲線上の点Pの $x$ 座標を文字で設定し、接線の方程式と $x$ 軸との交点Qの座標を求める。その後、線分PQの長さ $L$ を設定した文字の関数として表し、微分法などを用いて最小値を求める。長さを2乗した $L^2$ について考え、文字を平方の形で置き換えると計算がスムーズになる。

解法1

曲線 $y = \frac{1}{2}(x^2+1)$ について、$y' = x$ である。

点Pの $x$ 座標を $t$ とおくと、Pの座標は $\left( t, \frac{1}{2}(t^2+1) \right)$ である。 接線が $x$ 軸と交わることから、接線の傾きは $0$ ではない。すなわち $t \neq 0$ である。

点Pにおける接線の方程式は、

$$y - \frac{1}{2}(t^2+1) = t(x - t)$$

整理すると、

$$y = tx - \frac{t^2-1}{2}$$

これが $x$ 軸と交わる点Qの $x$ 座標は、$y = 0$ として、

$$0 = tx - \frac{t^2-1}{2}$$

$t \neq 0$ であるから、両辺を $t$ で割り整理すると、

$$x = \frac{t^2-1}{2t}$$

よって、点Qの座標は $\left( \frac{t^2-1}{2t}, 0 \right)$ である。

線分PQの長さの2乗 $L^2$ は、

$$\begin{aligned} L^2 &= \left( t - \frac{t^2-1}{2t} \right)^2 + \left( \frac{t^2+1}{2} - 0 \right)^2 \\ &= \left( \frac{2t^2 - t^2 + 1}{2t} \right)^2 + \frac{(t^2+1)^2}{4} \\ &= \frac{(t^2+1)^2}{4t^2} + \frac{(t^2+1)^2}{4} \\ &= \frac{(t^2+1)^2}{4} \left( \frac{1}{t^2} + 1 \right) \\ &= \frac{(t^2+1)^3}{4t^2} \end{aligned}$$

ここで、$s = t^2$ とおくと、$t \neq 0$ より $s > 0$ である。

$$f(s) = \frac{(s+1)^3}{4s}$$

とおき、$s > 0$ における $f(s)$ の増減を調べる。

$$\begin{aligned} f'(s) &= \frac{1}{4} \cdot \frac{3(s+1)^2 \cdot s - (s+1)^3 \cdot 1}{s^2} \\ &= \frac{(s+1)^2 \{ 3s - (s+1) \}}{4s^2} \\ &= \frac{(s+1)^2(2s-1)}{4s^2} \end{aligned}$$

$f'(s) = 0$ となるのは、$s > 0$ において $s = \frac{1}{2}$ のときである。 増減を調べると、$s = \frac{1}{2}$ の前後で $f'(s)$ は負から正へと符号を変えるため、ここで極小かつ最小となる。

$s = \frac{1}{2}$ のとき、

$$f\left(\frac{1}{2}\right) = \frac{\left(\frac{1}{2}+1\right)^3}{4 \cdot \frac{1}{2}} = \frac{\frac{27}{8}}{2} = \frac{27}{16}$$

$L^2$ の最小値は $\frac{27}{16}$ であり、$L > 0$ であるから、$L$ の最小値は

$$\sqrt{\frac{27}{16}} = \frac{3\sqrt{3}}{4}$$

である。

解法2

解法1と同様に、$L^2 = \frac{(t^2+1)^3}{4t^2}$ まで求める。

関数を微積分で扱う代わりに、三角関数の置換を用いる。 $t$ は実数全体を動く(ただし $t \neq 0$)ため、$t = \tan \theta$ ($-\frac{\pi}{2} < \theta < \frac{\pi}{2}, \theta \neq 0$)と置換できる。

$$1+t^2 = 1+\tan^2 \theta = \frac{1}{\cos^2 \theta}$$

であるから、

$$\begin{aligned} L^2 &= \frac{1}{4 \tan^2 \theta} \left( \frac{1}{\cos^2 \theta} \right)^3 \\ &= \frac{\cos^2 \theta}{4 \sin^2 \theta} \cdot \frac{1}{\cos^6 \theta} \\ &= \frac{1}{4 \sin^2 \theta \cos^4 \theta} \end{aligned}$$

$L^2$ が最小となるのは、分母の $\sin^2 \theta \cos^4 \theta$ が最大となるときである。

$$\sin^2 \theta \cos^4 \theta = \sin^2 \theta (1 - \sin^2 \theta)^2$$

ここで、$u = \sin^2 \theta$ とおくと、$-\frac{\pi}{2} < \theta < \frac{\pi}{2}$ かつ $\theta \neq 0$ より、$0 < u < 1$ である。

$$g(u) = u(1-u)^2$$

とおき、$0 < u < 1$ における最大値を調べる。

$$\begin{aligned} g'(u) &= 1 \cdot (1-u)^2 + u \cdot 2(1-u)(-1) \\ &= (1-u) \{ (1-u) - 2u \} \\ &= (1-u)(1-3u) \end{aligned}$$

$0 < u < 1$ において $g'(u) = 0$ となるのは $u = \frac{1}{3}$ のときである。 増減を調べると、$u = \frac{1}{3}$ の前後で $g'(u)$ は正から負へと符号を変えるため、ここで極大かつ最大となる。

$u = \frac{1}{3}$ のとき、最大値は

$$g\left(\frac{1}{3}\right) = \frac{1}{3} \left( 1 - \frac{1}{3} \right)^2 = \frac{1}{3} \cdot \frac{4}{9} = \frac{4}{27}$$

このとき、$L^2$ の最小値は

$$\frac{1}{4 \cdot \frac{4}{27}} = \frac{27}{16}$$

$L > 0$ であるから、$L$ の最小値は $\frac{3\sqrt{3}}{4}$ である。

解説

接線の方程式、交点の座標の計算、2点間の距離の公式といった基本要素を組み合わせた問題である。 立式したのち、文字をうまく置換して関数を単純化できるかがポイントである。 そのまま微分すると計算が煩雑になるが、解法1のように $t^2 = s$ と置き換えることで微分が容易になり、計算ミスを防ぐことができる。また、解法2のように $t^2+1$ という形に着目して $t = \tan \theta$ と置換する手法も、積分の計算などで頻出の有力なアプローチである。

答え

$\frac{3\sqrt{3}}{4}$

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