数学A 平面図形 問題 7 解説

方針・初手
座標平面を複素平面とみなし、放物線上の点 $(p,p^2)$ を複素数 $p+ip^2$ で表す。
3点が正三角形をなす条件を、複素数の式
$$ (z_P-z_Q)^2+(z_Q-z_R)^2+(z_R-z_P)^2=0 $$
で表し、実部・虚部を比較する。最後は対称式
$$ s=p+q+r,\quad t=pq+qr+rp,\quad u=pqr $$
で整理する。
解法1
放物線 $y=x^2$ 上の点 $P,Q,R$ を
$$ z_P=p+ip^2,\quad z_Q=q+iq^2,\quad z_R=r+ir^2 $$
と表す。
3点が正三角形をなすことは
$$ (z_P-z_Q)^2+(z_Q-z_R)^2+(z_R-z_P)^2=0 $$
と同値である。実際、3つの辺を表す複素数の比が $60^\circ$ 回転を表す複素数になることを用いればよい。
ここで
$$ z_P-z_Q=(p-q)+i(p^2-q^2)=(p-q){1+i(p+q)} $$
であるから、
$$ (z_P-z_Q)^2=(p-q)^2{1-(p+q)^2+2i(p+q)} $$
となる。同様に $Q,R$、$R,P$ についても考えると、実部と虚部から
$$ \sum_{\mathrm{cyc}}(p-q)^2{1-(p+q)^2}=0 $$
および
$$ \sum_{\mathrm{cyc}}(p-q)^2(p+q)=0 $$
を得る。ただし、$\sum_{\mathrm{cyc}}$ は $(p,q),(q,r),(r,p)$ についての和である。
ここで
$$ s=p+q+r,\quad t=pq+qr+rp,\quad u=pqr $$
とおく。
まず虚部の式は
$$ \sum_{\mathrm{cyc}}(p-q)^2(p+q)=2s^3-7st+9u $$
と整理できるので、
$$ 2s^3-7st+9u=0 $$
である。
次に実部の式は
$$ \sum_{\mathrm{cyc}}(p-q)^2{1-(p+q)^2} =2{s^2-3t-s^4+4s^2t-t^2-6su} $$
であるから、
$$ s^2-3t-s^4+4s^2t-t^2-6su=0 $$
を得る。
虚部の式より
$$ u=\frac{7st-2s^3}{9} $$
である。これを実部の式に代入して整理すると、
$$ s^4-2s^2t+3s^2-9t-3t^2=0 $$
となる。
いま
$$ X=p^2+q^2+r^2 $$
とおくと、
$$ X=s^2-2t $$
である。したがって $s^2=X+2t$ を代入すると、
$$ X^2+(2t+3)X-3t(t+1)=0 $$
となる。左辺を因数分解して
$$ (X-t)(X+3t+3)=0 $$
を得る。
ここで
$$ X-t=p^2+q^2+r^2-pq-qr-rp =\frac12{(p-q)^2+(q-r)^2+(r-p)^2} $$
である。もし $X=t$ なら $p=q=r$ となり、$P,Q,R$ が相異なる3点であることに反する。
よって
$$ X+3t+3=0 $$
であり、
$$ p^2+q^2+r^2=-3(pq+qr+rp)-3 $$
となる。
次に、$\triangle PQR$ の重心を $G=(\xi,\eta)$ とする。
重心の座標は
$$ \xi=\frac{p+q+r}{3}=\frac{s}{3} $$
および
$$ \eta=\frac{p^2+q^2+r^2}{3}=\frac{X}{3} $$
である。
さきほど得た
$$ X=-3t-3 $$
と
$$ X=s^2-2t $$
を合わせると、
$$ s^2-2t=-3t-3 $$
より
$$ t=-s^2-3 $$
である。したがって
$$ X=s^2-2(-s^2-3)=3s^2+6 $$
となる。
ゆえに
$$ \eta=\frac{X}{3}=s^2+2 $$
である。一方で $\xi=s/3$ だから $s=3\xi$ であり、
$$ \eta=9\xi^2+2 $$
を得る。
したがって、重心 $G$ は放物線
$$ y=9x^2+2 $$
上にある。
解説
この問題の中心は、正三角形の条件を直接座標で扱うと計算が複雑になる点である。そこで、点 $(x,x^2)$ を複素数 $x+ix^2$ と見て、正三角形の条件を1本の式にまとめるのが有効である。
その後は対称式 $s=p+q+r,\ t=pq+qr+rp,\ u=pqr$ に直すことで、$p,q,r$ の個別の並びに依存しない形になる。
特に重要なのは、途中で
$$ (X-t)(X+3t+3)=0 $$
が出たあと、$X=t$ を機械的に採用しないことである。この場合は $p=q=r$ となり、3点が相異なるという条件に反する。したがって残る方を採用する。
答え
(1)
$$ p^2+q^2+r^2=-3(pq+qr+rp)-3 $$
(2)
$\triangle PQR$ の重心は、常に放物線
$$ y=9x^2+2 $$
上にある。
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