数学3 接線・不等式 問題 24 解説

方針・初手
(1) は2つの放物線の共通接線を求める典型問題である。それぞれの曲線上の接点を文字でおき、接線の方程式を立ててから傾きと $y$ 切片が一致する条件を連立方程式として解く。
(2) は、「3つの曲線に接する直線」が(1)で求めた共通接線のいずれかになることに着目する。対数関数を含む曲線の導関数を求め、接線の傾きが(1)の直線の傾きと一致するように接点の座標を仮定し、それが直線上にある条件から定数 $a$ を決定する。このとき、対数関数の真数条件(定義域)に注意して適不適を吟味する。
解法1
(1)
2つの曲線を $C_1: y = 9x^2 + 5x + 3$, $C_2: y = -3x^2 + x + \frac{5}{3}$ とする。
$f(x) = 9x^2 + 5x + 3$ とおくと、$f'(x) = 18x + 5$ である。 $C_1$ 上の点 $(t, 9t^2+5t+3)$ における接線の方程式は、
$$y - (9t^2+5t+3) = (18t+5)(x - t)$$
整理して、
$$y = (18t+5)x - 9t^2 + 3 \quad \cdots \text{①}$$
また、$g(x) = -3x^2 + x + \frac{5}{3}$ とおくと、$g'(x) = -6x + 1$ である。 $C_2$ 上の点 $\left(s, -3s^2+s+\frac{5}{3}\right)$ における接線の方程式は、
$$y - \left(-3s^2+s+\frac{5}{3}\right) = (-6s+1)(x - s)$$
整理して、
$$y = (-6s+1)x + 3s^2 + \frac{5}{3} \quad \cdots \text{②}$$
直線①と②が一致するとき、傾きと $y$ 切片が等しくなるから、
$$\begin{cases} 18t + 5 = -6s + 1 \\ -9t^2 + 3 = 3s^2 + \frac{5}{3} \end{cases}$$
第1式より、$-6s = 18t + 4$ すなわち $s = -3t - \frac{2}{3}$。 これを第2式に代入して整理する。
$$-9t^2 + 3 = 3\left(-3t - \frac{2}{3}\right)^2 + \frac{5}{3}$$
$$-9t^2 + 3 = 3\left(9t^2 + 4t + \frac{4}{9}\right) + \frac{5}{3}$$
$$-9t^2 + 3 = 27t^2 + 12t + \frac{4}{3} + \frac{5}{3}$$
$$36t^2 + 12t = 0$$
$$12t(3t + 1) = 0$$
これより、$t = 0, -\frac{1}{3}$ を得る。
$t = 0$ のとき、①より直線の方程式は $y = 5x + 3$ となる。 $t = -\frac{1}{3}$ のとき、①より直線の方程式は $y = -x + 2$ となる。
したがって、求める共通接線の方程式は $y = 5x + 3$ と $y = -x + 2$ である。
(2)
第3の曲線を $C_3: y = 5\log(x-a) - 2$ とする。真数条件より定義域は $x > a$ である。 $h(x) = 5\log(x-a) - 2$ とおくと、
$$h'(x) = \frac{5}{x-a}$$
題意を満たすには、$C_3$ が(1)で求めた直線のうち少なくとも1つに接する必要がある。
(i) $C_3$ が直線 $y = 5x + 3$ に接する場合
接点の $x$ 座標を $u$ ($u > a$) とすると、接線の傾きが $5$ となるから、
$$h'(u) = 5$$
$$\frac{5}{u-a} = 5$$
$$u - a = 1$$
$$u = a + 1$$
このとき、接点の $y$ 座標は $h(a+1) = 5\log 1 - 2 = -2$ となるため、接点の座標は $(a+1, -2)$ である。 これが直線 $y = 5x + 3$ 上にあるので、
$$-2 = 5(a+1) + 3$$
$$-2 = 5a + 8$$
$$5a = -10$$
$$a = -2$$
このとき接点の $x$ 座標は $u = -1$ であり、$u > a$ の条件を満たすため適する。
(ii) $C_3$ が直線 $y = -x + 2$ に接する場合
接点の $x$ 座標を $v$ ($v > a$) とすると、接線の傾きが $-1$ となるから、
$$h'(v) = -1$$
$$\frac{5}{v-a} = -1$$
$$v - a = -5$$
しかし、接点は定義域内の点であるため $v - a > 0$ を満たさなければならず、矛盾する。 よって、この直線に接するような $a$ は存在しない。
以上より、求める定数 $a$ の値は $a = -2$ である。
解説
2つの曲線の共通接線を求める基本的な問題と、微分法を用いた応用問題の組み合わせである。(1)では、片方の曲線上の接線がもう一方にも接する条件(判別式)を用いる解法も考えられるが、本解法のように両方の接線の方程式を係数比較する手法のほうが、計算が規則的で汎用性が高い。
(2)のポイントは対数関数の定義域である。(ii)の場合のように、接線の傾きの条件を満たす $x$ が真数条件に反して存在しなくなるケースがあるため、導出過程において文字の取り得る範囲(条件)を明記しておくことが重要である。
答え
(1) $y = 5x + 3$, $y = -x + 2$
(2) $a = -2$
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