トップ 基礎問題 数学3 微分法 接線・不等式 問題 16

数学3 接線・不等式 問題 16 解説

数学3 接線・不等式 問題 16 解説

方針・初手

解法1

関数 $y = x^{\sin x}$ において、底となる $x$ は $x = \pi$ の近傍を考えるので $x > 0$ としてよく、このとき常に $y > 0$ である。 両辺の自然対数をとると、以下のようになる。

$$\log y = \log x^{\sin x}$$

対数の性質により、次のように変形できる。

$$\log y = \sin x \cdot \log x$$

両辺を $x$ で微分する。左辺は合成関数の微分法を、右辺は積の微分法を用いる。

$$\frac{y'}{y} = (\sin x)' \cdot \log x + \sin x \cdot (\log x)'$$

$$\frac{y'}{y} = \cos x \cdot \log x + \sin x \cdot \frac{1}{x}$$

両辺に $y = x^{\sin x}$ を掛けて、導関数 $y'$ を求める。

$$y' = x^{\sin x} \left( \cos x \log x + \frac{\sin x}{x} \right)$$

次に、$x = \pi$ における接点の $y$ 座標と、接線の傾きを求める。 $x = \pi$ のとき、$y$ 座標は次の通りである。

$$y = \pi^{\sin \pi} = \pi^0 = 1$$

よって、接点の座標は $(\pi, 1)$ である。 また、$x = \pi$ のときの接線の傾き $y'(\pi)$ は、導関数に $x = \pi$ を代入して計算する。

$$\begin{aligned} y'(\pi) &= \pi^{\sin \pi} \left( \cos \pi \cdot \log \pi + \frac{\sin \pi}{\pi} \right) \\ &= \pi^0 \left( (-1) \cdot \log \pi + \frac{0}{\pi} \right) \\ &= 1 \cdot (-\log \pi) \\ &= -\log \pi \end{aligned}$$

これより、点 $(\pi, 1)$ を通り、傾きが $-\log \pi$ の接線の方程式は次のように表される。

$$y - 1 = -\log \pi \cdot (x - \pi)$$

整理して、接線の方程式を得る。

$$y = -(\log \pi) x + \pi \log \pi + 1$$

求めるものはこの接線の $y$ 切片であるため、$x = 0$ としたときの $y$ の値を求める。

$$y = \pi \log \pi + 1$$

解説

変数の肩にさらに変数が乗っている関数($y = f(x)^{g(x)}$ の形)の微分では、両辺の自然対数をとってから微分する「対数微分法」を用いるのが定石である。対数をとる際は真数が正である条件に配慮する必要があるが、本問のように特定の正の $x$ における微分係数を求める場合は、そのまま対数をとって計算を進めてよい。

積の微分法や合成関数の微分法を正確に実行し、$\sin \pi = 0$ などの基本的な三角比の値を間違えずに代入することが求められる。接線の方程式から $y$ 切片を求める過程は、数学IIの図形と方程式の基本的な知識の確認となっている。

答え

$$\pi \log \pi + 1$$

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