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数学A 平面図形 問題 6 解説

数学A 平面図形 問題 6 解説

方針・初手

円周上の隣り合う頂点を結ぶ弧の中心角に注目する。内接角は、その頂点を含まない弧の大きさの半分で決まるので、「各頂点の角が等しい」という条件は、隣り合う2つの弧の中心角の和が一定であることに言い換えられる。

解法1

円に内接する $n$ 角形を、円周上の順に

$$ A_1,A_2,\ldots,A_n $$

とおく。ただし添字は $n$ を法として考え、例えば $A_{n+1}=A_1$ とする。

弧 $A_iA_{i+1}$ に対応する中心角を $\theta_i$ とおく。すると

$$ \theta_1+\theta_2+\cdots+\theta_n=360^\circ $$

である。

頂点 $A_i$ の内角は、弧 $A_{i-1}A_i$ と弧 $A_iA_{i+1}$ を除いた弧に対する内接角である。したがって

$$ \begin{aligned} \angle A_i &= \frac{1}{2}{360^\circ-(\theta_{i-1}+\theta_i)} \\ 180^\circ-\frac{\theta_{i-1}+\theta_i}{2} \end{aligned} $$

となる。

各頂点の角が等しいので、すべての $i$ について

$$ \theta_{i-1}+\theta_i $$

は一定である。したがって

$$ \theta_{i-1}+\theta_i=\theta_i+\theta_{i+1} $$

より

$$ \theta_{i-1}=\theta_{i+1} $$

を得る。つまり

$$ \theta_i=\theta_{i+2} $$

がすべての $i$ について成り立つ。

(1)

$n$ が奇数のとき

$n$ が奇数なら、添字を $2$ ずつ進める操作

$$ i,\ i+2,\ i+4,\ldots $$

によって、$1,2,\ldots,n$ のすべての添字を通る。これは $2$ と $n$ が互いに素であるためである。

よって

$$ \theta_1=\theta_2=\cdots=\theta_n $$

となる。したがってすべての弧 $A_iA_{i+1}$ の中心角が等しく、すべての辺 $A_iA_{i+1}$ の長さも等しい。

もともと各頂点の角は等しいから、この $n$ 角形はすべての辺とすべての角が等しい。したがって正 $n$ 角形である。

(2)

$n$ が偶数のとき

$n=2m$ とおく。ただし $m\geqq 2$ である。

先ほど得た条件

$$ \theta_i=\theta_{i+2} $$

から、奇数番目の中心角はすべて等しく、偶数番目の中心角もすべて等しい。すなわち

$$ \theta_1=\theta_3=\cdots=\theta_{2m-1}=a $$

$$ \theta_2=\theta_4=\cdots=\theta_{2m}=b $$

という形になる。

ここで $a,b>0$ かつ

$$ m(a+b)=360^\circ $$

を満たすようにし、さらに $a\neq b$ とする。例えば

$$ a=\frac{240^\circ}{n},\qquad b=\frac{480^\circ}{n} $$

とすればよい。このとき

$$ \begin{aligned} \frac{n}{2}(a+b) &= \frac{n}{2}\cdot \frac{720^\circ}{n} \\ 360^\circ \end{aligned} $$

である。

円周上に、隣り合う弧の中心角が

$$ a,b,a,b,\ldots,a,b $$

となるように $2m$ 個の点を順に取る。このとき、任意の頂点 $A_i$ の内角は

$$ 180^\circ-\frac{\theta_{i-1}+\theta_i}{2} $$

であるが、$\theta_{i-1}+\theta_i$ は常に $a+b$ である。したがってすべての内角は等しい。

一方、隣り合う辺の長さは、中心角 $a$ に対応する弦の長さと中心角 $b$ に対応する弦の長さとして交互に現れる。$a\neq b$ なので、これらの辺の長さは等しくない。

したがって、この $2m$ 角形は各頂点の角が等しく円に内接しているが、正 $2m$ 角形ではない。

この構成は、正 $m$ 角形をもとに見ることもできる。奇数番目の点

$$ A_1,A_3,\ldots,A_{2m-1} $$

は、隣り合う弧の中心角が $a+b$ で一定なので正 $m$ 角形をなす。その各辺に対応する弧の途中に点を1つずつ入れ、弧を $a$ と $b$ に分ければ、上の反例が得られる。

解説

この問題の本質は、辺の長さではなく、円周上の隣接弧の中心角を変数にすることである。

等角条件は、直接扱うよりも

$$ \theta_{i-1}+\theta_i=\text{一定} $$

と表すと構造が見える。ここから

$$ \theta_i=\theta_{i+2} $$

が出るため、奇数の場合はすべての $\theta_i$ が等しくなり、偶数の場合は奇数番目と偶数番目で別々の値を取れる。

奇数と偶数で結論が分かれる理由は、添字を $2$ ずつ進めたとき、$n$ が奇数なら全体を一周するが、$n$ が偶数なら奇数番目と偶数番目の2つの組に分かれるからである。

答え

(1)

$n$ が奇数なら、すべての隣接弧の中心角が等しくなるので、すべての辺が等しい。よって、等角かつ等辺であり、正 $n$ 角形である。

(2)

$n=2m$ とし、中心角が

$$ a,b,a,b,\ldots,a,b $$

と交互に並ぶように円周上に点を取る。ただし

$$ a,b>0,\qquad a+b=\frac{360^\circ}{m},\qquad a\neq b $$

とする。

このとき各頂点の角はすべて等しいが、辺の長さは交互に異なる。したがって正 $n$ 角形ではない。よって、偶数 $n$ では各 $n$ について反例が存在する。

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